執筆:八尾直輝
「勉強のやり方」を教える塾プラスティー・塾長
執筆:八尾直輝
「勉強のやり方」を教える塾プラスティー・塾長

このコラムでは、共通テストのリーディングとリスニングの特徴をわかりやすく整理し、得点につながる具体的な対策を紹介していきます。高校3年生や既卒生はもちろん、これから本格的に受験勉強を始める高校1・2年生のみなさんも、ぜひ参考にしてください。
大学入学共通テスト(以下「共通テスト」)の英語で満足のいく結果を出すためには、まずは共通テストならではの特徴を理解しておきましょう。
2025年の共通テストの英語リーディングの総語数は5,612語でした。2024年度の約6,300語と比べるとやや減りましたが、依然として80分という限られた時間で大量の英文を読み切らなければなりません。時間内で読み終えるためには、1分あたりおよそ150語のスピードで読解を進める力が求められます。
こうした制約の中で、情報を整理しながら正確に答えにたどり着くことは決して容易ではありません。実際、共通テストは多くの私立大、国公立大の入試よりも文章量が多く、時間との勝負になります。志望校合格に届く得点をとるためには、スピードと正確さを両立させる工夫が必須となります。
2020年度まで実施されていた「大学入試センター試験」(以下「センター試験」)が、2021年度から現在の共通テストへと移行する際、大きく変わった点のひとつが配点比率です。センター試験では、英語のリーディング(R)とリスニング(L)の得点比率は4:1(R200点、L50点)でした。ところが共通テストでは、その比率が1:1(R100点、L100点)になり、リーディングとリスニングが同じ重みを持つようになったのです。
つまり、共通テストではこれまで以上にリスニング力が重視されるということになります。リーディングは学校や塾の授業で必ず扱われる一方、リスニングは受験生によって取り組み方や練習量に差が出やすい分野です。そのため、しっかりと対策することで他の受験生との差をつけやすい科目ともいえます。
なお、共通テスト英語では、リーディングとリスニングの得点比が1:1に設定されていますが、実際にはこの比率を各大学が独自に調整することができます。たとえば、京都大学(工学部を除く)では「リーディング:リスニング=3:1」、一方で信州大学(医学部を除く)では「4:1」といったように、大学によって比率は異なります。自分が受験する大学ではどのような扱いになっているのか、必ず大学の公式サイトや受験情報サイトで最新の情報を確認しておきましょう。
2025年のリーディングは、制限時間80分で、大問8問・問題数44問という構成でした。2024年度までの6問構成から見ると増えたように感じますが、以前は第1~3問・第6問がパートA・Bに分かれていたため、実際に扱われる英文の数は2025年のほうが少なくなっています。また、英文数の減少に伴い、問題数も49問から44問へと減少しました。とはいえ、依然として限られた時間の中で多量の英文を素早く読み取り、情報を正確に整理する力が求められる点は今後も変わることはないと考えられます。
テスト問題の後半では「動物の睡眠パターン」や「宇宙開発」といったテーマが出題されることもありますが、出てくる英文の多くはパンフレット、ブログ、エッセイ、メールのやり取りなど、実際の生活やコミュニケーションを意識した形式という特徴があります。共通テストは他の入試問題と比べても独自性が高いため、過去問や共通テスト専用の実践問題集を使って演習を重ね、大問ごとの解き方や時間配分の感覚をしっかり身につけておくことが大切です。
「模試で手ごたえがあったのに、返ってきた結果を見たら思ったより点数が低い…。確認してみたら、マークの番号がずれていた。」――こんな経験をしたことがある人も少なくないのではないでしょうか。
どれだけ一生懸命に勉強しても、本番でマークミスをしてしまえば、その努力が一気に無駄になってしまいます。だからこそ、マークミスを防ぐ工夫が欠かせません。
下のポイントを徹底することで、マークミスを限りなくゼロに近づけることができます。
まとめ塗りはずれや空欄の原因になります。
問題番号に触れてから、同じ指で解答欄の行へスライド。視線だけに頼らない“指差し確認”でミスの可能性を排除しましょう。
5の倍数(5、10、15…)の問題に来たら、解答欄の該当番号を指でなぞって「ここまで合ってる?」と一呼吸。
迷った問題は問題番号の所に「○」などの印を残し、後で戻りやすくしておきましょう。
さらに、全て解き終わった後に1〜2分を使って、マークがずれていないか最終チェックをすることも非常に大切です。こうした注意は、当日いきなりできるものではありません。普段の演習のときから実際に鉛筆でマークシートを塗りながら練習し、本番でミスをしない状態を作り上げていきましょう。
国立大学を一般受験する場合、共通テストの受験は必須です。ただし、共通テストと個別試験(大学ごとに実施される試験)の配点バランスは大学によって大きく異なります。
例えば、
このように、大学や学部ごとに共通テストの比重は大きく異なります。だからこそ、自分が志望する大学で共通テストがどれくらい重視されるのかを確認することが欠かせません.
