2017年度入試
出題分析と入試対策
  早稲田大学 教育学部 英語

過去の出題内容

2017年度

番号 項目 内容 形式
長文読解 「文化による非言語コミュニケーションの違い」(約350語) 選択
長文読解 「ピラミッドに埋蔵された彫刻の目的とその芸術性」(約615語) 選択
長文読解 「nudge(科学分析に基づき人に何らかの行動をとらせようとすること)の限界」(約525語) 選択
長文読解 「気候変動と人類の活動が種の絶滅に与える影響」(約560語) 選択
会話文 「大学への銃持ち込み許可に関する法律をめぐる学生同士の会話」(約280語) 選択

2016年度

番号 項目 内容 形式
長文読解 「イルカの言語は存在するのか」(約370語) 選択
長文読解 「動物の衛生的な習慣」(約530語) 選択
長文読解 「『もしダーウィンがいなかったら』という思考実験を行った本についての書評」(約540語) 選択
長文読解 「グローバル化が世界の政治経済に及ぼす功罪とその対策」(約610語) 選択
会話文 「ガンジーの非暴力的抵抗についての友人同士の会話」(約420語) 選択

2015年度

番号 項目 内容 形式
長文読解 「離島の生態系に及ぼす人間の影響」(約420語) 選択
長文読解 「新たな心臓病予防の指標」(約420語) 選択
長文読解 「大型生物における単為生殖」(約480語) 選択
長文読解 「19世紀米国での劣悪な労働条件」(約410語) 選択
会話文 「外国人の日本への再入国手続きについての会話」(約330語) 選択

出題分析

分量

長文4、会話文1の計5題構成はここ数年変わっていない。長文の設問は空所補充・下線部の説明がメインで、それに内容(不)一致選択やアクセント・語句整序などが混じり、年度によっては発音・タイトル選択・文整序・文補充などが出題されることもある。長文の量は4題合計で平均2,000語前後(本年度は約2,050語)、長文1題当たりは400~600語程度で、長文としては短い部類に属している。

形式

全問マーク式で、記述はない。設問形式だが、本文の内容全体を鷲づかみにした上で解く内容一致は各長文に1問は出題される。また、空所補充や下線部の内容を問うもの、整序(整序作文)など、多岐にわたる。さらに発音・アクセント・文強勢、整序(文整序)、タイトル選択などの問題が出されることもある。「本文の内容と一致しないもの」「いずれの空所にも入らないもの」など否定形で問う設問が目立つ。

内容

内容的には論説調のものがほとんどで、エッセイや小説の出題はまれ。また、教育学部には文系と理系両方の学科が存在するため、芸術・文化のような文系ジャンルと、自然科学のような理系ジャンルが混在する。

難易度

英語としてはさほど難しくなく読みやすいものの、時折難解な語彙が混じり、それが設問を解くキーワードになっていることがある。さらに「本文と合致しないもの」「いずれの空所にも入らないもの」など否定形で問う設問が目立つ。このように意地悪な設問も確かに存在するが、全体的に見れば基礎的な設問が占める割合の方がはるかに高いので、あまり気にしないことである。
2012年から2014年の3年ほどはやや簡単になっていたが、昨年に「難化」し、それ以前の状態に戻った。本年は昨年並みである。

入試対策

合格者最低点は学科によってばらつきがあるが、「正答率70%」をとりあえずの目標と設定しよう(ただし英語英文学科を志望する者は、英語の得点が標準化後1.5倍されるため、もっと高い目標を設定する必要がある)。大問5題に対して試験時間は90分だから、単純計算すると1題平均18分以下で解かないと最後まで終わらない。見直しを含めるなら1題15分での解答が望ましい。長文は長さとしては大したことはなくても、やはりこの15~18分という制限はかなり厳しい。設問を解くたびに長文を新たに読み直すようなやり方は二度手間三度手間となるから、設問を解きながら読み進め、同時に内容は確実におさえながら内容(不)一致問題は最後にまわして解く、という方式がよい。また、語彙力は充実させておくこと。単語レベルの設問が多い教育学部では重要なことだろう。また文章のジャンルが多岐にわたるので、常日頃から様々な話題に対する背景知識を増やす努力をすることも大切であろう。
※本ページ内容は一部のコメントを除き、駿台文庫より刊行の『青本』より抜粋。