駿台入試ニュース 2024/2025　VOL.7

大学入試センターは12月6日、2025年度の大学入学共通テスト(以下、「共通テスト」)の確定志願者数を発表しました。確定志願者数は495,171人(現役生：425,968人、既卒生等：69,203人)で、前年度より3,257人(0.7%)増加し、大学入試センター試験(以下、「センター試験」)時代を通して7年ぶりに増加となりました。なお、志願者数が50万人を下回るのは前年度に引き続き2年連続となります。
現役生、既卒生等別の志願者数増減を見ると、現役生は6,434人(前年度比1.5%)の増加となったのに対し、既卒生等は3,177人(前年度比4.4%)の減少となりました。2024年度の高等学校等新規卒業見込者は936,986人で前年度比+1.1%ですので、わずかながら高等学校等新規卒業見込者数の増加の割合を上回りました。この結果、現役占有率(全志願者数に占める現役生の割合)は86.0%となり、過去最高となった前年度の85.3%からさらに0.7ポイントアップしました。また、現役志願率(高等学校等卒業見込者に対する志願者の割合)は45.5%で、前年度の45.2%から0.3ポイントアップしてこちらも過去最高となりました。私立大を中心に学校推薦型選抜や総合型選抜といった「年内入試」が広まっていますが、大学入試の第一関門として共通テストを受験し、以後の入試に備えるという流れが定着していることが影響しています。
少子化により現役合格率アップが続くことから、「現役中心の入試」という状況はさらに顕著になっていくことが予想されます。

出身地別の志願状況を見ると、志願者数が増加した都道府県は28で、減少したのは19でした。最も増加数が多かったのは東京(+1.558人)、次いで埼玉(+970人)、愛知(+626人)でした。最も減少数が多かったのは大阪(-702人)、次いで兵庫(-573人)、奈良(-163人)で、関西圏での減少が目立ちました。都道府県別の現役志願率でみると、最も高かったのは13年連続1位となる東京(58.6%)でした。次いで広島(55.9%)、愛知(54.5%)、富山(52.5%)、石川(51.8%)と続き、前年度と同じ5都県で50%を上回りました。これに対して、最も低いのは沖縄(32.7%)、次いで大分(33.9%)、大阪(35.8%)、京都(36.3%)と続いています。なお、現役志願率のアップが最も大きかったのは群馬で2.0ポイントアップ、山梨で1.9ポイントアップしました。

2024年度に共通テストへ参加する大学は、国立81大学、公立95大学、私立522大学のあわせて698大学となり、前年度から9大学減少しました。参加大学の減少は2年連続となります。国立大の1大学減は東京工業大と東京医科歯科大の統合により、東京科学大の1大学となったためです。私立大は530大学から8大学減少し、522大学となりました。専門職大学では公立の東北農林専門職大学が増え、2専門職大学から3専門職大学になり、私立8専門職大学と合わせて11専門職大学となり、短期大学では公立13短大で前年度と変わりませんが、私立では134短大から116短大と18短大減少しました。

詳細は大学入試センターHPをご参照ください。