オンラインの導入が進み、情報収集や出願のスタイルが変化しつつあります。
また、奨学金など進学・学生生活のサポートも進んでいます。
一方で、学問・大学選びで重視する本質は、社会が変化しても変わりません。
便利なツールも活用しながら、十分に比較検討し、納得のいく進路を選択しましょう。
オンラインを活用する
オープンキャンパスへの参加
今年度は、来場型やオンライン・動画との併用型でオープンキャンパスを実施する大学も増えてきました。受験生にとって、情報収集の選択肢が広がったと言えるでしょう。
実際に大学へ足を運び、自分で見て、聞いて確かめることが望ましいですが、来場型は事前予約により参加人数を制限している場合がありますので、大学のホームページの受験生向け情報をこまめにチェックする必要があります。
一方、オンライン型ならではのメリットもあります。例えば、時間の制約のある来場型に比べて、オンライン型であれば比較的自由に視聴することができます。各大学も工夫を凝らしたコンテンツを提供しています。一部はオープンキャンパス終了後も引き続き公開されていますから、勉強の合間にキャンパスをバーチャル散策したり、学生たちのキャンパスライフの動画に触れたりするとモチベーションが高まるでしょう。また、オンライン会議システムを利用して入学相談に対応している大学もあります。入試広報にソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を活用する大学も多くなってきました。さらに、動画によって、授業や講座を公開している大学もありますので、学びたい学問について理解を深めることができます。
自分に合ったスタイルで、まずは大学の情報に積極的にアプローチしてみましょう。
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ネットによる出願
インターネットによる出願が進み、紙願書による出願ができなかったり、大学案内や募集要項がインターネットのみに掲載されていたりする大学もあります。手軽に出願できるメリットがありますが、思わぬミスをしないよう注意が必要です。
- 24時間出願可能なため「いつでもできる」と締め切りを安易に考えないように注意しましょう。
- メールアドレスや印刷用のプリンターが必要になる場合があります。インターネットに接続できるパソコン・スマートフォン・タブレットを利用する場合が一般的ですが、用意できない場合には高校の進路室等の設備を利用することも方法ですので早めに先生に相談しましょう。
- インターネットで必要情報を登録後、受験料の払い込みが必要になります。金融機関やコンビニエンスストアでの納入やオンライン決済などが利用できます。受験料の支払がないと出願は完了しません。
- そのほか、顔写真、調査書や推薦書、出願資格を証明する書類などを、別に提出(郵送)しなければいけない場合があります。
- 複数の学部・学科や受験方式を併願する場合に、受験料を割引く制度が広がっていますので募集要項などを確認しましょう。
受験生のニーズに応えたシステムを利用して積極的にチャレンジする
英語外部試験の利用
英語の4技能(読む、書く、聞く、話す)がいっそう重視され、一般・総合型・学校推薦型のすべての選抜方法において、英語外部試験の導入が進んでいます。おもな資格・検定試験は「英検」「GTEC」「IELTS」「TEAP」「TEAP CBT」「TOEFL iBTテスト」「TOEIC Listening & Reading Test」「TOEIC Speaking & Writing Tests」などです。「出願基準」としての利用や、スコアに応じて「得点換算」「得点加算」「みなし満点」されるなどの方法があります。このほか、参考評価としたり、有利な評価を与えたりするなどの方法で活用されています。対象の試験、級やスコア、利用方法などを確認した上で、それぞれの特徴や試験回数・時期なども考慮して臨みましょう。受験のためだけでなく、自分の可能性を広げるためにも役立つはずです。
奨学金制度の利用
独立行政法人日本学生支援機構による奨学金には、「貸与型」(第一種=無利子、第二種=利子付)と「給付型」(返済不要)があります。「給付型」は、世帯収入の基準を満たしていれば、成績だけで判断せず、しっかりとした「学ぶ意欲」があれば支援を受けることができ、また、給付型奨学金の対象となれば、大学等の授業料・入学金も免除または減額されるものです。対象や要件、詳細は日本学生支援機構(JASSO)ホームページの案内を確認してください。
そのほか、多くの大学が独自の奨学金制度を設けていますので、オープンキャンパスなどで情報収集してみましょう。
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大学情報のココをチェック

学びたい目標を見つけて、それが実現できる環境のある大学・学部を選ぶのがポイント。周りの友人の動きや噂に影響されるのではなく、しっかりと情報を収集した上で、進路を選択したいものです。さらに、候補の大学の中でも高い目標に挑戦するほど自分の成長につながります。大学情報の基本的なチェックポイントを確認しましょう。
- ①教育方針・内容(研究内容)
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・授業内容、カリキュラムは自分に合っているか?
・どんな学問・分野に力を入れているか? 強みや特色があるか? - ②教授・講師陣
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・どんな専門の教授、講師陣がいるか?
・教授、講師の研究実績・充実度は? - ③建学の精神・校風
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・大学、学部、学科の創立の由来や歴史は?
・校風は? - ④所在地・環境・施設
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・自宅から通学できるか? 通学経路や通学時間は?
・キャンパスの雰囲気は? - ⑤就職状況
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・就職状況や卒業生の実績・評価は?
・キャリア支援体制は? - ⑥資格取得状況
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・学部・学科によりどんな資格が取れるか?
・資格(受験資格)を得るためにどんな課程があるか?
・各種資格試験の合格実績は? - ⑦学費・生活費
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・自宅外の生活(一人暮らし)が可能か?
・奨学金制度や学費の支払い方法は? - ⑧募集形態
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・募集単位は学類・学部・学科か?
・学科、専攻の決定方法、時期は?