駿台入試ニュース 2023/2024 VOL.7

ヘッドライン

2024年度大学入学共通テスト志願者数発表
確定志願者数は491,914人で、20,667人(前年度比4.0%)の減少
現役生は17,339人(前年度比4.0%)の減少、既卒生等は3,328人(前年度比4.4%)の減少
現役占有率は85.3%で前年度比0.1ポイントアップし、過去最高
現役志願率は45.2%で前年度比0.1ポイントアップし、過去最高
女子占有率は45.2%で前年度比0.2ポイントアップし、過去最高

2024年度大学入学共通テスト確定志願者数491,914人

志願者数概況

※2024年1月12日追記:2024年1月11日に大学入試センターより、高等学校卒業見込者の出願を追加受理した(1人)こと、及び高等学校卒業見込者の性別の誤登録を訂正(女性→男性、1人)したことが発表されました。本文中の数値はいずれも1月11日の発表を反映したものになっています。

大学入試センターは12月5日、2024年度の大学入学共通テスト(以下、「共通テスト」)の確定志願者数を発表しました。確定志願者数は491,914人(現役生:419,534人、既卒生等:72,380人)で、前年度より20,667人(4.0%)減少し、大学入試センター試験(以下、「センター試験」)時代を通して6年連続減少となりました。なお、志願者数が50万人を下回るのはセンター試験3年目の1992年度以来32年ぶりとなります。
現役生、既卒生等別の志願者数増減を見ると、現役生は17,339人(前年度比4.0%)の減少、既卒生等は3,328人(前年度比4.4%)の減少となりました。2023年度の高等学校等新規卒業見込者は927,214人で前年度比-4.4%ですので、ほぼ高等学校等新規卒業見込者数の減少と同じ割合の減少でした。この結果、現役占有率(全志願者数に占める現役生の割合)は85.3%となり、過去最高となった前年度の85.2%からさらに0.1ポイントアップしました。また、現役志願率(高等学校等卒業見込者に対する志願者の割合)は45.2%で、前年度の45.1%から0.1ポイントアップしてこちらも過去最高となりました。私立大を中心に学校推薦型選抜や総合型選抜といった「年内入試」が広まっていますが、大学入試の第一関門として共通テストを受験し、以後の入試に備えるという流れが定着していることが影響しています。
少子化による大学入試の間口の拡大による現役合格率アップが続くことから「現役中心の入試」という状況はさらに顕著になっていくことが予想されます。

志願者数推移

都道府県別志願状況

都道府県別の志願状況を見ると、志願者数が増加した都道府県はなく、全ての都道府県で志願者数が減少しました。最も減少数が多かったのは東京(2,080人)、次いで神奈川(1,753人)、愛知(1,490人)、千葉(1,310人)と人口の多い大都市を含む都県が続きます。減少率で見ると、高い順に滋賀(8.0%)、奈良(7.3%)、佐賀(7.0%)と京都や福岡といった有力私立大所在地の近隣の県が目立ちました。なお、滋賀、奈良は現役志願率のダウンも最も大きく、それぞれ2.1ポイント、1.5ポイントダウンしました。
都道府県別の現役志願率で見ると、最も高いのは12年連続1位となる東京(58.0%)でした。次いで広島(56.0%)、愛知(53.7%)、富山(50.9%)、石川(50.9%)と続き、前年度より1県増えた5都県で50%を上回りました。これに対して、最も低いのは沖縄(32.1%)、次いで大分(33.8%)、京都(36.5%)、大阪(36.8%)と続いています。

共通テスト参加は707大学

2024年度に共通テストへ参加する大学は、国立82大学、公立95大学、私立530大学のあわせて707大学となり、前年度から4大学減少しました。参加大学の減少はセンター試験時代を通して初めてとなります。私立大では新規に共通テストに参加する大学もありましたが、旭川市立大の公立化、共通テストに参加していた2大学(恵泉女学園大、神戸海星女子学院大)の募集停止に加えて、中堅私立大における共通テスト利用方式廃止による減少があり増加を上回りました。こうした大学では共通テスト利用方式の募集人員を学校推薦型選抜や総合型選抜といった年内入試に振り替える動きが見られます。年内入試による早期の入学者確保に加えて、共通テストの特徴である長い問題文や複数のテクストや資料を読み解く問題といった私立大のマーク式問題とは大きく異なる出題傾向がこれらの大学の志願者層から敬遠されていることが背景にあります。今後こういった動きが拡大するかどうかについて注意が必要です。
また、短期大学では公立13短大、私立134短大、あわせて147短大が参加、専門職大学では公立2大学、私立8大学が参加します。

◆参加大学数の推移

大学 短期大学 専門職大学
センター
試験
試験年度 国立大 公立大 私立大 合計 公立大 私立大 合計 公立大 私立大 合計
2015年度 82 84 523 689 16 144 160
2016年度 82 84 527 693 15 142 157
2017年度 82 86 526 694 15 139 154
2018年度 82 89 526 697 14 137 151
2019年度 82 90 531 703 13 136 149
2020年度 82 91 533 706 13 139 152
共通テスト 2021年度 82 91 533 706 13 142 155 1 4 5
2022年度 82 93 533 708 12 137 149 2 5 7
2023年度 82 94 535 711 12 139 151 2 6 8
2024年度 82 95 530 707 13 134 147 2 8 10

詳細は大学入試センターHPをご参照ください。