駿台入試ニュース 2019 VOL.1

ヘッドライン

2018年度国公私立大入学者選抜実施状況の概要
国立大の志願者数は減少、公立大・私立大の志願者数は増加
○一般入試:私立大志願者数は12年連続増加も、合格者数は減少
○AO入試:国立大・公立大・私立大の全てで入学者数が増加
○推薦入試:難関国立大学の実施が増加

2018年度国公私立大入学者選抜実施状況の概要

発表が遅れておりました2018年度国公私立大入学者選抜の概要が、2019年3月28日に文部科学省より発表されました。

国立大の志願者数は減少、公立大・私立大の志願者数は増加

2018年度の志願者数は、国立大では5,109人(1.3%)の減少でしたが、公立大では3,121人(1.9%)、私立大では282,564人(7.2%)増加しました。この結果、全体では280,576人(6.3%)の増加となりました。

一般入試:私立大志願者数は12年連続増加も、合格者数は減少

2018年度の一般入試の志願者数は、国立大は5,949人(1.8%)の減少で7年連続減少し、公立大は2,118人(1.5%)増加し3年連続の増加となりました。公立大の増加は、長野県立大の新設(短大からの移行)、長野大が私立大から公立大へ移管したこと、山陽小野田市立山口東京理科大が中期で薬学部を新設したことが要因です。私立大は260,059人(7.7%)の増加で12年連続増加となりましたが、合格者数は29,133人(3.1%)減少しました。これは私立大の入学定員管理の厳格化がさらに厳しくなり、合格者数の絞り込みが続いたためです。これにより実質倍率は3.5倍→3.9倍へと0.4ポイントアップし、私立大全体として厳しい入試になったことがわかります。

AO入試:国公私立大で入学者数増加

2018年度のAO(アドミッション・オフィス)入試は、国立大57大学195学部、公立大30大学50学部、私立大482大学1,334学部で実施され、全体の実施大学数は15大学増加、実施学部数は124学部増加しました。その結果、実施する国公立大学数は全体の50.9%を占め半数を超えました。入学者数は、国立大では354人(10.9%)、公立大では138人(18.1%)、私立大では3,309人(6.4%)といずれも増加し、全体では3,801人(6.8%)増加しました。全入学者数に占めるAO入試の入学者数の割合は9.7%と前年度より0.6ポイントアップしました。

推薦入試:難関国立大学の実施が増加

2018年度の推薦入試は、国立大78大学289学部、公立大87大学187学部、私立大582大学1,769学部で実施され、全体の実施大学数は4大学増加、実施学部数は40学部増加しました。難関国立大学では、一橋大は法学部、経済学部、社会学部の3学部、京都大は特色入試として工学部建築学科、物理工学科の1学部2学科で新たに実施しました。入学者数は、国立大では4人(0.03%)減少しましたが、公立大では344人(4.5%)、私立大では679人(0.3%)とそれぞれ増加したため、全体では1,019人(0.5%)増加しました。全入学者数に占める推薦入試の入学者数の割合は35.5%で、前年度より0.3ポイントアップしました。

(詳細は、別表を参照。そのほか、国公私立大入学者選抜実施状況の概要についての詳細は、下記よりリンク先の文部科学省ホームページをご参照ください。)

平成30年度国公私立大学・短期大学入学者選抜実施状況の概要
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/31/03/1414952.htm