駿台入試ニュース 2023 VOL.4

ヘッドライン

(1)2024年度大学入学者選抜実施要項公表

・2024年度入試ではコロナ前の形に戻すことを基本

・ICTを活用したオンラインによる試験の実施を明記

(2)2024年度国公立大一般選抜入試日程について

・共通テスト本試験は2024年1月13日(土)・14日(日)に実施

・追試験は2週間後の1月27日(土)・28日(日)に実施とコロナ禍以降を踏襲
ただし、試験場は東京と関西の2ヶ所とコロナ禍以前の体制

(1)2024年度大学入学者選抜実施要項公表

追試験は2週間後に実施、コロナ禍以降の日程を踏襲

6月2日付で、文部科学省は2024年度大学入学者選抜実施要項を公表しました。各大学は、この実施要項に基づき大学入学者選抜を実施します。コロナ禍以前は本試験の1週間後に実施されていた追試験が前年度に引き続き2週間後に実施されるなど、追試験の日程についてはコロナ以降の対応を踏襲しています。ただし、追試験の試験場は2023年度の各都道府県に1ヶ所以上から、「原則として全国を2地区に分け、地区ごとに1ヶ所設置する」というコロナ禍以前の表記に戻りました。これにより、東京と関西の2ヶ所設置というコロナ禍以前の試験場設置となると思われます。

大学入学共通テスト

本試験 2024年1月13日(土)・14日(日)

追試験 2024年1月27日(土)・28日(日)

一方で、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行に伴い、これまで設けていた新型コロナウイルス感染症対策本部と基本的対処方針を廃止し、新型コロナウイルス感染症の影響を受ける調査書等の取り扱いを除いて、2024年度入試ではコロナ禍以前の形に戻すことを基本としています。

その結果、前年度の実施要項では記載されていた、「大学が新型コロナウイルス感染症への対応として選抜方法の変更を検討している場合、8月以降は個別試験を実施する教科・科目変更や中止等は原則行わない」や「入学志願者への影響を考慮した上で2年程度前に予告・公表した学力検査の教科・科目等を見直すことは可能とする」などの記述が削除されました。

また、前年度の実施要項では、「①追試験の設定、②追加の受験料を徴収せずに、別日程への受験の振替のいずれかを必ず講ずることによって個別試験における受験機会の確保を行う」ことを各大学に求めていましたが、この記述も削除されています。ただし、実施時期における感染症の流行状況等を踏まえ、受験生が安心して受験に臨めるような対策を講じることを求めています。

ICTを活用したオンラインによる試験の実施について

前年度までは新型コロナウイルス感染症の対策としてICTを活用した選抜の工夫についての記述がありましたが、新型コロナウイルス感染症対策としてではなく、入学志願者の居住地や各大学の実情等に応じてICTを活用した選抜を実施する際についての記述があります。この場合も利用環境や技術的な不具合の発生等によって不利益を被ることのないようにすること、受験生の不正行為を未然に防止すること、不正行為の内容及び罰則等について、募集要項に明記することが記載されています。

(詳細は下記リンク先の文部科学省ホームページ「令和6年度大学入学者選抜実施要項」をご参照ください。)
令和6年度大学入学者選抜実施要項

(2)2024年度国公立大一般選抜入試日程について

前述の通り、大学入学共通テストの本試験は2024年1月13日(土)・14日(日)に実施されます。 すでに発表されている国公立大一般選抜の2024年度入試日程をみると、群馬大・共同教育(学校教育教員養成/人文社会-英語)、静岡大・教育(学校教育教員養成/初等学習開発学)、埼玉県立大・保健医療福祉で後期が廃止されます。
(2024年度国公立大一般選抜入試日程について、詳細は別表を参照)

各大学の入学者選抜要項は、一般選抜以外の総合型選抜や学校推薦型選抜などの学生募集要項を含めて7月末までに公表されますが、受験生にとって負担が重くなる変更は高2の夏までに発表することになっていますので、今後新たに発表となる変更は、基本的に負担が重くなるものはないと思われます。さらに、11月以降に発表される一般選抜の学生募集要項でも変更点などが示されることがありますので注意が必要です。

なお、主要大学については、駿台ホームページでも変更点をまとめて掲載しています。 2024年度入試では、宇都宮大・データサイエンス経営、お茶の水女子大・共創工の学部新設、千葉大・情報・データサイエンス、山梨大・工の学部改組など様々な変更があります。出題範囲や配点の変更、募集人員の変更なども掲載していますので、定期的に確認していただければと思います。