2017年度入試
出題分析と入試対策 早稲田大学
基幹理工学部・創造理工学部・先進理工学部英語
出題分析と入試対策 早稲田大学
基幹理工学部・創造理工学部・先進理工学部英語
過去の出題内容
2017年度
番号 | 項目 | 内容 | 形式 |
---|---|---|---|
Ⅰ | 読解 | 長文総合問題 | 選択 |
Ⅱ | 読解 | 語句整序問題 | 選択 |
Ⅲ | 読解 | 空所補充・英文整序・段落整序 | 選択 |
Ⅳ | 読解 | 空所補充・内容理解 | 選択 |
Ⅴ | 語彙・熟語 | 共通語句補充・適語補充 | 選択 |
2016年度
番号 | 項目 | 内容 | 形式 |
---|---|---|---|
Ⅰ | 読解 | 長文総合問題 | 選択 |
Ⅱ | 読解 | 整序英作文 | 選択 |
Ⅲ | 読解 | 空所補充・英文整序・段落整序 | 選択 |
Ⅳ | 読解 | 英問英答・空所補充 | 選択 |
Ⅴ | 語彙 | 共通語補充・適語補充 | 選択 |
2015年度
番号 | 項目 | 内容 | 形式 |
---|---|---|---|
Ⅰ | 読解 | 長文総合問題 | 選択 |
Ⅱ | 読解 | 整序英作文 | 選択 |
Ⅲ | 読解 | 空所補充・英文整序 | 選択 |
Ⅳ | 読解 | 英問英答・空所補充など | 選択 |
Ⅴ | 語彙 | 共通語補充・適語補充 | 選択 |
出題分析
分量
本年度の問題数は、大問が5題、小問が53題で、昨年度と同じである。全体的な分量は、昨年度と比べるとやや減ったものの、相変わらず本文、設問ともに分量は非常に多く、ほとんどの受験生は試験時間内にすべての問題に取り組むのに苦労すると思われる。語彙面でも受験生にとって難解なものが含まれていることから、要求されているレベルは非常に高く、読解力重視の問題構成になっており、本格的な語彙力・読解力・速読力が要求されている。本学部の試験問題の分量に慣れておかないと、本番では戸惑う可能性が高いので、本問題集を実際の解答時間どおりに解く練習を行って、解答のペース配分を掴んでもらいたい。
形式
全問客観式(選択)である。
内容
出題形式については、昨年度と比べて大きな変化はない。各問の冒頭の指示文を含めて、本文・設問はすべて英語で出題される。解答はすべてマーク方式である。各問の特徴は以下のとおり。
Ⅰは、3つの本文からなる読解総合問題である。あるテーマに関する3つの文章を読ませて、内容に関する質問をする形式で、本学部独特の出題形式と言える。英文の分量は、昨年度と比べてやや減少したが、3つの本文の中でも最も長いTextⅠは、本格的な学術論文を素材としており、一般の受験生には馴染みの薄いテーマなので、多くの受験生は読解にかなり苦労すると思われる。設問の中には単純なものもあれば難解なものもあり、本文の内容を理解し、事柄を整理した上で対処しないと、誤る可能性が高い設問も含まれる。分量・難易度の両面で本学部の問題の中では最もレベルの高いものと言える。
Ⅱは、英文中の一部の語句を並べ換えて、文法・意味の両面で正しい英文を作ることを求める語句整序[整序英作文]問題である。本年度は、整序部分の語数は7語、そして解答すべき箇所は3番目と5番目に統一された。この問題に取り組む際は、整序部分のみを見るのではなく、その前後の意味・形の両方に注意を払いつつ、整序箇所の語順を考えることが重要である。
ⅢはAとBの2つのセクションに分かれており、Aは空所補充問題、Bは文整序及び段落整序問題である。設問の難易度はそれほど高くなく、落ち着いて考えれば、全問正解することも可能であろう。セクションAでは、theやthatの用法など、文法の基礎が正しく身についているかどうかが問われる。セクションBでは、文整序問題(センテンスを並べ換えてパラグラフを作る問題)と、段落整序(複数のパラグラフを論が繋がるように並べ換える問題)の2題が出題される。これらの問題は、一見すると難しいが、いずれも選択肢が4通りに絞られているため、選択肢を活用すれば、効率よく正解を見つけ出すことができるだろう。
Ⅳも2つのセクションに分かれており、セクションAは例年出題されている「論理」をテーマとする問題で、難易度自体はそれほど高くないが、設問は独特なので、慣れておく必要がある。セクションBは「統計」をテーマにしており、数学的な考え方を話題にしていることから、多くの理科系の受験生には比較的取り組みやすい内容の問題である。
Ⅴは、単語・熟語の知識を問う空所補充問題で、3つのセクションに分かれている。解答方式は独特で、冒頭で示された文字と数字の対照表に従って解答する。セクションAは2つの定義文と例文から語を推測させる問題、セクションBは3つの例文の空所に共通して入る熟語を問う問題、セクションCは会話文中の空所を単語で埋める問題である。問われている表現の中には、やや細かい単語や熟語も含まれており、全問正解するにはかなりの力が必要となる。
Ⅰは、3つの本文からなる読解総合問題である。あるテーマに関する3つの文章を読ませて、内容に関する質問をする形式で、本学部独特の出題形式と言える。英文の分量は、昨年度と比べてやや減少したが、3つの本文の中でも最も長いTextⅠは、本格的な学術論文を素材としており、一般の受験生には馴染みの薄いテーマなので、多くの受験生は読解にかなり苦労すると思われる。設問の中には単純なものもあれば難解なものもあり、本文の内容を理解し、事柄を整理した上で対処しないと、誤る可能性が高い設問も含まれる。分量・難易度の両面で本学部の問題の中では最もレベルの高いものと言える。
