2017年度入試
出題分析と入試対策
  早稲田大学 文化構想学部 英語

過去の出題内容

2017年度

番号 項目 内容 形式
(A) 長文読解 「ヒトが持つ独自性」(約310語) 選択
(B) 長文読解 「筆者の体験と古い映画が持つ共通性」(約290語) 選択
(A) 長文読解 「乳幼児の言語習得と音声」(約180語) 選択
(B) 長文読解 「3種類の英語」(約270語) 選択
(C) 長文読解 「Ludwig Guttman について」(約560語) 選択
長文読解 「商業の歴史的変遷と支配階級」(約690語・選択肢含む) 選択
会話文 「友人同士の会話」(約140語) 選択
英語要約 「科学技術が現代のコミュニケーションにもたらした変化」(約250語) 記述

2016年度

番号 項目 内容 形式
(A) 長文読解 「ある哲学者の動物園でのエピソード」(約280語) 選択
(B) 長文読解 「ルネサンス期における経済状況」(約330語) 選択
(A) 長文読解 「スパルタスロンについて」(約250語) 選択
(B) 長文読解 「芸術作品が本物であることを証明する方法」(約290語) 選択
(C) 長文読解 「偉大なる文学を読むことは人を善人にするか」(約670語) 選択
長文読解 「巨大都市の水の浄化と衛生」(約820語・選択肢含む) 選択
会話文 「学生同士の会話」(約210語) 選択
英語要約 「会話とは何か」(約230語) 記述

2015年度

番号 項目 内容 形式
(A) 長文読解 「カースト最下層民“Dalit”について」(約270語) 選択
(B) 長文読解 「『宝島』と呼ばれるキプロス島の経済状況」(約330語) 選択
(A) 長文読解 「シンガポールの空中農園」(約200語) 選択
(B) 長文読解 「『弾力性』と社会」(約330語) 選択
(C) 長文読解 「ノンフォーマル教育」(約520語) 選択
Ⅲ  長文読解 「Marshall McLuhanの生涯」(約620語・選択肢含む) 選択
Ⅳ  会話文 「留学についての学生と教授の会話」(約160語) 選択
Ⅴ  英語要約 「カルチャーショックについて」(約220語) 記述

出題分析

分量

大問数は5題。長文の量だが、Ⅰは2題で計約600語、Ⅱは3題で計約1010語、Ⅲは問題文だけだと少なく見えるが、選択肢も合わせると結構な分量になる。設問数だが、Ⅰは7+7=14問、Ⅱは2+3+5=10問、Ⅲは7問、Ⅳは7問でここまでの小計が38問、これにⅤの英語要約を加えて全39問となっており、これは毎年変わらない。

形式

長文・会話文は全問マーク式で、英語要約のみ記述。設問形式も文学部と文化構想学部できれいに統一されている。詳細は以下の通り。
語句空所補充
内容一致
文補充
語句空所補充
英語要約(約4~10語の英語を空所補充)

内容

文・文化構想学部の入試問題については、学部の改編・新設の際そのコンセプトが事前に早稲田大学のHPに掲載された。その要点をまとめると以下の通りである。
高校での学習内容の理解度を評価する問題であって、両学部で異なる能力を評定しようという意図はなく、また難易度に差はない
文学部では人文学分野を中心とした学術英語、文化構想学部では文化研究を中心とした学術英語を出題する
構文読解力・語彙力・速読による要点把握(スキミング)と特定の情報把握(スキャニング)・長文における文脈理解など、多量の英語情報を的確に理解するための能力を問う
英語要約文作成を通じて理解した内容を正確に英語で表現する力を測る
日常的な場面での英語運用の理解力を問う
①は、両学部の問題形式が同一であることに反映されている。②は長文が扱うテーマに、③は問題ⅠⅡⅢに、④は問題Ⅴに、⑤は問題Ⅳと対応している。さらに詳しく見ると、③の「構文読解力・語彙力」は問題Ⅰ、「速読による要点把握(スキミング)と特定の情報把握(スキャニング)」は問題Ⅱ、「長文における文脈理解」は問題Ⅲということであろう。

難易度

先述したコンセプト①では「両学部で異なる能力を評定しようという意図はなく、また難易度に差はない」と書かれているものの、文学部の方が難しい場合が多い。長文全体の合計語数は昨年よりも約330語減少して約2300語となっているが、おおむね「2300語前後」というのがこの学部の「標準」と考えよう。

入試対策

【読解】

大問としては3題でも、細かく見れば長文が6つあり、総計約2300語程度読まされることになるため、時間配分が重要になってくる(試験時間90分のうち、Ⅳに10分弱・Ⅴに10分かけるとすると、Ⅰ~Ⅲは70分で解かなければならない)。特にⅢの文補充をどのくらい迅速に処理できるかがカギとなるだろう。20~30語の選択肢が8つ用意されているだけでもかなり目移りしてしまうのに、文脈をしっかり把握しないと答えが見つけ出せないため、どうしても時間がかかるからだ。日常の学習としては、300~600語レベルの英文を用い、intensiveな訓練を行うことが有効な作業である。

【作文】

問題Ⅴは大幅な変更が見られた。本文の要約を英語で書くという設定は昨年と同じだが、書き出しが与えられており、さらにその続きを4~10語で書けという指示に変わった。昨年までと比べると非常に書きやすくなっている。設問文に"in your own words"とわざわざ下線部を施して指示しているが、むろん「本文中のいかなる語句も用いてはならない」という意味であるはずはなく(それでは解答が書けない)、「本文中にあるphraseの借用のみで解答を構成してはならない」、つまり受験生の"paraphrase"する力(同じ内容を異なる言い方を使って表現する力)を見たいということだろう。
本年の形式を見ると、もはや「自由英作文」とは呼べないため、一般的な自由英作文の練習をする必要はない。むろん和文英訳の練習は必須だが、それと平行して「英文を読んで日本語で要旨要約する」という訓練を行うべきである。
※本ページ内容は一部のコメントを除き、駿台文庫より刊行の『青本』より抜粋。