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学問選びのQ&A -人文科学:人とその営みを深く知る-

監修者:駿台予備学校 教務課

目次

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文学・文化・哲学を学ぶ目的は?

文学は、作家や評論家、ジャンル、時代背景、言語などをくくりとして、作品を読み解き、人間や社会について考察する学問です。日、英米、仏、独、中国など、専攻別にコース等が設置されている大学が一般的です。最近では、映像やアニメなどにも研究対象が広がっています。クールジャパンなどとして、日本文化への関心も高まっています。また、哲学は思想や科学、芸術などを通して人間の本質を探究する学問です。古今東西の先人の思考や思想に触れることができます。文学や哲学は自分の生き方や考え方の土台を作るものであり、文系・理系を問わず社会人として学んでおきたい教養と言えます。たとえば、技術の進展が人々に与える影響を考えるとき、自然科学の知識だけでは、十分な解が得られないでしょう。持続可能な社会をめざす上でも、社会・人文・自然の各領域の知識を融合させていくことが大切です。

歴史学や地理学の就職先は?

歴史や地理は暗記中心のイメージがありますが、大学ではそれまでと異なり、文献考証やフィールドワークなどを通して、課題発見や解決に取り組んでいくアクティブな学びが展開されます。出来事や地名などを単に暗記するというより、その出来事が起こった背景や関連性、人と自然とのかかわりなどを深く考察することが求められます。そのため、教員や学芸員以外にも、民間企業や団体など就職先も広がっています。公務員として、地域活性化や地方創生などのテーマに取り組む際にも、役立つ知見が学べるでしょう。地域の違い(日本史、東洋史、西洋史など)、アプローチの違い(人文地理、自然地理など)に分かれ、専門分野の研究に取り組んでいきます。政治学の一つとして地政学(民族や国家の特質を主として地理的空間や条件から説明しようとする学問)もあります。

語学を学ぶには?

文学部では作家や作品研究など、外国語学部では諸外国の言語を中心に学んでいくのが一般的です。さらにスキルとしての語学にとどまらず、言語学・文化として深めていくことができます。言語学には、各言語の成り立ちや文法、歴史的変遷、地域間の影響などのアプローチがあります。いずれにせよ、語学力を身に付けるだけでなく、学んだ言語を活かしてどんなことを学んでいきたいか、興味・関心に応じたテーマも考えておくとよいでしょう。また、学部を問わず、第二外国語として、英語以外に、ドイツ語、中国語、フランス語、スペイン語、イタリア語、ロシア語などから選択して学ぶのが一般的です。特にアジアや中南米の国々はこれから成長する潜在力を持っていますので、こうした地域の言語を学んでおくのもよいでしょう。少人数で行われる第二外国語の授業では、学生間の交流も楽しみです。

教員になるには?

教育学は教育の手法や制度を研究する学問で、社会や心理など多岐にわたるアプローチが特徴です。不登校やいじめなどの社会的な問題の解決に貢献することも期待されています。教科教育学では、それぞれの科目に応じて、教育課程の組み方や指導法を研究していきます。アクティブラーニングなどの教育法も普及し、教育現場での実習もいっそう重視されています。幼稚園教諭・小学校教諭は教育・児童教育・幼児教育などの学部・学科で、中学教諭・高校教諭は多くの学部で専攻分野に応じた免許が取得できるようになっています。学部・学科選びの際に、学校種や科目など、取得できる免許の種類を調べておきましょう。教職関係の科目も履修するため、計画的に臨むことが大切です。保育、特別支援学校や養護教諭なども社会的ニーズが高まることが予想され、やりがいのある分野です。

その他の学問についても知ろう!
駿台コラム:学問選びについて

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