駿台入試ニュース 2021/2022　VOL.6

大学入試センターは12月7日、2022年度の大学入学共通テスト(以下、「共通テスト」)の確定志願者数を発表しました。確定志願者数は530,367人(現役生：449,369人、既卒生等：80,998人)で、前年度より4,878人(前年度比-0.9％)減少し、大学入試センター試験（以下、「センター試験」）を通して4年連続減少となりました。
現役生、既卒生等別の志願者数増減を見ると、現役生は426人(前年度比-0.1％)の減少、既卒生等は4,452人(前年度比-5.2％)の減少となりました。この結果、現役占有率(全志願者数に占める現役生の割合)は84.7％となり、過去最高となった前年度の84.0％からさらに0.7ポイントアップしました。現役志願率(高等学校等卒業見込者に対する志願者の割合)は45.1％と前年度から0.8ポイントアップし、過去最高となりました。現役生が微減に留まった理由として、新型コロナウイルス感染症の収束の見通しが未だつかないことから、各高等学校でリスク回避を含めて積極的な受験指導が行われたことが考えられます。一方、既卒生は5.2％の減少でしたが、人口動態からは既卒生は10％近い減少が予想されていましたが、約5％の減少に留まっており、大学不合格者の再チャレンジに加えて、再受験生（大学に在籍する学生の再受験）の増加があったことが推測されます。コロナ禍の中で、思い描いたキャンパスライフが実現できなかったことが少なからず影響したことが考えられます。

都道府県別の志願状況を見ると、志願者数が最も増加したのは、東京(+270人)、次いで宮城(+241人)、福岡(+161人)、新潟(+115人)となっており、12の都道県で増加しました。増加率で見ると、最も増加率が高かったのは宮城(+2.9％)で、次いで沖縄(+1.8％)、石川(+1.4％)、愛媛(+1.4％)、新潟(+1.2％)となりました。一方で、最も減少数が多かったのは埼玉(-589人)で、次いで大阪(-544人)、兵庫(-367人)と続き、大都市圏での減少が目立ちました。減少率で見ると、高い順に福井(-5.2％)、和歌山(-5.1％)、福島(-4.5％)、熊本(-3.8％)となりました。
都道府県別の現役志願率を見ると、最も高いのは10年連続一位の東京(58.2％)で、次いで広島(54.6％)、愛知(53.6％)、富山(52.3％)、石川(50.1％)の順となり、5都県で50％を上回りました。これに対して、最も低いのは沖縄(30.7％)、次いで大分(33.7％)、和歌山(36.4％)、大阪(36.6％)、福島(36.8％)と続いています。

2021年度に共通テストへ参加する大学は、国立82大学、公立93大学、私立533大学のあわせて708大学となり、前年度から2大学増加しました。今年度は専門職大学の公立1大学、私立大学1大学も増加し、参加大学数はセンター試験時代を通して過去最多となりました。また、短期大学では公立12短大、私立137短大、あわせて149短大が参加となりました。

詳細は大学入試センターHPをご参照ください。