2017年度入試
出題分析と入試対策 早稲田大学 文学部 世界史
出題分析と入試対策 早稲田大学 文学部 世界史
過去の出題内容
2017年度
番号 | 時代 | 内容 | 形式 |
---|---|---|---|
Ⅰ | 古代 | 古代オリエント | 選択 空欄補充 |
Ⅱ | 古代~近世 | 古代~近世の東南アジア | 空欄補充 正誤選択 |
Ⅲ | 古代~中世 | 中国の思想史 | 選択・記述 正誤選択 |
Ⅳ | 近世~現代 | 中国の党争 | 選択 正誤選択 論述 |
Ⅴ | 近世 | カスティリオーネ(郎世寧)と乾隆帝 | 選択 空欄補充 |
Ⅵ | 近世~近代 | 近世~近代の西洋美術 | 選択 |
Ⅶ | 中世 | 中世ヨーロッパ | 選択・記述 空欄補充 正誤選択 |
Ⅷ | 近世 | イギリスの宗教改革 | 記述 正誤選択 |
Ⅸ | 近代~現代 | 近現代のフランス | 選択 空欄補充 正誤選択 |
2016年度
番号 | 時代 | 内容 | 形式 |
---|---|---|---|
Ⅰ | 古代 | 古代オリエントと金属 | 選択・記述 空欄補充 |
Ⅱ | 古代 | 東西交易路とインド・東南アジア | 選択・記述 正誤選択 |
Ⅲ | 古代 | 中国史(秦~後漢) | 選択 空欄補充 正誤選択 |
Ⅳ | 中世~現代 | 「中華民族」 | 選択 正誤選択 論述 |
Ⅴ | 近世 | 「清明上河図」 | 記述 正誤選択 |
Ⅵ | 中世 | ロシアの起源 | 空欄補充 選択 |
Ⅶ | 中世・近世 | 東地中海世界の中近世 | 正誤選択 空欄補充 |
Ⅷ | 近代 | ウィーン体制と七月革命 | 空欄補充 記述 正誤選択 |
Ⅸ | 近代 | 帝国主義期のイギリス | 記述 正誤選択 年代整序 |
2015年度
番号 | 時代 | 内容 | 形式 |
---|---|---|---|
Ⅰ | 古代 | 古代社会における「モニュメント」 | 選択・記述 正誤選択 |
Ⅱ | 古代~近代 | 中国の都市(長安・北京・南京) | 空欄補充 選択 正誤選択 |
Ⅲ | 中世 | イスラーム教の拡大 | 空欄補充 選択 |
Ⅳ | 古代~ 中世・近代 |
敦煌 | 選択 正誤選択 |
Ⅴ | 中世 | 中世ヨーロッパの危機の時代 | 空欄補充 選択 正誤選択 |
Ⅵ | 近世~近代 | 近世・近代のヨーロッパ | 空欄補充 選択・記述 正誤選択 |
Ⅶ | 中世~近代 | 中国王朝による書物編纂事業 | 選択 正誤選択 論述 |
Ⅷ | 中世~近世 | 13~14世紀の西欧美術 | 空欄補充 選択 |
Ⅸ | 現代 | 世界恐慌から第二次世界大戦期の欧米 | 空欄補充 選択 正誤選択 |
出題分析
分量
本年度(2017年度)の大問数は9題、小問数は37問で、昨年度(2016年度)と同じ分量であった。試験時間の60分で十分に解答できる分量である。
出題形式
次の表は過去5年分の出題パターンをまとめたものである。参考にしてほしい。
2017年度は記述問題が11問、単純な選択問題が11問、短文の正誤判定問題が13問、年代整序が1問、論述問題が1問で、ほぼ例年通りであった。論述問題の字数は50字で、昨年度の40字から増加した。
年度 | 大問 | 設問 | 記述 | 論述(字数) | マーク(正誤・選択・年代整序) |
---|---|---|---|---|---|
2017 | 9 | 37 | 11 | 1(50) | 25(13・11・1) |
2016 | 9 | 37 | 12 | 1(40) | 24(16・ 7・1) |
2015 | 9 | 41 | 10 | 1(30) | 30(14・16・0) |
2014 | 8 | 34 | 9 | 1(30) | 24(12・11・1) |
2013 | 9 | 40 | 12 | 1(30) | 27(13・14・0) |
出題内容
