<第1回>新入試時代の志望校選び

社会の変革に伴い、受験生に求められる力が変化しつつある中、「大学入学共通テスト」の実施が予定されるなど、入試制度が新しく変わろうとしています。
ここでは新入試を迎える時代の志望校選びについて考えてみたいと思います。

新たな価値を作り出す力

インターネットなどの技術が発達し、スマートフォンなどの普及に伴って情報化、グローバル化が急速に進展し、社会構造が変化しています。
単純な労働力は知的作業を含めて、人からAI(人工知能)に取って代わりつつあります。
現在の「職業」は皆さんが大学を卒業した頃には存在していないかもしれません。また、逆に現在存在していない「職業」に就くこともあるかもしれません。

このような時代を生きていくために皆さんは自ら課題を見つけて判断・表現し、解決する力を身に付けなければなりません。新たな価値を作り出す力を育てることが必要なのです。
社会構造の変革が進む中、大学選びにもそういった視点を持つことが大切です。

また、大学では知識を身に付けるだけでなく、「勉強の仕方を学ぶ」という側面があり、大学卒業後も継続して学び続けていく必要があります。
そうすることで、未知の問題に対する解決力を養っていけるのです。
そのために本当に学びたいことや好きなことができる大学を選び、進学後の時間を有意義に過ごしてください。

入りたい大学を志望校にする

受験のモチベーション維持

志望校を考える際は現在の学力で、あるいは少しの努力で「入れる大学」を志望校にするのではなく、まず「入りたい大学」を志望校にするという姿勢が大切です。もし、その大学が今の自分には少し難しいかなという場合も、将来のこと(進路の多様性・就職状況など)を考えた場合、チャレンジする価値は大いにあります。

実際社会に出てみると、大学でどれだけ自分をレベルアップさせることができたかが問われる場面が多々あります。受験勉強で安易に妥協せず頑張ることができれば、その先においてもレベルアップのために頑張ることができるはずです。 これからの時代に求められる力も、皆さんが頑張った中で育っていくものです。

また、目標を高く掲げると、モチベーション維持につながり、勉強をもっと頑張ろうという思いが強まります。1ランク以上、上を目指すくらいの気持ちをもって頑張ることで学力もアップさせていきましょう。

(2019年10月1日掲載)