また、多くの国立大学では共通テストの英・国・数が同等の配点で設定されていますが、横浜市立大学医学部のように英語の配点が他教科より高く(国語・数学が200点に対して英語が300点)設定されている大学もあります。このような大学では、英語の得点が合否を大きく左右するため、早い段階から重点的に対策を進めておくことが重要です。
私立大学を受験する場合でも、「共通テスト利用方式」を考えている人は、当然ながら共通テスト対策が必要になります。対策をスタートするにあたって、まずは、これまでに受験した模試の結果を振り返り、現時点で合格ラインに達しているかを確認しましょう。特に、夏休みが終わった時点でまだ目標に届いていない場合は、できれば高校3年生(既卒生を含む)の10月から、遅くとも11月からは本格的に共通テスト対策をスタートすることをおすすめします。

ここからは、問題の種類別対策法を解説していきます。
まずは英語リーディングで得点を伸ばす学習法を紹介します。基本的な英語力に加え、共通テストの英語リーディング特有の学習のポイントをおさえるのが、高得点への近道です。
共通テストの英語リーディングは、まさに時間との勝負です。英語リーディングでは5,000語台後半から6,000語を超える出題が続いており、80分という限られた時間の中で英文を読み問題を解ききるには、1分あたり150語前後を処理する速読力が求められます。英文を1回読んだ後に、改めて訳を考える余裕はありません。高得点を目指すためには、英文を前から順に理解する読み方を身につける必要があるのです。
おすすめは、文を意味のかたまりごとに区切って読むスラッシュリーディング(チャンクリーディング)です。カンマや接続詞、前置詞、関係詞の前後で区切ると文の構造が見やすくなり、頭の中で日本語に訳す時間を大きく減らすことができます。もし「どこで区切ればいいのか」が分からない場合は、それが文法や語法を見直すチャンスです。参考書で調べたり、先生に質問したりして、自分の読解力を支える知識を一つひとつ積み上げていきましょう。
音声教材の活用も速読力向上には欠かせません。文章を読んだあとに音声を聞く、あるいは音声に合わせて声に出して読むことで、英文のリズムやイントネーション、意味の切れ目を体で覚えることができます。とくに音読やシャドーイングは効果的で、英文の構造を「耳で理解する力」と「目で追って理解する力」を同時に鍛えてくれます。学校や予備校で使用している教材の音源を活用し、1日10分でも継続的にトレーニングする習慣をつけましょう。
共通テストでは、本文と設問で同じ内容が別の言葉で表現される(=パラフレーズされる)ことがよくあります。たとえば、“receive free one-day zoo passes”という表現が、設問では“get free entry to the zoo for a day”と同じ内容が見た目を変えて表現されるのです。
こうした言い換えを見抜けるかどうかが、得点を大きく左右します。単語の意味を知っているだけでは不十分で、文法構造や語法、そして文全体の意味のつながりを理解していなければ対応できません。
対策として、模試や過去問の復習時、本文と設問でどのようにパラフレーズが行われているかを確認し、ノートに書き出して整理してみましょう。どの単語や表現がどのように置き換えられていたか」を可視化することで、言い換えのパターンを自分の中に蓄積できます。書き出したノートは、復習のたびに見返す“パラフレーズ辞書”として活用するのがおすすめです。
さらに、意外に感じるかもしれませんが、英文和訳や英作文の練習もパラフレーズを見抜く力を育みます。和訳では「どんな日本語にすれば自然か」を考える過程で言い換えの感覚が養われ、英作文では「同じ意味を別の英語で表す」トレーニングができます。また、未知の単語に出会ったときも、前後の文脈や文構造から意味を推測し、全体の流れをつかもうとする姿勢を忘れないようにしましょう。
