2020年度大学入試センター試験時間割と夏休みの過ごし方

もうすぐ令和になって初めての夏休みですね。受験生はこの夏休み中に勉強を頑張って、秋に向けて一気にレベルアップしようと考えている人も多いと思います。昔から『夏は受験の天王山』といわれてきたように、夏休みをいかに過ごすかによって、その後の受験勉強がうまくいくかどうかが決まるといっても過言ではありません。

今回は6月7日に大学入試センターから発表された「2020年度大学入試センター試験実施要項」の中に示されたセンター試験の時間割について最初にお知らせします。次に夏休みの過ごし方のポイントをまとめてみました。そして、最後に2020年度大学入試トピックスもまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

◎2020年度大学入試センター試験時間割

試験日 教科 科目 試験時間
第1日
1/18(土)
地理歴史
公民
「世界史A」 「世界史B」
「日本史A」 「日本史B」
「地理A」 「地理B」
「現代社会」 「倫理」
「政治・経済」 『倫理、政治・経済』
2科目選択
9:30~11:40(注1)
1科目選択
10:40~11:40
国語 『国語』 13:00~14:20
外国語 『英語』
『ドイツ語』 『フランス語』
『中国語』 『韓国語』
【筆記】
15:10~16:30
【リスニング】
『英語』のみ
17:10~18:10(注2)
第2日
1/19(日)
理科① 「物理基礎」 「化学基礎」
「生物基礎」 「地学基礎」
 
9:30~10:30(注3)
数学① 「数学Ⅰ」 『数学Ⅰ・数学A』 11:20~12:20
数学② 「数学Ⅱ」 『数学Ⅱ・数学B』
『簿記・会計』 『情報関係基礎』
13:40~14:40
理科② 「物理」 「化学」
「生物」 「地学」
2科目選択
15:30~17:40(注1)
1科目選択
16:40~17:40
(注1)
地理歴史及び公民並びに理科のグループ②の試験時間において2科目を選択する場合は、解答順に第1解答科目及び第2解答科目に区分し各60分間で解答を行うが、第1解答科目及び第2解答科目の間に答案回収等を行うために必要な時間を加え、試験時間は130分とする。
(注2)
リスニングは、音声問題を用い30分間で解答を行うが、解答開始前に受験者に配布したICプレーヤーの作動確認・音量調節を受験者本人が行うために必要な時間を加え、試験時間は60分とする。
(注3)
理科のグループ①については、2科目受験するものとし、1科目のみの受験は認めない。

上表は、発表された2020年度大学入試センター試験の時間割です。2019年度から変更はありませんでした。なお、試験日は2019年度より1日早い1月18日・19日の2日間です。

一般的な国公立大志望者で5教科7(8)科目を受験する場合、第1日の試験時間は文系が9:30~18:10、理系が10:40~18:10で、特に文系が9時間近い長さで体力的にも厳しいものとなっています。第2日の試験時間は、理科が主に文系が受験する理科①と、主に理系が受験する理科②の2つのグループに分かれていることから、文系が9:30~14:40、理系が11:20~17:40です。なお、理科②で1科目選択した場合は数学②から2時間の空き時間があることにも注意が必要です。

さて、センター試験の受験案内は9月2日から配布されますが、現役生は在籍している高校で配布されます。当然のことですが、出願にあたっては受験案内をしっかりと読んで、書類記入などでミスのないようにしてください。

 夏休みの過ごし方

規則正しい生活を維持しよう! スマートフォンとのつきあい方も注意!

最も大切なのは、1学期(前期)に作り上げた生活リズムを維持することです。休みだからといって普段よりも朝寝坊してしまうと、1日のスタートが遅くなります。そのため夜遅くまで机に向かうこともあるでしょう。また、地域によっては暑さによる寝苦しさなども加わって、夜型の生活になってしまい起床時刻が昼過ぎになったり、終日、スマートフォン(以下「スマホ」)やタブレットの画面に向かって、SNSやゲーム、動画視聴に集中しすぎたりすると、いつのまにか生活リズムが崩れてしまいます。

一旦、生活リズムが崩れて夜型の生活になってしまうと、元にもどすことは非常に大変です。毎朝、1学期(前期)と同じ時刻に起床して、遅くとも午前9時までには勉強を始めることを心がけましょう。もちろん就寝時刻も一定に! 規則正しい生活は健康管理面でも有効です。

夏のプランニングシートを作ろう!

