2018年度入試
出題分析と入試対策
  大阪大学 英語(理系)

過去の出題内容

2018年度

番号 項目 内容 素材文の主題
読解 (A)部分和訳
(B)部分和訳
(A)歳をとるにつれて変化する時間に対する感じ方
(B)社会の中のやり取りに刻み込まれている文化
読解総合 空所補充、同意語句選択、下線部内容説明、下線部理由説明、和文内容一致 動物の精神に対する新しい考え方
英語論述 70語程度の自由英作文 失敗とそこから学んだこと
英作文 (A)部分英訳
(B)(イ)部分英訳[文学部]
(B)(ロ)部分英訳[文学部以外]
(A)人類は集団生活が苦手か
(B)(イ)文化の理解におけるコミュニケーションの役割
(B)(ロ)自然の法則に対する理解の変化

2017年度

番号 項目 内容 素材文の主題
読解 (A)部分和訳
(B)部分和訳
(A)科学的研究方法の利点
(B)フクロウの目
読解総合 同意語句選択、下線部和訳、下線部内容説明、空所補充、和文内容一致 翻訳を必要としない社会
英語論述 70語程度の自由英作文 なぜ勉強しなければならないのか
英作文 (A)部分英訳
(B)(イ)全文英訳[文学部]
(B)(ロ)部分英訳[文学部以外]
(A)自由遊びの大変さ
(B)(イ)死に際に聞きたい曲
(B)(ロ)変化を受け入れること

2016年度

番号 項目 内容 素材文の主題
読解 (A)部分和訳
(B)部分和訳
(A)芸術作品を科学的に分析する科学者とこれを恐れる芸術家
(B)手を補助する道具の使用
読解総合 下線部内容説明、指示語句の抜き出し、同意語句選択 英国人と犬の関係
英語論述 70語程度の自由英作文 「知は力なり」と言う場合の力とはどのようなものか
英作文 (A)全文英訳
(B)(イ)全文英訳[文学部]
(B)(ロ)部分英訳[文学部以外]
(A)精神と環境・健康の関係の科学的な証明
(B)(イ)現代の若者にとってのコミュニケーションと承認
(B)(ロ)文字の功罪

出題分析

分量

18年度の分量については以下の通り。第1問は訳すべき部分がわずかに増えた。第2問の素材文の量は昨年並み。英作文は英訳すべき部分がやや増加した。第3問の「70語程度」の指定は変化なし。
前期入試 素材英文(第Ⅰ問・第Ⅱ問)の総語数の変遷(単位:word)
年度 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018
全体 827 723 746 802 754 923 809 802 712 933 921
下線訳 155 107 106 120 158 150 122 109 100 128 118
前期入試 和文英訳(第Ⅳ問)の和文分量の変遷(カッコ内は文学部用問題)(単位:字)
年度 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018
全体 284
(375)
289
(135)
293
(170)
299
(342)
440
(174)
423
(311)
229
(199)
466
(193)
271
(143)
308
(159)
309
(281)
下線 284
(189)
218
(135)
196
(147)
187
(171)
225
(174)
203
(162)
162
(177)
204
(180)
219
(143)
156
(159)
206
(161)

パターン

大問4問(英文和訳、読解総合、自由英作文、和文英訳)の構成は例年通り。
Ⅰの英文和訳は、下線部和訳が基本である。素材文には、「対比」の論法で書かれた英文が一貫して選ばれている。
Ⅱの読解総合問題は、下線部和訳によって語彙力・構文把握力を試し、空所補充・言い換え語選択・下線部内容説明・指示語句の抜き出し・内容一致などの設問によって、「言い換え関係」・「対比関係」・「因果関係」の読み取りなど文脈読解力を問うている。
Ⅲの自由英作文では、まとまった内容を正確平明な英語で綴る力を試している。
Ⅳの和文英訳は、「比較的英語にしやすい」ものと、「語彙的には一対一の対応が比較的困難で、表現に工夫のいる」ものから出題される英作文である。

内容

18年度の出題内容は以下の通り。
第1問では、(A)、(B)とも「対比」を軸にして書かれた素材文が出題された。
第2問は「動物の精神」をテーマにした論説文で、主として「言い換え」の関係に着目して解かせる出題姿勢に変化はなかった。昨年度復活した和文内容一致問題が引き続き出された。
第3問では、「失敗とそこから学んだこと」を書かせる問題が出された。
第4問は、下線部の語数が文学部で増加、その他の学部では減少した。難易度の点では昨年並み。

入試対策

阪大が受験生に求めているのは、端的に言うと、英語の基本的な知識(単語、文法・語法)、構文・文脈の把握力、英文の意味内容を日本語で表現する力、和文を英文へ再構成する力である。難問・奇問ではなく基礎を徹底的に征服することが合格への道であることを忘れずに、以下の点に留意して努力してほしい。
下線部和訳では、先入観をもって勝手な解釈をしたり、「だいたい」こんな意味だろうと安易に結論を出したりする態度を排除し、あくまでも構文の約束事に従った論理的な読みに徹すること。また、下線部の不明箇所の意味を類推したり、明らかな誤読に気づいたりする手だてとして、下線部以外の文脈を考慮に入れる習慣を身につけることも必要である。
長文読解問題対策としては、全体として何が言いたいのかという強い問題意識をもち、核心に挑みかかる姿勢で文章を読む習慣をつけること。文脈を追うときは、文と文の「つながり」を示す言葉(順接・逆接を示す接続詞や副詞、指示語や代用表現、言い換えと対比、一般論・具体例、原因・結果などの対応を示す表現)に特に注意しよう。問題を解くときは、「なんとなく」答えが出たというのではなく、答えに至るまでのプロセス、解答の決め手をはっきりと自覚するよう努めよう。
自由英作文対策の基礎としては、まず英作文の基本をしっかりやること。正確で平明な英文を書く力を養うのが先である。応用段階では、今の社会で話題になっていることについて論評したり、日本特有の風物について説明したり、自分の将来の希望や過去の印象的な出来事について述べたりしてみるとよい練習になる。
和文英訳対策としては、基本文例を暗記することが基礎となる。自分が自信をもって書ける英文のストックをできるだけたくさん、頭の中に蓄積していこう。次に、和文の「字面
じづら
」にとらわれずに、和文の「言おうとしていること」をしっかりつかみ、その意味内容を、自分に使いこなせる語彙と構文でわかりやすく書く練習を積み重ねよう。
※本ページ内容は一部のコメントを除き、駿台文庫より刊行の『青本』より抜粋。