共通テストのリーディングでは、限られた時間の中で効率よく情報を処理する力が求められます。80分という制限時間で得点につなげるためには、ただ漫然と英文を読むのではなく、どこに注目して読むかを意識的に決めておくことが重要です。そのための基本となるのが、「設問の先読み」です。
本文に入る前に設問を確認しておくと、どんな情報が問われているのかが明確になり、本文を読みながら「ここが答えの部分かもしれない」と自然に意識できます。こうした“目的をもって読む姿勢”こそが、共通テストで求められるスピード読解の第一歩です。
また、共通テストでは、複数の資料・グラフ・メールなどを組み合わせた実用文が多く出題されます。設問を先に読むことで、「どの資料を重点的に見るべきか」「どの情報を比較すればよいか」といったポイントを整理でき、読み直しの回数を大幅に減らすことができます。
共通テストの過去問は、自分の実力を正確に把握し、得点力を高めるための最良の教材です。実際の出題形式や難易度を体感することで、今後の学習の方向性をより明確にすることができます。
過去問に初めて取り組むタイミングは、高校3年生の5〜6月ごろが理想的です。
この時期に最新年度の過去問を1回分解き、出題形式や設問構成を体感しておくことで、以降の模試対策にもつながります。結果そのものよりも、時間配分や読解のテンポを掴むことを目的にしましょう。
そのうえで、本格的に過去問演習を重ねていくのは秋(10月ごろ)からが目安です。
夏までに文法や語彙などの基礎を固め、10月以降は実際の試験形式で解く練習へと移行するのが理想です。模試や学校の授業で共通テスト型の問題を扱う機会がある場合は、それも立派な演習です。形式に慣れながら、自分の弱点を明確にしていきましょう。解いたあとは、時間配分・ミスの傾向・見落とした表現を必ず振り返り、次の学習に活かします。「解く → 分析する → 修正する」というサイクルを繰り返すことで、得点の安定感が生まれます。
11月以降は、得点の安定と精度の向上を目指す時期です。まだ目標点に届いていない人は、第5問(複数テキストの読解)や第6問(物語文)といった、出題形式に慣れることで得点を伸ばしやすい大問を中心に、繰り返し演習を行いましょう。一方、目標点に到達した人は、他教科とのバランスを考慮しながら、英語学習の比重を適切に調整します。1月に入ってからは、英語に自信がある人も、本番形式の演習を数回繰り返し、時間配分や解く順番などを再確認してから本番に臨んでください。
結論から言えば、「全文を読まない」という考え方はおすすめできません。共通テストの英文は、どの部分にも設問に関係するヒントや文脈上のつながりが含まれているため、本文全体を読まずに解こうとすると、選択肢を見誤る危険が高くなります。
重要なのは、ポイントとなる部分を重点的に読む“選択的読解”です。
「ポイント3」で紹介したように、設問をあらかじめ確認しておけば、解答に関連する段落を予測しながら本文を読むことができます。本文全体の流れを把握しつつ、設問に関連する部分は丁寧に読むというように、メリハリをつけて読むのが理想的です。
加えて効果的なのが、設問のキーワードに印をつけてから本文を読むことです。人名・数字・固有名詞などをあらかじめチェックしておくと、本文中でそれらの情報を探す意識が自然に働きます。読む目的が明確になり、重要な箇所に集中できるため、限られた時間でも正確に内容をつかみやすくなります。

共通テストのリスニングでは、スピードの速い英語を正確に聞き取り、短時間で答えを導く力が求められます。ここからは、耳を慣らす段階から実戦演習まで、得点につながる学習法をわかりやすく整理します。
