2017年度入試
出題分析と入試対策
  大阪大学 英語(文系)

過去の出題内容

▼文学部、人間科・法・経済学部

2017年度

番号 項目 内容 素材文の主題
読解 (A)部分和訳
(B)部分和訳
(A)科学的研究方法の利点
(B)フクロウの目
読解総合 同意語句選択、下線部和訳、下線部内容説明、空所補充、和文内容一致 翻訳を必要としない社会
英語論述 70語程度の自由英作文 なぜ勉強しなければならないのか
英作文 (A)部分英訳
(B)(イ)全文英訳[文学部]
(B)(ロ)部分英訳[文学部以外]
(A)自由遊びの大変さ
(B)(イ)死に際に聞きたい曲
(B)(ロ)変化を受け入れること

2016年度

番号 項目 内容 素材文の主題
読解 (A)部分和訳
(B)部分和訳
(A)芸術作品を科学的に分析する科学者とこれを恐れる芸術家
(B)手を補助する道具の使用
読解総合 下線部内容説明、指示語句の抜き出し、同意語句選択 英国人と犬の関係
英語論述 70語程度の自由英作文 「知は力なり」と言う場合の力とはどのようなものか
英作文 (A)全文英訳
(B)(イ)全文英訳[文学部]
(B)(ロ)部分英訳[文学部以外]
(A)精神と環境・健康の関係の科学的な証明
(B)(イ)現代の若者にとってのコミュニケーションと承認
(B)(ロ)文字の功罪

2015年度

番号 項目 内容 素材文の主題
読解 (A)部分和訳
(B)部分和訳
(A)地球の資源の消費
(B)ユーモア
読解総合 空所補充、同意語句選択、下線部内容説明、下線部内容選択、指示語句の抜き出し、和文内容一致 過去の記憶の再構成
英語論述 70語程度の自由英作文 今後の社会で直面する問題への対処法
英作文 (A)部分英訳
(B)(イ)部分英訳[文学部]
(B)(ロ)部分英訳[文学部以外]
(A)いのちの重さ
(B)(イ)芸術作品の特質
(B)(ロ)「歴史」の難しさ
▼外国語学部
Ⅰ英文和訳、Ⅱ読解総合、Ⅲ自由英作文、Ⅳ和文英訳、Ⅴリスニングといった大問構成は昨年通り。Ⅰ、Ⅲは阪大の他の学部と共通問題で、外国語学部の独自色がⅡ、Ⅳ、Ⅴで出されている点も昨年と同じである。
(ⅠとⅢは他学部と共通問題)

2017年度

番号 項目 内容 素材文の主題
読解 (A)部分和訳
(B)部分和訳
(A)科学的研究方法の利点
(B)フクロウの目
読解総合 内容説明、下線部和訳 英国人の食べ物への考え方の変化
英語論述 70語程度の自由英作文 なぜ勉強しなければならないのか
英作文 部分英訳 童心に帰る趣味の効用
リスニング 記述説明 現代における睡眠の質の低下とその改善法

2016年度

番号 項目 内容 素材文の主題
読解 (A)部分和訳
(B)部分和訳
(A)芸術作品を科学的に分析する科学者とこれを恐れる芸術家
(B)手を補助する道具の使用
読解総合 内容説明、下線部和訳 共同作業の利点についての研究
英語論述 70語程度の自由英作文 「知は力なり」と言う場合の力とはどのようなものか
英作文 部分英訳 私と芸術との関わり
リスニング 記述説明 子どもの記憶と言語発達

2015年度

番号 項目 内容 素材文の主題
読解 (A)部分和訳
(B)部分和訳
(A)地球の資源の消費
(B)ユーモア
読解総合 内容説明、下線部和訳 自然観の変遷
英語論述 70語程度の自由英作文 今後の社会で直面する問題への対処法
英作文 全文英訳 辞書への愛着
リスニング 記述説明 傘の東西史

出題分析

▼文学部、人間科・法・経済学部

分量

17年度の分量については以下の通り。第1問は訳すべき部分がわずかに増えた。第2問の素材文の量は大幅に増加。英作文は英訳すべき部分が減少した。第3問の「70語程度」の指定は変化なし。
前期入試 素材英文(第Ⅰ問・第Ⅱ問)の総語数の変遷(単位:word)
年度 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017
全体 818 827 723 746 802 754 923 809 802 709 933
下線訳 145 155 107 106 120 158 150 122 109 100 128
前期入試 和文英訳(第Ⅳ問)の和文分量の変遷(カッコ内は文学部用問題)(単位:字)
年度 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017
全体 312
(155)
284
(375)
289
(135)
293
(170)
299
(342)
440
(174)
424
(311)
229
(199)
466
(193)
272
(144)
326
(164)
下線 191
(131)
284
(189)
218
(135)
196
(147)
187
(171)
225
(174)
203
(162)
162
(177)
204
(180)
221
(144)
167
(164)

パターン

大問4問(英文和訳、読解総合、自由英作文、和文英訳)の構成は例年通り。
Ⅰの英文和訳は、下線部和訳が基本である。素材文には、「対比」の論法で書かれた英文が一貫して選ばれている。
Ⅱの読解総合問題は、下線部和訳によって語彙力・構文把握力を試し、空所補充・言い換え語選択・下線部内容説明・指示語句の抜き出し・内容一致などの設問によって、「言い換え関係」・「対比関係」・「因果関係」の読み取りなど文脈読解力を問うている。
Ⅲの自由英作文では、まとまった内容を正確平明な英語で綴る力を試している。
Ⅳの和文英訳は、「比較的英語にしやすい」ものと、「語彙的には一対一の対応が比較的困難で、表現に工夫のいる」ものから出題される英作文である。

