医学部合格物語
駿台講師からのメッセージ

異文化の生命観に触れる
どんな英文にも正面から取り組む

医学部の入試問題には、先端医療、生命倫理など、医学部らしい内容の英文が含まれることがあり、そうした英文を題材に小論文(日本語)を書かせる大学もあります。なぜそんなに難しいものを入試に出すのか、と驚く人が多いのですが、問われているのは専門知識ではなく、①必要な情報だけを抽出する処理能力、②常識、③わからないことにも向かって行くガッツです。つまり、健全な外国語学習に必要なものばかりではありませんか!特に、日本文化との違いが色濃く表れる生命観、倫理観を扱った文章では、②③が必須でしょう。もちろん、他学部と変わりない問題も多いので、当たり前の英語力も必要です。

こう書くと、大変そうだな、と思うかもしれませんが、不思議と皆さん、楽しそうに乗り越えていきます。将来の目標を見定めた若者たちとは、強いものです。今年も、君たちのガッツに、期待しています。


英語科講師 船岡 富有子

穴のない実力をつけることを目指せ!

一口に医学部の数学と言っても個々の内容は各大学によって異なり、これが医学部の数学といったスタンダードがあるわけではありません。しかし他学部と共通出題の大学であれ、医学部単独出題の大学であれ、標準的な問題を確実に取った上でやや難クラスの問題で加点する必要があるのは同じです。分野的には確率と微積分が出題の中心である大学がほとんどですが、難関校になるほど融合問題・総合問題の出題率が高くなりますし、医学部合格のためにセンター試験の高得点が必須なのはいうまでもありませんから、穴のない十分な実力をつけることを目指さなければなりません。そしてそれは、易しいものはできるが少し難しくなると歯が立たないといったものでも、難しめの技巧的なことはできるが標準問題できちんとした答案が作れないといったものでもないのです。このため、一気に高みを目指すのではなく、まずは不得意分野をなくし、すべての分野について一歩一歩確実に実力を高めていくことが結果としては医学部合格への近道となるのです。


数学科講師 森 茂樹

医学への土台としての物理を

医学部入試における物理の出題を広くみると、化学や生物のような医系に特化した題材の問題が多くあるわけではありません。したがって何よりもまず、物理という科目がどのように自然現象を捉えて説明しているか、この基礎をきちんと習得してほしいと思います。

もちろん大学ごとに出題の分量・難易度などに特徴があるのは当然ですが、そればかりに目を奪われてはいけません。多くの医学部入試の問題を分析すると、高校物理における典型的な題材を確実に解ききるのが、最も大事であるとわかります。奇をてらわない着実な鍛錬、これを日々積み重ねることです。最後に、物理を単なる入試科目としてしか見ないのは少々寂しいです。入試を経た後、皆さんは医療や測定における多くの機器の理解に物理を必要とするでしょう。そして、科学的な発想のひとつの切り口として物理を学習することは、やがて必ず役に立つはずです。将来の土台となる力を駿台で養ってください!


物理科講師 高橋 法彦

医師になるという強い意志を常に持ち
一つひとつ着実に積み上げていこう

激戦の医学部入試では、頻出問題においてミスが許されない厳しさと、応用力も試されるという厳しさがあります。しかし、いかなる入試においても重要なことは以下の三つであると思います。それは、①典型頻出問題を必ず仕留める。②過去問をしっかり解いて実戦力と応用力を磨く。③センター試験対策を十分に行い高得点を得ることです。そして、これらの全ての過程において大切なことは、学習する各単元の内容を原理原則的にしっかりと理解し学習していくことです。そのためには、化学は目に見えない粒子(ツブ)を相手にしますので、その目に見えない粒子(ツブ)の様子をリアルに想像し、その動きをつかんで反応や現象を考え理解していくことがとても重要です。この考え方の姿勢を持ち演習量を増やしていけば化学の実力は必ず向上し、医学部突破の大きな原動力となるでしょう。また、目に見えない粒子(ツブ)を想像しその動きをつかむ姿勢は、医学部入学後も酵素反応や代謝など人体内の様々な反応を理解する上で大切なベースとなります。

医学部合格は確かに簡単なことではありませんが、試験は自分が頑張ってきたことを相手に示す場でもあります。自分は医師になるのにふさわしいことを相手に認めてもらえるよう、自分は絶対に医師になるという強い意志を常に持ち、日々の勉強を頑張ってください。


化学科講師 小原 英樹

医学部と密接なかかわりのある生物
意味のある勉強をしてもらいたい

受験生の中には「生物は暗記科目なので、入試に出題されやすいことを暗記し、問題集を解いていればよいのでは」と、考えている人がいると思います。しかし、生物は暗記科目ではありません。生物は、生物を科学的に学習する学問であり、正確に理解するためには、それぞれの分野のつながりをしっかり理解していくことが重要になってきます。高校で学ぶ生物は医学部で学ぶことと密接な関わりがあります。例えば、生殖と発生(ヒトが受精卵から一個体になるまでを理解できます。)、遺伝子のはたらき(ヒトの遺伝病についても知ることができます。)、体内環境(ヒトの体内の環境がどのように維持されているかが理解できます。)、免疫(ヒトがどのように病原体から身を守っているかが理解できます。)など様々です。このような進学後にも関わる内容について、ただ、暗記するだけでは残念なことですし、実は、これらについて考え、理解していくことが受験を勝ち抜くために重要なことでもあります。最近の医学部の問題は、重箱の隅をつつくような問題はなく、総合的な生物に対する理解を問うものが中心ですし、問題文をしっかり読み判断できる力が要求されます。

受験勉強のために費やす時間を無駄に使わないためにも、意味のある生物の勉強をしてもらいたいと思います。ぜひ、生物の不思議さや巧妙さを味わって勉強してください。


生物科講師 佐野 恵美子

医学部志望の明確な目的意識を

①論文作成の総合力(設問把握、課題文理解、論理的文章構成力、教養的知識)
②医学部への目的意識(医学・医療への関心、志望への熱意、社会貢献意識)
③医学生としての適性(自己把握と他者への態度、コミュニケーション能力)

医系論文では主にこの3つのポイントが評価されます。①は論文一般に求められる力ですが、②、③は医学部特有のポイントです。したがって、医系論文ではまず医学・医療を目指すことについて考えることから始まります。卒業後は臨床に進むにしろ、研究を志望するにしろ「医療職」に従事することになるはずです。その意味で、医学部受験における論文・面接は就職試験と同じような意味を持っているのです。

現在の日本の地域医療は大変厳しい状態にあり、同時に医学は日進月歩で多分野におよぶ研究が急速に進んでいます。社会における医学・医療の現状をしっかり見極め、自分は医学部でどのような学問に取り組み、卒業後にどのような人生を歩もうとしているのか、自分の目指す医学・医療の道を明確にイメージすることが論文・面接対策の第一歩です。医系論文の授業はその手助けをします。


論文科講師 上條 晴史