リスニング対策の第一歩は、英語の音に耳を慣らすことです。共通テストでは音声のスピードが速く、さらに第3問以降は1回しか放送されないため、単語を一つひとつ訳しながら理解するような聞き方では対応できません。まずは英語を「音のかたまり」として自然に聞き取る感覚を身につけることが大切です。
ありがちな失敗は、いきなり共通テスト形式の問題集に取り組んでしまうことです。問題演習を繰り返しても得点が伸びない原因の多くは、「音を正確に聞き取る基礎」ができていないことにあります。耳が十分に慣れていない段階で設問対応の練習をしても、聞き取りの精度は上がりにくく、学習効率も下がってしまいます。
まずは、普段使っている教科書や参考書の音源を活用し、英文を見ながら「どの音がどの語に対応しているか」を確認する練習から始めましょう。すでに内容を理解している英文だからこそ、聞き取れなかった箇所を把握しやすく、効率的に耳を鍛えることができます。
リスニングの習慣がまだない人は、短時間でも毎日続けることを目標にしましょう。同じ音声を繰り返し聴くうちに、英語特有のリズムやイントネーション、音のつながりが自然と聞き取れるようになります。
学年によって取り組み方の重点も異なります。
高校1・2年生であれば、まずは基礎力を養う期間として、教科書や参考書の音声を活用しながら「正しい音の聞き方」に慣れることを目標にしましょう。一文ずつ再生・停止を繰り返し、発音やリズムをまねるシャドーイングやリピーティングを取り入れると効果的です。
一方で高校3年生は、入試本番を見据えて実戦に向けた耳づくりを意識する段階です。過去問や実戦問題集の音源を使い、聞き取る練習を繰り返しましょう。
英語の音に慣れるには、「一度にたくさん」よりも「短時間でも毎日続ける」ことが何より大切です。同じ音に繰り返し触れるうちに、英語のリズムやイントネーション、音のつながりが自然と聞き取れるようになります。
共通テストのリスニングでは、音声が流れる前に視覚情報をいかに整理できるかが得点を左右します。準備時間は非常に短く、わずか数秒の間に問題文・図表・イラストなどを読み取り、「何が問われているのか」を把握しなければなりません。つまり、共通テストのリスニングは“耳だけのテスト”ではなく、“目で情報を読む力”も問われる試験なのです。
まず図表問題では、縦軸・横軸の意味を確認し、どんな比較が行われているのかを把握しましょう。単位(%や人、分など)を見落とすと、内容を誤解する原因になります。次に、どの項目を聞き分ける必要があるのかを明確にしておくことが大切です。たとえば「国別の割合」「月ごとの変化」「人ごとの意見」など、図表が示す観点をあらかじめ把握しておくのがよいでしょう。
第2問でよく出題されるイラスト選択問題では、音声を聞く前にイラストの違いと共通点を探しておきましょう。「登場人物の位置関係」「持ち物」「表情」「服装」など、描かれた要素の中で音声に関係しそうなポイントを予測しておくと、聞き取りがぐっとスムーズになります。
このような視覚情報の整理は、日々の演習で鍛えることができます。音声を流す前に、5秒で“何が問われていそうか”を自分の言葉でまとめる練習をしてみましょう。最初は難しく感じても、繰り返すうちに短時間で情報を整理する力がつき、共通テスト特有のスピード感にも自然と対応できるようになります。
共通テストのリスニングでは、アメリカ英語だけでなく、イギリス英語やその他国の話者による発音・アクセントが使われることがあります。たとえば、「schedule」はアメリカ英語では日本語の「スケジュール」に近い [skédʒuːl]、イギリス英語では [ʃédjuːl](シュェジュール)と発音されます。また、「can’t」や「hot」などの母音の発音にも違いがあります。
