駿台入試ニュース 2021 VOL.3
- (1)2022年度大学入学者選抜実施要項公表
- 共通テストの本試験は1回のみ、第2日程は設けず、追試験で対応
2022年8月1日以降、個別試験中止等の変更は原則行わない - (2)2022年度国公立大入試日程について
- 共通テスト本試験は2022年1月15日(土)・16日(日)に実施、コロナ禍対策として、追試験は2週間後の1月29日(土)・30日(日)に実施
個別試験は2022年2月1日(火)~3月25日(金)の間で実施
(1)2022年度大学入学者選抜実施要項公表
共通テストの第2日程は設けず、追試験を2週間後に実施
6月4日付で、文部科学省は2022年度大学入学者選抜実施要項を公表しました。各大学は、この実施要項に基づき大学入学者選抜を実施します。2021年度入試では、新型コロナウィルス感染症対策のため本試験は第1日程・第2日程と2回の受験機会が設けられましたが、2022年度入試では第1日程のみの実施となります。
しかし、例年本試験の1週間後に実施される追試験が2週間後に実施されるなど、志願者が新型コロナウィルス感染症に罹患した場合等でも対応できるよう措置が講じられています。なお、追試験会場は2021年度入試では各都道府県に1箇所以上設置されましたが、2022年度については現時点では未定となっています。
大学入学共通テスト
本試験 2022年1月15日(土)・16日(日)
追試験 2022年1月29日(土)・30日(日)
また、2021年度入試では、新型コロナウィルス感染症拡大の影響で、個別試験の実施中止を公表する大学などもありました。これを受けて、2022年度入試では、新型コロナウィルス感染症への対応として、従来の方法と異なる選抜方法を検討している場合には、入学志願者が安心して準備できるように、その検討状況等について大学のホームページ等を通じて、随時情報を発信するとともに、変更については2021年7月31日までに発表するものとしています。
さらに、2021年8月1日以降は個別試験を実施する教科・科目変更や中止等は、原則※行わないと記されました。
※当該大学が所在する地域の感染状況が著しく深刻であることにより、当該地域において入学者選抜が実施できないことが明らかであるような例外的な場合を除く
尚、今般の新型コロナウィルス感染症対策という特別の事情に鑑み、2年程度前に予告・公表した学力検査の教科・科目等を見直すことは可能であるが、その場合であっても、入学志願者への影響を十分考慮した上で変更するものとしています。
個別試験における受験機会の確保
文部科学省は、個別試験についても新型コロナウィルス感染症等に罹患した入学志願者の受験機会を確保するため、各大学は次のいずれかの一つの方策を必ず講ずることとしました。
① 追試験の設定
② 追加の受験料を徴収せずに、別日程への受験の振替
(詳細は下記リンク先の文部科学省ホームページ「令和4年度大学入学者選抜実施要項」をご参照ください。)
令和4年度大学入学者選抜実施要項
(2)2022年度国公立大入試日程について
前述の通り、大学入学共通テストの本試験は2022年1月15日(土)・16日(日)に実施されます。各大学が実施する個別試験の試験期日は2022年2月1日(火)~3月25日(金)までの間です。すでに発表されている各大学の2022年度入試日程をみると、北海道大・医(保健/放射線技術、検査技術、理学療法)、千葉大・医(医)<地域枠>、富山大・医(医)、長崎大・医(保健)、歯、宮崎大・教育(学校/中学校)、島根県立大・人間文化(地域文化)、名桜大・人間健康(看護)などで後期が廃止されます。また、大阪公立大・工は前期と中期で募集を行いますが、旧大阪市立大・工の後期募集がなくなることから、関西地区工学部志望者の併願状況の大きな変化が起きると思われます。
(2022年度国公立大入試日程について、詳細は次頁の別表を参照)
各大学の入学者選抜要項は、一般選抜以外の総合型選抜や学校推薦型選抜などの詳細も含めて7月末までに公表されますが、受験生にとって負担が重くなる変更は高2の夏までに発表することになっていますので、今後新たに発表となる変更は、基本的に負担が重くなるものはないと思われます。さらに、11月以降に発表される一般選抜の学生募集要項でもさらに変更点などが示されることがありますので注意が必要です。いずれにしても、コロナ禍の完全収束まではまだ時間が掛かると思われるため、2022年度入試に於いてもコロナ禍対策については要注意といえます。
なお、主要大学については、駿台ホームページでも変更点をまとめて掲載しています。
2022年度入試では、川崎市立看護大・看護の大学新設(短大からの改組)、大阪公立大(1学域11学部)の大学新設(大阪市立大・大阪府立大の統合)、宮城教育大・教育の改組、奈良女子大・工の学部新設、北海道大が総合型選抜を「フロンティア入試」として実施するなど様々な変更があります。出題範囲や配点の変更、募集人員の変更なども掲載していますので、定期的に確認していただければと思います。