駿台入試ニュース 2021 VOL.1
- 2020年度国公私立大入学者選抜実施状況の概要
- 国立大・公立大・私立大の全てで志願者数は減少
○一般入試:私立大志願者数は14年ぶりに減少も、合格者数は増加
○AO入試:国立大・公立大・私立大の全てで入学者数が増加、国公立大でも半数以上が実施
○推薦入試:国公私立大で入学者数増加、全入学者数の3割を超える
2020年度国公私立大入学者選抜実施状況の概要
発表が遅れておりました2020年度国公私立大入学者選抜の概要が、2021年3月31日に文部科学省より発表されました。
国立大・公立大・私立大の全てで志願者数は減少
2020年度の志願者数は、国立大では21,423人(5.7%)、公立では6,874人(4.1%)、私立大では70,680人(1.6%)といずれも減少しました。この結果、全体では98,977人(2.0%)の減少となりました。
一般入試:私立大志願者数は14年ぶりに減少も、合格者数は増加
2020年度の一般入試の志願者数は、国立大は22,854人(6.9%)の減少で9年連続減少、公立大は7,470人(5.2%)の減少で2年連続の減少となりました。国立大では募集人員が373人(0.5%)減少しましたが、志願倍率は4.2倍→3.9倍で0.3ポイントダウン、公立大では募集人員が162人(0.7%)増加したこともあり、志願倍率は6.4倍→6.0倍へと0.4ポイントダウンしました。私立大は志願者数114,377人(2.9%)の減少で14年ぶりに減少しましたが、合格者数は72,164人(7.7%)増加し、実質倍率は4.0倍→3.6倍へと0.4ポイントダウンしました。これは前年度の弱気な出願傾向、いわゆる「安全志向」により、既卒受験生が減少したことに加えて、2021年度に予定されていた大きな入試改革への不安から、前年度以上に中堅校のAO・推薦入試といった特別選抜を利用して大学進学を決定した受験生が多かったことが大きな要因といえます。
AO入試:国公私立大で入学者数増加、国公立大も半数以上実施
2020年度のAO(アドミッション・オフィス)入試(現:総合型選抜)は、国立大60大学223学部、公立大36大学62学部、私立大511大学1,485学部で実施され、全体の実施大学数は25大学増加、実施学部数は99学部増加しました。その結果、実施する国公立大学数は全体の55.2%を占め半数を超えました。入学者数は、国立大では90人(2.2%)、公立大では162人(17.5%)、私立大では3,662人(6.5%)といずれも増加し、全体では3,914人(6.4%)増加しました。全入学者数に占めるAO入試の入学者数の割合は10.4%と前年度より0.5ポイントアップしました。
推薦入試:国公私立大で入学者数増加、全入学者数の3割を超える
2020年度の推薦入試(現:学校推薦型選抜)は、国立大76大学287学部、公立大90大学194学部、私立大584大学1,860学部で実施され、全体の実施大学数は2大学減少、実施学部数は45学部増加しました。入学者数は、国立大では99人(0.8%)、公立大では42人(0.5%)、私立大では12,217人(5.9%)といずれも増加し、全体では12,358人(5.4%)増加しました。全入学者数に占める推薦入試の入学者数の割合は38.4%で、前年度より1.6ポイントアップしました。
(詳細は、別表を参照。そのほか、国公私立大入学者選抜実施状況の概要についての詳細は、下記よりリンク先の文部科学省ホームページ「令和2年度国公私立大学・短期大学入学者選抜実施状況の概要」をご参照ください。)