教科書や長文問題集の音源は、多くがアメリカ英語で収録されています。そのため、本番でイギリス英語の音声が流れると、いつもと違う響きに一瞬戸惑う受験生も少なくありません。実際にイギリス英語で出題される問題の数は多くはないため、過度に神経質になる必要はありません。しかし、本番で落ち着いて聞き取るための“慣らし”はしておきたいところです。
対策としては、過去問や共通テスト実践問題集を使って繰り返し演習を積むのが効果的です。問題を解いたあと、聞き取りにくかった単語や表現があればスクリプトを確認し、スペルを見ながらどの音がどの部分に対応しているかを意識して聞き直してみましょう。また、Googleで「英単語+pronunciation」と検索すると、アメリカ英語・イギリス英語の両方の発音を音声と口の動き付きで確認できるため非常に便利です。
共通テスト英語で8割・9割を目指すには、基礎知識の確認に加えて、実戦形式の演習で得点力を高めることが欠かせません。このコラムでは、リーディング・リスニングそれぞれの効果的な問題集の選び方とおすすめ教材を紹介します。
共通テストのリーディング対策は、単に「英文を多く読む」だけでは十分ではありません。限られた時間の中で情報を正確に整理し、必要な内容をすばやく読み取る力を養うことが目的です。
共通テストでは、長文だけでなく図表・メール・パンフレット・複数資料の照合など、多様な実用文が出題されます。こうした形式に対応した問題集を選ぶことで、「文章のどの部分を重点的に読むか」「情報をどう比較・整理するか」といった実践的な読解力を磨くことができます。
正答の根拠がどこにあるかを示すだけでなく、「どのように本文を読めば答えにたどり着けるか」を丁寧に説明している問題集を選びましょう。
特に「設問先読み」や「パラフレーズの見抜き方」など、思考プロセスを解説している教材は、読解スピードと正確さの両方を伸ばすのに効果的です。
問題演習を効果的な学習につなげるためには、解き終えた後の振り返りをどれだけ丁寧に行えるかが重要です。
本文の和訳、重要語句リスト、設問別の解法メモなどが整理されている教材なら、解いた後の振り返りまで一貫して活用できます。
共通テスト英語リーディングで既に7割前後を取れており、これから8割~9割を目指したい人に向けて、おすすめの教材を紹介します。共通テストを解くうえで必要な文法・語彙などの基礎知識が身についているこの段階では、実際の試験形式に近い問題演習を積み重ねることが得点力向上の鍵になります。

最初の実戦問題集として特におすすめなのが、『短期攻略 大学入学共通テスト 英語リーディング 改訂版』(駿台文庫)です。本書は大問別の構成になっており、例題と練習問題を通して共通テスト独自の出題形式に慣れることができます。「図表の読み取り」「複数資料の照合」など、設問ごとのアプローチ方法を整理しながら学べる点が特長です。基礎から実戦への橋渡しとして最適な一冊といえるでしょう。

解き方の感覚がつかめてきたら、次のステップとして『大学入学共通テスト実戦問題集 英語リーディング』(駿台文庫)に取り組みましょう。本書には、共通テストの過去問に加えて駿台オリジナルの実戦問題5回分が収録されています。最新傾向を踏まえた構成になっており、出題形式や語数、テーマ設定まで本番に近い形で演習できます。巻末には「共通テスト攻略のポイント」や「直前チェック総整理」も掲載されており、知識整理と最終確認にも役立ちます。
共通テストのリスニング対策では、問題集を選び方で学習効率が大きく変わります。単に問題量が多い教材よりも、聞いて・理解して・復習できる構成になっているかが重要です。以下の3つのポイントを意識して選びましょう。
設問ごとに区切られた音源が収録されている教材を選びましょう。苦手な部分をピンポイントで聞き直せるため、短時間でも効率よく復習できます。
正答の根拠が音声のどの部分にあるのか、どのような言い換えで出題されているのかを明示している教材が理想です。聞き取れなかった原因を自分で分析できる構成になっているかを確認しましょう。
