
執筆:八尾直輝
「勉強のやり方」を教える塾プラスティー・塾長
執筆:八尾直輝
「勉強のやり方」を教える塾プラスティー・塾長
「暗記に関する学習法①」に理論的な背景を書きました。ぜひ合わせてお読みください。
「ミスらんノート」はケアレスミスなど、不注意で同じ間違いを繰り返してしまうという課題を解決するための学習法です。自分のミスの傾向を把握し、テストや演習時に注意すべきポイントをより強く意識することで、ミスを減らすことを目指します。
◆ 「ミスらんノート」の3ステップ
1.ミスを発見する
計算ミスや漢字の間違いなど、自分が何回も繰り返してしまうミスを発見します。ミスに対してより意識的になることの多い試験の解き直し時に有効です。
2.ふせんに対策を書く
ふせんに「自分の解答」「正しい解答」「注意点」の3つを簡潔にまとめます。「注意点」は色を変えて書くなど、一目で見てわかるように目立たせる工夫をするのがポイントです。
3.ノートを開くたびに見直す
ノートを開くごとに、数秒程度で見直すことを繰り返します。演習時や、テスト直前に見直すのも効果的です。同じミスをしなくなったら、ふせんをはがし破棄します。
日々の復習を効率化することは、長期的に大きな学力の向上につながります。毎日の復習を簡単に効率化するのが「夜10分朝5分の暗記学習」です。
◆ 「夜10分朝5分の暗記学習」の3ステップ
1.夜寝る前に、その日の復習すべきことを10分で覚え直す
寝る前は記憶のゴールデンタイムと言われます。もっとも効率よく覚えられるタイミングで、その日に学んだことを10分で効率よく復習しましょう。
2.机の上に教材を置いたまま寝る
10分では完璧に覚えきれないこともあります。まだ覚えきれていないところを中心に、教材を机上に置いたまま就寝します。教材の該当箇所を開いておくと、朝の復習がスムーズです。
3.起きたら5分で覚え直す
起きたらすぐに机の上の教材を開きます。昨晩覚えたことが定着しているかを確認し、まだ覚えきれていないことがらをもう一度覚え直します。
朝5分でもまだ不十分と感じるものは、通学中や休み時間など、その日のスキマ時間で覚えてしまいましょう。教材の該当箇所をスマホの写真で撮るなど、手軽に復習できるような仕組み作りができると学習が継続します。
英単語の暗記では、夜10分復習の際に覚えきれない単語をふせんに書き、起きたらすぐに復習できる場所に貼っておくのも効果的です。朝テストですべて覚えていればそのまま破棄してしまいます。覚えられていない場合はそのままふせんを持っていくことで、スキマ時間での学習が可能になります。
ノートやルーズリーフに、自力で授業内容を再現することで記憶を定着させます。
授業で学んだ知識をアウトプットすることで、授業内容を正しく理解できているかを確認します。この勉強法は英語の文法や、社会の学習に特に有効です。
白紙再現のステップは3つです。
1.授業ノートや配布プリントを見直して要点を覚える(1ページあたり5分)
2.白紙に要点を再現する(5分)
3.授業ノートや配布プリントと白紙再現したノートを照らし合わせ、間違っていた部分を覚え直す
記載している時間は目安です。授業内容や分量、自分の学力に合わせて、「ギリギリ」の時間を設定することで緊張感をもって取り組むことがポイントです。授業日に取り組むことが理想ですが、難しい場合は「毎週日曜日の20:00から」など、まとめて取り組むのでも構いません。
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「勉強のやり方」を教える塾プラスティー・塾長。 「できない」を「できる」に変換する独自の学習法と習慣形成の支援を行う「学習コーチ」というサービスを開発・提供。 共著には『ゲーミフィケーション勉強法』『小学生から自学力がつく』があり、雑誌『螢雪時代』への寄稿や、講演会の開催、学校・予備校・教育サービス開発に広く携わっている。
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