駿台入試ニュース 2022 VOL.2

ヘッドライン

2021年度国公私立大入学者選抜実施状況の概要
国立大・公立大・私立大の全てで志願者数は減少
○一般選抜:私立大志願者数は14%以上減少も、合格者数は増加
○総合型選抜:国立大・公立大・私立大の全てで入学者数が増加、国公立大でも半数以上が実施
○学校推薦型選抜:全体では入学者数減少も、全入学者数の3割を超える

2021年度国公私立大入学者選抜実施状況の概要

発表が遅れておりました2021年度国公私立大入学者選抜の実施状況の概要が、2022年2月8日に文部科学省より発表されました。

国立大・公立大・私立大の全てで志願者数は減少

2021年度の志願者数は、国立大では13,561人(3.8%)、公立大では1,011人(0.6%)、私立大では571,781人(12.9%)といずれも減少しました。この結果、全体では586,353人(11.9%)の減少となりました。

一般選抜:私立大志願者数は14%以上減少も、合格者数は増加

2021年度の一般選抜の志願者数は、国立大は11,242人(3.7%)の減少で10年連続減少、公立大は1,910人(1.4%)の減少で2年連続減少となりました。国立大では募集人員が1,052人(1.3%)減少しましたが、志願倍率は3.9倍→3.8倍で0.1ポイントダウン、公立大では募集人員が26人(0.1%)減少しましたが、志願倍率は6.0倍→5.9倍へと0.1ポイントダウンしました。私立大は、志願者数は547,852人(14.5%)の減少で前年度の14年ぶりの減少に引き続き2年連続の減少となりましたが、合格者数は69,261人(6.9%)増加し、実質倍率は3.6倍→2.8倍へと0.8ポイントダウンしました。これは2020年度入試において、2021年度に予定されていた大きな入試改革への不安と、入試時期から感染拡大が始まったコロナ禍への不安も加わって、かつてない弱気な出願となり既卒受験生が大幅減少した背景があります。さらに、継続するコロナ禍の影響による経済環境の悪化や地方在住者の感染への不安、対面授業の再開が不透明なことによる都市部の大学への敬遠などから1人あたりの併願校数が減少したこと、センター試験に代わり導入された大学入学共通テストの出題内容・難易度への不安から共通テスト利用方式の志願者数が減少したこと、前年度以上に中堅校の総合型選抜・学校推薦型選抜といった特別選抜を利用して大学進学を決定した受験生が多かったことが大きな要因といえます。

総合型選抜:国公私立大で入学者数増加、国公立大も半数以上実施

2021年度の総合型選抜は、国立大63大学250学部、公立大38大学76学部、私立大542大学1,654学部で実施され、全体の実施大学数は36大学増加、実施学部数は210学部増加しました。その結果、実施する国公立大学数は全体の57.1%を占め半数を超えました。入学者数は、国立大では1,236人(30.1%)、公立大では198人(18.2%)、私立大では11,446人(19.1%)といずれも増加し、全体では12,880人(19.8%)増加しました。全入学者数に占める総合型選抜の入学者数の割合は12.7%と前年度より2.3ポイントアップしました。

学校推薦型選抜:全体では入学者数減少も、全入学者数の3割を超える

2021年度の学校推薦型選抜は、国立大76大学279学部、公立大94大学202学部、私立大595大学1,873学部で実施され、全体の実施大学数は15大学増加、実施学部数は13学部増加しました。入学者数は、国立大では336人(2.8%)減少、公立大では460人(5.5%)増加、私立大では8,192人(3.7%)減少し、全体では8,068人(3.4%)減少しました。全入学者数に占める学校推薦型選抜の入学者数の割合は37.6%で、前年度より0.8ポイントダウンしました。

(詳細は、別表を参照。そのほか、国公私立大入学者選抜実施状況の概要についての詳細は、下記リンク先の文部科学省ホームページ「令和3年度国公私立大学・短期大学入学者選抜実施状況の概要」をご参照ください。)

 令和3年度国公私立大学・短期大学入学者選抜実施状況の概要