共通テストではアメリカ英語だけでなく、イギリス英語など複数の発音が出題されます。異なるアクセントに触れられる教材を選んでおくと、本番での戸惑いを防ぎやすくなります。
一冊を丁寧に使い込み、聞き取りの弱点を一つずつ克服していきましょう。実際に書店で実物を手に取り、音声構成や解説の分かりやすさを確認してみるのもおすすめです。自分に合った一冊を使いこなすことが、リスニング力向上への近道になります。
共通テスト英語リスニングで7割前後を取れている人が、8〜9割を目指すために重要なのは実戦形式の演習を重ねることです。特に第3問以降の「音声1回のみ再生」の問題では、先読みの精度と集中力が得点を左右します。

最初の一冊としておすすめなのが『短期攻略 大学入学共通テスト 英語リスニング 改訂版』(駿台文庫)です。共通テストの出題傾向に即したオリジナル問題に加え、頻出表現や聞き取りのポイントを詳しく解説。音源は「通し音声」と「設問別音声」の両方をダウンロードでき、苦手箇所をピンポイントで復習できます。

形式に慣れてきたら、『大学入学共通テスト 実戦問題集 英語リスニング』(駿台文庫)で実戦力を高めましょう。過去問と駿台オリジナル問題5回分を収録し、本番に近い環境で演習できます。一回分を通して解き、先読みから聞き取り、内容整理までを一連の流れとして訓練しましょう。

さらに演習量を増やしたい人は、『共通テスト 実戦パッケージ問題 青パック』(駿台文庫)のリスニング問題にも挑戦してみましょう。本試験に近い構成で、本番を意識した最終調整に最適です。
英語が苦手でも、正しい教材と学習法を選べば必ず力は伸びます。ここでは、共通テストで得点アップを目指す人のために、リーディング・リスニングの基礎固めに役立つ参考書や問題集を紹介します。
英語に苦手意識を持っている人は、「共通テストで高得点を取りたい」という思いが強いほど、つい早く実戦問題に取り組みたくなるものです。しかし、焦って難しい問題集に手を出しても、基礎が十分でなければ得点にはつながりません。大切なのは、今の自分に合ったレベルの教材を選び、理解を一つひとつ確実に積み重ねていくことです。そのためには英文法・読解の基礎を固めることが最優先です。文法の理解があいまいなまま長文を読もうとしても、構文を正確に把握できず、内容理解にも時間がかかってしまうことになるからです。

英文を素早く正確に読むためには、文法の理解が欠かせません。多くの受験生は「文法学習」という言葉から四択型の文法問題集を想起するかもしれませんが、そのような問題集の中には解説が簡潔なものも多く、基礎が十分でない人にとっては内容を理解しづらいことがあります。その点、『基礎徹底 そこが知りたい英文法プラス』(駿台文庫)は、重要な文法項目を見開き1ページで丁寧に解説しており、基礎から体系的に学べる構成です。例文と解説を照らし合わせながら理解を深めることで、どんな英文にも応用できる基礎力が身につきます。また模試の復習中に出てきた疑問点を調べる際にも活用しやすく、理解と実践を行き来しながら学習を進めるのに最適な一冊です。


さらに、文法の学習で身につけた語順の感覚を読解に応用するためには、『英文和訳演習』シリーズの入門編・基礎編がおすすめです。英文和訳は、文法知識を正確に理解できているかを確認するうえで最も有効な訓練です。英文を構造的に捉え、意味のかたまりごとに正確に読み取る練習を重ねることで、読解力の土台が大きく強化されます。和訳練習を通して「文法を使って読む」感覚を体に染み込ませ、その後の実践演習につなげていきましょう