時代は、古代から現代まで幅広く出題されたが、先史時代と第二次世界大戦後からは出題されなかった。地域は、ヨーロッパと中国から多く出題され、他にオリエントや東南アジアなどから出題された。分野は、政治史と文化史から多く出題されたが、社会経済史は少なかった。
難易度
多くが標準的なレベルの問題であるため、かなりの高得点を取らなければならない。ただし、難問も一定数出題されている。そのため、標準的な問題を極力落とさないようにしたうえで、いかに多くの難問に正解できるかがポイントになる。
入試対策
時代は、古代から現代まで幅広く出題されているが、特に前近代(古代・中世・近世)から多く出題されているので、この時代の学習を重視してほしい。本年度は先史時代と第二次世界大戦後からは出題されなかったが、過去には出題されており、2013年には先史時代が大問で出題されている。当然のことながら、先史時代から第二次世界大戦後まで満遍なく学習することが重要である。
地域は、例年ヨーロッパと中国から多く出題されているため、これらの地域の理解を深めておかなければならない。オリエントからの出題も頻繁である。他に、内陸アジア・東南アジア・南アジア・アフリカ・北アメリカ・ラテンアメリカ・オセアニアなどからも出題されているため、これらの地域の学習も怠ってはならない。
分野は、政治史から多く出題されているが、文化史からも多く出題されている。特に、文化史では絵画などの図版を用いた出題が特徴となっており、本年度は4つの図版(絵画)が使用された。教科書や資料集の文化史の図版にしっかりと目を通し、図版の説明文もしっかりと読んで理解することが重要である。
早大文学部では、例年中国史を中心とするアジア史から論述問題が出題されている。特に、字数は一昨年度(2015年度)までは30字前後を推移していたが、昨年度(2016年度)は40字、本年度(2017年度)は50字と増加している。来年度はさらに字数が増加する可能性は十分に考えられる。これは、早大文学部が受験生の思考力や応用力を重視していることを示している。論述問題の演習を繰り返し、世界史の真の学力を養ってほしい。
◆過去10年間の文学部の論述問題テーマ◆
地域は、例年ヨーロッパと中国から多く出題されているため、これらの地域の理解を深めておかなければならない。オリエントからの出題も頻繁である。他に、内陸アジア・東南アジア・南アジア・アフリカ・北アメリカ・ラテンアメリカ・オセアニアなどからも出題されているため、これらの地域の学習も怠ってはならない。
分野は、政治史から多く出題されているが、文化史からも多く出題されている。特に、文化史では絵画などの図版を用いた出題が特徴となっており、本年度は4つの図版(絵画)が使用された。教科書や資料集の文化史の図版にしっかりと目を通し、図版の説明文もしっかりと読んで理解することが重要である。
早大文学部では、例年中国史を中心とするアジア史から論述問題が出題されている。特に、字数は一昨年度(2015年度)までは30字前後を推移していたが、昨年度(2016年度)は40字、本年度(2017年度)は50字と増加している。来年度はさらに字数が増加する可能性は十分に考えられる。これは、早大文学部が受験生の思考力や応用力を重視していることを示している。論述問題の演習を繰り返し、世界史の真の学力を養ってほしい。
年度 | テーマ | 字数 | 指定語句数 |
---|---|---|---|
2017 | 辛亥革命に至る経緯 | 50 | 3 |
2016 | 辛亥革命から1920年代のモンゴル | 40 | 1 |
2015 | 『四庫全書』編纂の目的 | 30 | 2 |
2014 | 清初に国際貿易が消極的だった理由 | 30 | 3 |
2013 | 唐の羈縻州 | 30 | 4 |
2012 | 典礼問題の原因となったイエズス会の布教方針 | 25 | 0 |
2011 | 洋務運動の基本精神 | 30 | 0 |
2010 | 清朝時代の藩部 | 25 | 3 |
2009 | 遼の支配の特色 | 34 | 3 |
2008 | 変法の基本的な考え方 | 30 | 3 |
※本ページ内容は一部のコメントを除き、駿台文庫より刊行の『青本』より抜粋。