2018年度入試
出題分析と入試対策
  京都大学 数学(文系)

過去の出題内容

2018年度

番号 内容 科目名
1 微分積分 数学Ⅱ
2 三角比、微分 数学Ⅱ
3 整数 数学A
4 空間図形、ベクトル 数学B
5 確率 数学A

2017年度

番号 内容 科目名
1 微分積分 数学Ⅱ
2 常用対数 数学Ⅱ
3 空間ベクトル 数学B
4 三角関数、整数 数学A、Ⅱ
5 確率 数学A

2016年度

番号 内容 科目名
1 領域、面積 数学Ⅱ
2 確率、常用対数 数学A、Ⅱ
3 整数 数学A
4 空間ベクトル 数学B
5 3次方程式 数学Ⅱ

出題分析

出題形式

1979年度以来ずっと大問5題、記述式120分という大枠は変化していない。近年は1が独立小問2つの出題になったこともあるが、2013年度から従来の形に戻った。

出題傾向

誘導形式の小問分けされていない問題がほとんどである。近年まではすべてが誘導なしであったが、2015・2016年度以外のここ数年は2、3問が小問分けされている。受験生に少しでも解いて欲しいという気持ちの表れである。
かつては「論証の京大」といわれ、半分は論証問題、残り半分は求値問題というセットがほとんどであったが、近年その色合いは薄まり、論証問題が出ても1問程度となった。
また、頻出分野は

  • (イ)整数、有理数・無理数の論証
  • (ロ)図形問題(ベクトル、座標平面も含む)
  • (ハ)確率、場合の数(数列との融合問題もある)
  • (ニ)三角関数(図形との融合問題もある)
  • (ホ)数列

などであるが、分野に偏りなく勉強することが大切である。

問題講評

過去4年間の問題講評はこちらPDF

入試対策

内容としては、公式や解法パターンにあてはめて計算する標準レベル以下の問題が2、3問、残りが証明問題など、論理を主とする問題となりそうである。したがって、まずは、全体的に標準レベルの問題を確実に解くことができる基礎力をしっかり身につけるとともに、暗記に頼らない、理解を重視する学習法によって、自分で考えて論理を進める能力を高めていくことが最善の策となろう。具体的には、次のような点に注意しながら学習を進めていくと良い。

<基礎力をつける>

教科書レベルからの復習で、定義や基本事項を再確認して正確に把握する。ただし、これは公式や考え方を丸暗記することではない。公式を自分で証明してみるなどして、なるべく暗記に頼らず理解するように心がける。例えば

  • ・ 「互いに素」、「素数」の定義は何か
  • ・ 無理数とはどんな数か(「√のある数」などではダメ)
  • ・ 因数定理、剰余の定理の証明ができるか
  • ・ 漸化式an+1=pan (n≧1) とan=pan-1 (n≧2)が同じといってよいか
というようなレベルの事柄をひとつひとつ確認し、理解しておくことである。

<論理的な思考力をつける>

飛躍や欠陥のない正確な論理を展開できる能力を京大は最重要視しているが、これは、練習してすぐに身につくようなものではない。解答や方針をただ丸覚えするのではなく、何故こういう方針をとるのか、ここは何を計算しているのか、どうしてこの場合分けが必要なのかなど、ひとつひとつ納得して理解していく、普段からのそういう小さな積み重ねが最良の方法である。

<計算力をつける>

どんなにすばらしいアイデアや方針が浮かんでも、正確に実行できなければ役に立たない。論理的に考えた方針にしたがって、正確にすばやく答まで到達できる計算力が必要であり、計算が苦手だとかミスが多いからといって、計算の手を抜いたりするようでは上達は望めない。問題が易しければ易しいほど計算力が重要になってくるので、日頃の問題演習で計算を疎かにせず最後までやり抜く、もし計算ミスをした場合には、必ずどこで間違えたのかを確認することなどをコツコツ続けることが大切である。

<正確な表現力をつける>

いくら正しい答が出たとしても、それが採点者に正しい方針で出したものであると認められなければならない。試験では、採点者に理解してもらって初めて得点になるのであって、自分だけに分かる考え方やなぐり書き、説明や経過のない答だけに近い答案などは、自ら合格を放棄しているようなものである。読みやすく分かりやすい丁寧な答案を書くように努めよう。

※本ページ内容は一部のコメントを除き、駿台文庫より刊行の『青本』より抜粋。