地域や学校によって多少の差はありますが、夏休みは最大で40日間程度あります。この長期間の休みを無理・無駄なく過ごすためには、具体的な計画を立てる必要があります。また、規則正しい生活を過ごすためにも、プランニングシート(計画表)を作ることをお勧めします。

まずできるだけ具体的な目標を立ててみましょう。たとえば「この参考書・問題集をマスターする」「1日○題、○ページはやりとげる」といったノルマを具体的に課していくことが大事です。ただし、あれもこれもといった欲張ったハードすぎる計画や、反対にすぐに終わってしまうような軽すぎるノルマにしない、といった点にも考慮してください。また、休憩や気分転換の時間も忘れずに。

なお、勉強が計画通りに進むとは限りません。具体的な計画を入れない予備日を設けておき、計画が遅れた場合に挽回できるようにしておくことも計画作りのポイントです。そして、進行状況に応じて計画を変えていく柔軟性も必要です。

1学期(前期)の復習と弱点克服

駿台では、在籍生に対して、まず「夏休みの間に1学期(前期)の教材と1学期(前期)に受験した模試の復習、特に不得意科目を徹底して勉強する」ように指導しています。早い時期から過去問演習をしたいという人もいるでしょう。しかし、基礎・基本を徹底して弱点を克服しておかないと、過去問や応用問題には対応できません。

そのために高校の教科書を中心に、併用してきた参考書や問題集、模試の復習に重点をおいてください。そして、高校の補習や予備校の夏期講習などをうまく活用すれば充分だと言えます。ただし、学習計画を立てる際は、得意科目だからといって手をつけないブランクが長くならないようにするということも忘れないようにしてください。

予備校の夏期講習のすすめ

どう勉強したらいいかわからない、自習だと逃げてしまうかもしれないといった科目は、予備校の夏期講習を活用してみてはいかがでしょうか。予備校の夏期講習には、ジャンル別、テーマ別、レベル別、目標大学別、系統別など多彩な講座が準備されています。また、論文や面接など高校の通常授業だけでは対応しにくい分野も講座として開設されているので、これをうまく活用するのも効果的です。

さらに、高校とは違う環境で、他校生や既卒生と一緒にライブで同じ教室で勉強したり、予備校の自習室で既卒生が真剣に自習している姿を目にしたりすることが刺激になり、モチベーションアップも期待できます。

健康管理も大切!

暑い時期の長期間の休みになるので、健康管理も重要なポイントです。特に関東から西の地域では適切に冷房も使用して、熱中症対策を含む暑さ対策をしっかりとすることも重要です。そして夏バテしないように食事は三食きちんと摂りましょう。

 2020年度入試トピックス

大学 2020年度
千葉大 学費改訂(年額 535,800円⇒年額 642,960円)
長崎大 工学部情報工学コースを情報データ科学部に改組予定
昭和女子大 生活科学部環境デザイン学科を環境デザイン学部に改組
成蹊大 経済学部経済経営学科を、経営学部総合経営学科、経済学部経済数理学科と現代経済学科に改組予定
東京工科大 コンピュータサイエンス学部、応用生物学部、デザイン学部で専攻新設
日本女子大 4学部すべての一般方式で、英語外部試験利用入試導入
龍谷大 理工学部を先端理工学部に改組予定
摂南大 枚方キャンパスに農学部を新設予定
甲南女子大 国際学部を新設予定
武庫川女子大 経営学部、建築学部を新設予定
西南学院大 文学部を外国語学部に改組予定

5月号でも現時点で判明している2020年度入試における主要大のトピックスをお知らせしましたが、その際に触れることができなかった大学について上表にまとめました。学部新設・改組が目立っていますが、さらに今後判明する入試変更点などの入試情報は、駿台予備学校のホームページ(http://www2.sundai.ac.jp/yobi/sv/news/index.html)にまとめて掲載していますので、ぜひ参考にしてください。なお、最新情報は必ず各自の志望大学のホームページや選抜要項などで確認してください。

(2019年7月1日掲載)