2017年度入試
出題分析と入試対策
  神戸大学 生物

過去の出題内容

2017年度

番号 項目 内容 形式
分子生物 バイオテクノロジー 適語記入・論述
恒常性 免疫 適語記入・論述・選択
進化 種分化
分子進化と系統樹
適語記入・論述
遺伝 二遺伝子雑種
独立と連鎖
計算

2016年度

番号 項目 内容 形式
細胞 細胞の構造と共生説
遺伝情報
適語記入・論述
発生 細胞分裂とDNA量の変化
動物の配偶子形成と受精
適語記入・選択・論述
動物の反応 ヒトの視覚
動物の行動
適語記入・選択・論述
生態
分子生物
バイオーム
植物の調節遺伝子
適語記入・選択・論述

2015年度

番号 項目 内容 形式
遺伝 植物ホルモン
独立と連鎖
論述・計算
生態 個体群と相互作用 適語記入・選択・論述
植物の反応 組織・組織系
気孔開閉のしくみとはたらき
適語記入・論述
代謝 呼吸と発酵
アロステリック酵素
適語記入・選択・論述

出題分析

分量

例年大問4題で定着しており、2017年度もこの傾向に変化はなかった。また、小設問数、問題レベルなど、総合的に見て、60分(2科目120分)という配当時間に対して適当な出題分量である。

パターン

用語記述や空欄補充、計算をさせたり図やグラフを描かせたり、記号選択もあれば30字~100字程度の論述もあるというように、出題形式は多彩であり、総合的な学力を判断するのに適している。

内容

幅広くさまざまな単元の知識を問うような問題が多い。例えば植物と光をテーマに、光合成、光発芽、光周性、あるいは動物の調節をテーマに、ホルモン、酵素、神経、とさまざまな単元の知識を問う……といった出題が見られる。

難易度

一部を除けばほとんどが基本~標準的な良問である。近年のレベルであれば、普通の教科書を中心にした学習で十分に対応できるレベルである。そのかわり、どの単元もきちんと学習しておく必要がある。特に遺伝・分子生物からはやや難の問題が出題されることも多いので要注意である。2017年度は2016年度と比べ分量も難易度も大きな変化はなかった。

入試対策

【全体的な対策】

近年は標準的な問題がほとんどなだけに、そういった問題をどれだけ確実にこなせるかにかかっている。そのためには、まず教科書である。教科書を馬鹿にする人が多いがとんでもない。教科書に載っている実験・図・グラフが、結果的にはすべての問題の元になっているのである。「こんな図は見たことあるよ」で終わってしまわず、そういった図やグラフの意味をしっかり理解した上で、自分で白紙に描くことができるようにしよう。その上で、基礎~標準レベルで解説が丁寧な問題集(例えば『理系標準問題集 生物』『生物基本徹底48』など)を完璧になるまで繰り返そう。神戸大に出題される実験問題の大部分は、一見思考問題のように見えても、実は、類題の多い典型的な実験問題なので、ほとんどが普通の問題集にとり上げられている問題の変形にすぎない。難問集に手を出す必要はまったくない。標準的な問題集を完璧にマスターするよう心がけてほしい。

【論述問題に対する対策】

20字程度から100字程度の設問(特に40字や50字前後が多い)が10問前後出題され、総字数としては300~500字程度を書くことになる。2011年度は字数設定がなくなったが、2012~2014年度はすべての論述に字数設定があった。2015年度、2016年度は字数設定のあるものとないものが混在していたが、2017年度は25字程度の短文3つを除きすべて字数設定があった。また、100字以上の論述が3つも出題されたことはこれまでにはなかった特徴である。総字数は約550字で、字数に関しては昨年よりやや増加したが内容は定番のもので書きやすいものであった。論述する内容は特別変わったことが問われているわけではない。逆に言えば、何となく書くことはわかるが、それをいかに要領よくまとめるか、正しく意味の通じる文章が書けるか、にかかっているということになる。こうした文章力は一朝一夕に身につくものではない。日頃の学習態度がそのまま文章に現れると思った方がよい。すなわち、普段、用語等を学習する際に、用語だけを丸暗記するのではなく、しっかり意味を理解し、1つ1つ着実に学習することである。そして、そういった用語について、20~50字程度で説明してみよう。用語の確認と同時に論述の基礎を養うことができる。次に、「血糖濃度調節のしくみ」や「体液濃度調節のしくみ」のような、「…のしくみ」などについて、100字程度でまとめる練習をする。100字レベルの論述に慣れ、100字がどのくらいの量なのかがすぐに判断できるようにしておくことも必要である。参考に『生物用語集』を利用しての学習を薦める。
考察問題については、まず、自分の考えを字数に関係なくまとめてみよう。いきなり問われている内容の答を求めず、自分の思考のプロセスを下書きするのである。そして、最後に答を得るにあたって、どのプロセスが大切だったのかを考え、その点を抜き出して、文章にしてみよう。地道な練習だが、そうすることで点の取れる文章が書けるようになるはずである。
※本ページ内容は一部のコメントを除き、駿台文庫より刊行の『青本』より抜粋。