コーチングと個別性①-モチベーションは人によって異なる-

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執筆:八尾直輝

「勉強のやり方」を教える塾プラスティー・塾長

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フレームワークで考えるメリット

生徒の特徴は一人ひとり異なります。ある生徒に有効だった指導法が、ほかの生徒にも効果的とは限りません。
生徒が唯一無二の存在であることが「個別性」であり、そこに留意して多角的に生徒を見る姿勢が大切です。

それではどのように「多角的」に生徒を見ればいいのでしょうか。
意識するだけでは、知らず知らずのうちに偏った見方になってしまいがちなものです。主観のみに頼ることなく、多角的に生徒を見るためには、タイプ分けやフレームワークが有効です。

ゲーミフィケーションを用いたモチベーションの分類

ここで1つ有効なフレームワークを紹介します。

タイプ分けの一例として、「ゲーミフィケーションを用いたモチベーション分類」を紹介します。上の図は、「ゴール追求型なのかプロセス重視型なのか」の縦軸と、「人から影響を受けやすいのか受けにくいのか」の横軸の2軸によって、生徒のモチベーションを4タイプに分類したものです。

  • 「アチーバー」
    (ゴールを重視する。人からの影響を受けない。)
    目標に向かうのが好き。定量的な目標を定め、具体的かつ逆算的に計画を立てるのに向いている。
  • 「キラー」
    (ゴールを重視する。人からの影響を受けやすい。)
    人と競争して勝ちたい。敵やライバルを意識することで負けん気が刺激され、やる気が向上する。
  • 「ソーシャライザー」
    (プロセスを重視する。人からの影響を受けやすい。)
    人と共に成功することに喜びを感じる。一緒に勉強する、困っている人を助ける、ライバル同士で刺激し合うなど、人との関係性の中で成長することを求める。
  • 「エクスプローラー」
    (プロセスを重視する。人からの影響を受けにくい。)
    深く掘り下げて学ぶことが好き。学ぶ過程で疑問を1つずつ解消し、理解を積み上げていく過程に喜びを感じる。

みなさんはどのタイプに当てはまるでしょうか。
このようなフレームワークを通して考えることで、モチベーションを向上させるアイデアが出てきやすくなると思います。

著者プロフィール

八尾直輝の写真 八尾直輝 株式会社プラスティー教育研究所

「勉強のやり方」を教える塾プラスティー・塾長。 「できない」を「できる」に変換する独自の学習法と習慣形成の支援を行う「学習コーチ」というサービスを開発・提供。 共著には『ゲーミフィケーション勉強法』『小学生から自学力がつく』があり、雑誌『螢雪時代』への寄稿や、講演会の開催、学校・予備校・教育サービス開発に広く携わっている。

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