内容

17年度の出題内容は以下の通り。
第1問(A)では「対比」を軸にして書かれた素材文が出題された。(B)では、文構造の把握のみならず、述べられている事柄のイメージを思い浮かべる力も問われた。
第2問は「翻訳を必要としない社会」をテーマにした論説文で、主として「言い換え」の関係に着目して解かせる出題姿勢に変化はなかった。空所補充と和文内容一致問題が復活した。
第3問は、「なぜ勉強しなければならないのか」という中学生の質問に対する答えを求める問題。
第4問は、下線部の語数は、3問ともほぼ昨年度並み。内容的には、(A)と(B)の(ロ)は昨年度と同程度。(B)の(イ)は、やや難しくなった。
▼外国語学部

分量

17年度は、Ⅱ読解総合問題の素材文の量が減って、1100語余りになった。Ⅳ英作文では訳すべき部分がやや増え、Ⅴリスニングでも素材文の分量が増加した。
外国語学部 前期入試 素材英文(第Ⅱ問)の総語数の変遷(単位:word)
年度 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017
全体 568 1290 810 1033 1177 1225 1484 1127
下線訳 39 39 87 139 29 0 143 115
外国語学部 前期入試 和文英訳(第Ⅳ問)の和文分量の変遷(単位:word)
年度 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017
全体 202 284 261 354 279 215 388 360
下線訳 172 143 196 260 217 215 222 246

パターン

他学部と共通。
読解総合問題では、設問の該当箇所を本文に見つけ、問いの要求に合うように答えをまとめる力が試されている。
他学部と共通。
和文英訳は、「こなれた日本語」の意味内容を読み取り、それを平明な英文で再表現する能力を試そうとしている。
リスニングは、従来は内容を要約した和文の空所を補充させる問題だったが、最近はすべての設問に日本語で答える記述式問題である。

内容

17年度の出題内容は以下の通り。
第1問(A)では「対比」を軸にして書かれた素材文が出題された。(B)では、文構造の把握のみならず、述べられている事柄のイメージを思い浮かべる力も問われた。
第2問の読解総合問題は、素材文の量が去年の1500語弱から大幅に減って、1100語余りになった。「言い換え」や「対比」の観点から解かせる問題は傾向通り。
第3問は、「なぜ勉強しなければならないのか」という中学生の質問に対する答えを求める問題。
第4問の和文英訳は、訳すべき部分が240字余りになった。
第5問のリスニングは、設問5つ。日本語で答える問題に、空所補充問題が加わった。

入試対策

▼文学部、人間科・法・経済学部

阪大が受験生に求めているのは、端的に言うと、英語の基本的な知識(単語、文法・語法)、構文・文脈の把握力、英文の意味内容を日本語で表現する力、和文を英文へ再構成する力である。難問・奇問ではなく基礎を徹底的に征服することが合格への道であることを忘れずに、以下の点に留意して努力してほしい。
下線部和訳では、先入観をもって勝手な解釈をしたり、「だいたい」こんな意味だろうと安易に結論を出したりする態度を排除し、あくまでも構文の約束事に従った論理的な読みに徹すること。また、下線部の不明箇所の意味を類推したり、明らかな誤読に気づいたりする手だてとして、下線部以外の文脈を考慮に入れる習慣を身につけることも必要である。
長文読解問題対策としては、全体として何が言いたいのかという強い問題意識をもち、核心に挑みかかる姿勢で文章を読む習慣をつけること。文脈を追うときは、文と文の「つながり」を示す言葉(順接・逆接を示す接続詞や副詞、指示語や代用表現、言い換えと対比、一般論・具体例、原因・結果などの対応を示す表現)に特に注意しよう。問題を解くときは、「なんとなく」答えが出たというのではなく、答えに至るまでのプロセス、解答の決め手をはっきりと自覚するよう努めよう。
自由英作文対策の基礎としては、まず英作文の基本をしっかりやること。正確で平明な英文を書く力を養うのが先である。応用段階では、今の社会で話題になっていることについて論評したり、日本特有の風物について説明したり、自分の将来の希望や過去の印象的な出来事について述べたりしてみるとよい練習になる。
和文英訳対策としては、基本文例を暗記することが基礎となる。自分が自信をもって書ける英文のストックをできるだけたくさん、頭の中に蓄積していこう。次に、和文の「字面
じづら
」にとらわれずに、和文の「言おうとしていること」をしっかりつかみ、その意味内容を、自分に使いこなせる語彙と構文でわかりやすく書く練習を積み重ねよう。

▼外国語学部

ⅠからⅣは他学部の対策と同じ。ただしⅡの読解総合問題では、阪大の他学部の読解問題より難度の高い素材文が予想されるので、こういった問題に日頃から親しみ、文脈上のつながりに注意して読む訓練を積み重ねよう。
リスニング対策としては、音に慣れる基礎練習と、まとまった情報をキャッチして設問に答える実戦的練習を積んでほしい。
※本ページ内容は一部のコメントを除き、駿台文庫より刊行の『青本』より抜粋。