英語学習では、「読む」だけでなく「書く」ことで理解を定着させることが重要です。実際に英文を書くことで、文法構造や単語の使い方への理解が一段と深まるからです。『英文法基礎10題ドリル』(駿台文庫)は、英文を自分で書きながら文法ルールを体得できる教材です。短い問題をテンポよく解く形式になっており、手を動かしながら英語の語順や文構造を体に染み込ませることができます。
もし難しく感じる場合は、より基礎レベルの『英文法入門10題ドリル』から始めるのもおすすめです。
多くの教材に手を出すよりも、一冊を繰り返し使い込むことが何より効果的です。解説を読み、例文を声に出し、間違えた問題を丁寧にやり直す。こうした地道な学習の積み重ねが、結果的に読解力と得点力を大きく伸ばします。
文法の基礎を固めることは、英語力全体の土台を作ることに直結します。焦らず、着実に理解を深めながら、自分に合った教材を確実にやり切る――それが、共通テストのリーディングで安定して得点を伸ばすための第一歩です。
こうした基礎固めは、できれば夏休み中に終えるのが理想です。もしそれが難しい場合でも、10月中には文法と構文の学習を一通り完成させ、11月から過去問や実戦形式の演習に移れるようスケジュールを立ててください。
英語のリスニングに苦手意識を持っている人は、過去問や実戦問題に取り組む前に、まず単語や、短い文を正確に聞き取る力をつけることが求められます。また、「聞く量」だけでなく、「どう聞くか」「どう続けるか」も大切です。次のポイントを意識して、楽しく学習を続けられる問題集を選んでください。
最初のステップとしておすすめなのは、自分が使っている英単語集の音源を活用することです。音声を聞きながら発音をまねし、正しい音を自分の口で再現してみましょう。聞こえにくい単語があれば、アクセントの位置(どこを強く発音するか)に印をつけるなど、自分なりの工夫で“聞くポイント”を見える化すると効果的です。

英単語の発音やアクセントを集中的に身につけたい場合は『英語の発音・アクセント総仕上げ〈三訂版〉』(駿台文庫)がおすすめです。「発音編」と「アクセント編」に分かれており、受験生がつまずきやすいポイントを丁寧に解説しています。付属のCD音声を繰り返し聞き、自分でも声に出してまねることで、英語のリズムとイントネーションが自然と身につきます。ゴールデンウィークや夏休みなどの短期集中学習に最適な一冊です。
また、リスニングの練習には、すでに内容を理解している英文を使うのが効率的です。
たとえば、
このように、「学んだ内容を耳で再確認する」形で使うと、文法・読解の理解がリスニング力にも直結します。
リーディング以上に、リスニングは継続的なトレーニングによって伸びる分野です。そのためには、「何度も繰り返し使える構成」と「飽きずに続けられる内容」を備えた教材を選びましょう。たとえば、下記の観点で教材を選ぶことがポイントです。
こうした教材であれば、無理なく日々の学習に取り入れられます。「継続できる教材を選ぶこと」こそ、リスニング力を着実に伸ばすための最も確実な方法です。

『英作文 基本300選〈五訂版〉』(駿台文庫)を使って短文リスニングの練習を行いましょう。質の高い英文を聞いて声に出す練習を繰り返すことで、英語の語順や音の流れに慣れ、文全体を一度で聞き取る力が養われます。また、音声を聞きながら英文を書き取るディクテーションを取り入れると、音のつながりや弱音の特徴もつかめ、リスニング力の定着がさらに進みます。これらの学習を夏休みから10月にかけて完了させることで、過去問演習に挑むための基礎力が身につきます。

共通テスト対策を進めていくうえで、模試は自分の学習を客観的に振り返るための重要な機会です。特に「時間配分の偏り」や「設問形式への慣れの不足」などは模試を受験して初めて実感することも多く、次の学習計画を立てるうえで貴重な気付きになりえます。