Ⅱは、英文中の一部の語句を並べ換えて、文法・意味の両面で正しい英文を作ることを求める語句整序[整序英作文]問題である。本年度は、整序部分の語数は7語、そして解答すべき箇所は3番目と5番目に統一された。この問題に取り組む際は、整序部分のみを見るのではなく、その前後の意味・形の両方に注意を払いつつ、整序箇所の語順を考えることが重要である。
ⅢはAとBの2つのセクションに分かれており、Aは空所補充問題、Bは文整序及び段落整序問題である。設問の難易度はそれほど高くなく、落ち着いて考えれば、全問正解することも可能であろう。セクションAでは、theやthatの用法など、文法の基礎が正しく身についているかどうかが問われる。セクションBでは、文整序問題(センテンスを並べ換えてパラグラフを作る問題)と、段落整序(複数のパラグラフを論が繋がるように並べ換える問題)の2題が出題される。これらの問題は、一見すると難しいが、いずれも選択肢が4通りに絞られているため、選択肢を活用すれば、効率よく正解を見つけ出すことができるだろう。
Ⅳも2つのセクションに分かれており、セクションAは例年出題されている「論理」をテーマとする問題で、難易度自体はそれほど高くないが、設問は独特なので、慣れておく必要がある。セクションBは「統計」をテーマにしており、数学的な考え方を話題にしていることから、多くの理科系の受験生には比較的取り組みやすい内容の問題である。
Ⅴは、単語・熟語の知識を問う空所補充問題で、3つのセクションに分かれている。解答方式は独特で、冒頭で示された文字と数字の対照表に従って解答する。セクションAは2つの定義文と例文から語を推測させる問題、セクションBは3つの例文の空所に共通して入る熟語を問う問題、セクションCは会話文中の空所を単語で埋める問題である。問われている表現の中には、やや細かい単語や熟語も含まれており、全問正解するにはかなりの力が必要となる。
入試対策
本学部の問題は、試験時間に比べて英文の分量が多いため、解答には相当の速度が要求される。したがって英文を「速くかつ正確に」読む力をつける学習をしていくことが、本学部合格への最大の対策となる。ただし「速く読む」と言っても、いたずらに速度を上げて読むだけでは効果はない。英文を速くかつ正確に読んで理解する力は、日頃からどれだけの量の英文を深く読み込んでいるかに比例するのであり、一つ一つの英文をしっかりと理解した上で、全体をよどみなく読めるよう訓練を積んで行くことが大切である。そのため日々の学習では、英文解釈を中心に据えたオーソドックスな学習を貫いていってもらいたい。語彙力も重要であるが、それは上で述べたような英文解釈の学習を通して自然に身につけていくのが望ましい。その上で、本書を利用して、過去問演習を行い、本学部の問題の分量と出題傾向に慣れておけば、本番では必ず大きな力となるはずである。そして設問に取り組む際、紛らわしい選択肢は、早合点せずにいろいろな角度から吟味検討する必要がある。特に「内容一致」の設問については、読後の漠然とした「感想」や「常識」のみに頼って解答すると誤る可能性が高くなる。あくまでも本文の記述を根拠にして、各選択肢を綿密に検討し、曖昧な場合は本文の対応箇所に戻って考える姿勢を、日頃から培っておくことが大切である。
以上のような、英文読解力をつけるオーソドックスな学習を日々積み重ねていき、その上でⅡで問われる作文力[英文構成力]、Ⅲで問われる文法力、Ⅴで問われる語彙・熟語力も身につけていきたい。これらは標準レベルの問題が中心なので、標準レベルの学習を積み重ねていけば大部分の問題には対応できる。時に難しい問題が含まれることもあるが、あまり文法・語法・熟語の些末な知識にこだわりすぎても、得るものは少ない。標準的な学力をしっかり身につけた上で、問題演習を数多く行い、ポイントとなる事柄を確実に習得していくことが重要である。その上で、日常の学習で英文読解や英作文の問題に取り組む際も、文法・語法・語彙に注意を払って、重要な事項は積極的に吸収しようとする学習姿勢を保っていけば、十分合格レベルに達することはできよう。
以上のような、英文読解力をつけるオーソドックスな学習を日々積み重ねていき、その上でⅡで問われる作文力[英文構成力]、Ⅲで問われる文法力、Ⅴで問われる語彙・熟語力も身につけていきたい。これらは標準レベルの問題が中心なので、標準レベルの学習を積み重ねていけば大部分の問題には対応できる。時に難しい問題が含まれることもあるが、あまり文法・語法・熟語の些末な知識にこだわりすぎても、得るものは少ない。標準的な学力をしっかり身につけた上で、問題演習を数多く行い、ポイントとなる事柄を確実に習得していくことが重要である。その上で、日常の学習で英文読解や英作文の問題に取り組む際も、文法・語法・語彙に注意を払って、重要な事項は積極的に吸収しようとする学習姿勢を保っていけば、十分合格レベルに達することはできよう。
※本ページ内容は一部のコメントを除き、駿台文庫より刊行の『青本』より抜粋。