2017年度入試
出題分析と入試対策
  早稲田大学 商学部 英語

過去の出題内容

2017年度

番号 項目 内容 形式
会話文読解 同意表現選択・内容真偽・下線部英文和訳 選択・記述
読解総合 同意表現選択・空所補充・内容真偽 選択
読解総合 同意表現選択・空所補充・内容真偽・下線部和文英訳 選択・記述
読解総合 内容一致・空所補充・同意表現選択・下線部英文和訳 選択・記述
読解総合 空所補充・内容真偽・下線部英文和訳・頭字語の記述 選択・記述

2016年度

番号 項目 内容 形式
会話文読解 会話空所補充・同意表現選択・内容一致・下線部和文英訳 選択・記述
読解総合 空所補充・内容真偽・下線部英文和訳 選択・記述
読解総合 同意表現選択・内容真偽・省略語句補充・下線部英文和訳 選択・記述
読解総合 同意表現選択・空所補充・内容一致 選択
読解総合 同意表現選択・空所補充・内容真偽・タイトル選択・代名詞の指す内容和訳 選択・記述

2015年度

番号 項目 内容 形式
会話文読解 会話空所補充・同意表現選択・下線部和文英訳 選択・記述
読解総合 主部の範囲の特定・同意表現選択・内容真偽・下線部英文和訳 選択・記述
読解総合 同意表現選択・空所補充・内容一致 選択
読解総合 同意表現選択・内容不一致・省略語句補充・下線部英文和訳 選択・記述
読解総合 内容真偽・空所補充・見出し選択・下線部英文和訳 選択・記述

出題分析

分量

99年度以降の大問5題構成は今年度も維持されており、これは完全に定着している。英文の分量や、設問数も特に大きな変化は見られなかった。

形式

マークシート方式の問題が多くの割合を占めるが、英文和訳や和文英訳など、記述式の問題も一部出題される。通例、読解問題の文章の下線が引かれた部分を和訳させたり、文章の一部が日本語になっており、その日本語を英訳させる形式を採用しているが、長さはどれも短めのものばかりである。

難易度

本学部の一般的な傾向として、マーク式の問題は、一部に難問は含まれているものの、概して標準的な問題が多く、記述式の問題についても、標準的な問題がほとんどである。

内容

例年、会話文読解問題1題と、長文読解問題4題という大問の構成である。上述のように、小問の一部には難問もあるが、文脈および内容をきちんと理解できていれば正解を得られるものが大半である。以下に特徴的な点を挙げる。

1.分量は多くないが、記述式の下線部和訳と下線部英訳問題が必ず出題されている。いずれも基本的な文法事項・語彙を問うものである。

2.長文読解での内容一致文選択・内容真偽判定問題は必ず出題されている。例年は会話素材文の空所補充問題があったが、今年度はなくなった。

3.語彙・熟語に関しては、本文中の語句の同意表現選択という形式で多数問われる。文脈から意味を推測するタイプのものに加え、純粋に知識を問うものも少なくない。

4.近年の傾向として、英米の新聞・雑誌の記事を素材にした大問が増えている。

入試対策

【新聞・雑誌の多様な分野の長文を読みこなす】

90分という試験時間の中で読解問題5問という分量をこなすには、相当に高度な読解力と速読力が要求される。まずは一つ一つの英文を正確に読みこなすことができる基礎力をつけたうえで、多読・速読の訓練を積みながら十分な語彙力を養成することが不可欠である。また、上述のように、近年は英米の新聞・雑誌からの出題が多く、その分野も多様である。過去問で出典・分野を確認し、インターネットなどを利用して類似の記事を読む訓練を重ねるのは、本学部受験生にとって必須の学習法である。受験が近くなった段階では、なるべく短い時間で英文を読みきって設問に正しく答える能力、つまり「スピードと正確さ」を身につける訓練が必要である。

【語彙力を強化する】

一般に語彙力は英語の読書量に比例し、一朝一夕に身につくものではないので、基本語彙を覚えたあとは、多読によって徐々に強化していくしかない。新聞・雑誌に特有の時事的な表現も散見されるため、そのようなものにもある程度慣れておく必要があるだろう。本学部で数多く出題される同意表現選択問題対策としては、日頃から英英辞典や類語辞典(Thesaurus)を活用して、英語を英語で説明したものに慣れ親しんでおくことも有効である。

【英作文の練習も怠らない】

決して難しいものではないが、短めの和文英訳問題は必ず出題される。いかに読解力重視とはいえ、英文解釈にばかり力を注いで、基本的な英作文の訓練をおろそかにしてはいけない。英作文用の基本例文集を覚えるなどの対策をしておけば万全であろう。

【難易の見極め・解答順序・時間配分が大切】

上述のように、年度によって大問の難易度は変わることが多い。取り組みやすいことが多い会話文が毎年易しいとは限らない。まずは5つの大問を見渡して易しいと思われる問題を探し、それを確実に得点していくことが大切である。少しやってみて、これは難しいと感じたら、その問題の解答は保留して、すぐに次の問題に移るという柔軟性を持てるように。また、解きやすい問題にはきちんと時間をかけ、難問に時間を浪費しない、といった時間配分にも気をつけたい。事前に実戦的な訓練を積んでおかないと、これらを本番で実行するのはかなり難しいだろう。

【過去問の研究が有益】

実戦的な訓練を積むうえで、過去問の研究は欠かせない。特に本学部は10年以上も現在の出題形式・分量がほぼ変わらず定着しているので、過去問演習を数多くこなすことは、大問ごとの時間配分や解答のペースをつかむうえで非常に有益である。
※本ページ内容は一部のコメントを除き、駿台文庫より刊行の『青本』より抜粋。