また、模試を実際の会場で受験することにも大きな意義があります。家庭学習とは異なる緊張感の中で問題を解く経験は、本番での集中力や時間管理の精度を高めるうえで非常に有効です。さらに、リスニングではICプレーヤーとイヤホンを使用して、本番と同じ環境で受験できるため、音量や操作感、音声の間の取り方など、試験当日の環境に近い感覚を事前に体験できます。
駿台では、共通テスト本番に限りなく近い形式で実施される「駿台atama+プレ共通テスト」を開催しています。最新の出題傾向を踏まえた問題構成で、リーディング・リスニングの両技能を実戦的に確認することができます。また、実施後にはリスニング音源が公開されるため、復習にも取り組みやすいのが特長です。
模試を受けたあとは、振り返りの時間を設けましょう。リーディングでは「どの設問で根拠を取り違えたのか」、リスニングでは「どの音が聞き取れなかったのか」など、具体的な原因を分析し、次の学習に生かすことが重要です。
共通テスト直前期は、新しいことに取り組むよりも、これまでの学習を整理し、確実に得点につなげる準備をする期間です。これまで身につけた力を「点を取る力」に変えていきましょう。
まず大切なのは、新しい教材に手を出さず、使い慣れた教材を繰り返し確認することです。過去問や実践問題集の間違えた箇所を中心に見直し、「どこで根拠を取り違えたのか」「なぜ選択を誤ったのか」を一問ずつ確認しましょう。原因を明確にし、同じミスを防ぐことが得点安定の第一歩です。
リーディングでは、時間配分と解答手順の最終確認を行いましょう。大問ごとの目安時間を決め、時計を見ながら解く練習を重ねることで、焦らず解答できます。設問の先読みや情報整理など、これまで学んだ基本動作を丁寧に確認しておくことも大切です。
リスニングは、“新しい音源より、聞き慣れた音”で耳を整えることが効果的です。内容を理解している教材の音声を繰り返し聞き、発音やイントネーションの違いを確認しましょう。短時間でも毎日聞くことで、音のスピードやリズムに慣れていきます。
また、マークシートの確認手順も最終チェックしておきましょう。「読む→解く→すぐマーク」の流れを意識し、5問ごとに位置を確認する習慣をつけておくと、本番の焦りやミスを防げます。
共通テストで高得点をとることができれば、国立大学の二次試験や共通テスト利用型の私立大学入試を有利に進めることができます。共通テストの得点は、その後の受験戦略を大きく左右するだけでなく、自信をもって個別試験に臨むための支えにもなります。入試のスタートラインである共通テストで結果を出しておくことで、気持ちに余裕を持って次のステージへ進むことができるでしょう。
共通テストの英語は決して易しい試験ではありません。限られた時間の中で、速読力・思考力・リスニング力といった多面的な力が問われます。しかし、本コラムで紹介した学習のコツを意識し、問題演習と復習を丁寧に積み重ねていけば、確実に得点力を高めることができます。
リーディングもリスニングも、努力が得点に反映されやすい科目です。音読やスラッシュリーディング、模試での分析など、日々の積み重ねがそのまま本番の手応えにつながります。共通テストで成果を実感できれば、それが確かな自信となり、個別試験でも落ち着いて実力を発揮できるはずです。 焦らず、これまでの学習を信じて本番に臨みましょう。積み重ねてきた努力は、確かな自信となってあなたを支えてくれるはずです。
\ 駿台公式SNSをフォロー /
編集担当が選ぶピックアップ記事
八尾直輝 株式会社プラスティー教育研究所 「勉強のやり方」を教える塾プラスティー・塾長。 「できない」を「できる」に変換する独自の学習法と習慣形成の支援を行う「学習コーチ」というサービスを開発・提供。 共著には『ゲーミフィケーション勉強法』『小学生から自学力がつく』があり、雑誌『螢雪時代』への寄稿や、講演会の開催、学校・予備校・教育サービス開発に広く携わっている。
プラスティー公式サイト