英語の学習の分析を改善① ー受験・学習コーチングのポイント

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執筆:八尾直輝

「勉強のやり方」を教える塾プラスティー・塾長

目次

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英語の予習・授業でやるべきこと

学習サイクルで考える

学習がうまくいかない原因は人それぞれです。
しかし、多くの人が躓きやすい「落とし穴」もあります。このコラムでは英語の予習・授業で陥りがちな落とし穴と、その対策を解説します。

学習を分析するには、「予習→授業→復習→テスト」という4つのフェーズで考えます。これを学習サイクルと呼びます。このサイクルを用いて考えることで、自分の課題のあるフェーズを具体的に特定し、効果的な対策を考えることができます。今回は学習サイクルの上流部分にあたる「予習・授業」について考えていきます。

「復習しやすい」状況をつくる

学習サイクルを機能させるポイントは「下流を意識する」ことです。上流から下流に川の水が流れるように、上流の「予習・授業」から、下流の「復習・テスト」にスムーズに流れるように、学習サイクルを設計するのです。

そう考えると予習は「授業の準備」、授業は「復習の準備」と考えることができます。予習は授業のために、授業は復習のためにすると考えることで、それぞれのフェーズでやるべきことが明確になってきます。

英語の予習のチェックポイント

単語や文法事項の予習のポイント

授業中に「わからない単語に多く出会う」人は要注意です。単語の意味で躓いていては、授業を十分に活用することは難しいからです。
英語の授業を良く理解するために、意味がわからない単語は事前に調べておきましょう。特に長文の授業は必ず予習し、分からない単語を調べてから授業に臨むようにしてください。

予習では「マイ単語リスト」まで作成できるとベストです。

図のように、単語に加え、品詞と意味を調べます。単語と意味はオレンジペンで書くことで、授業の復習や試験前に「テスト」できるようにします。

長文や和訳問題の予習のポイント

長文の予習では単語以外にも、構造分析や和訳に取り組むことがあると思います。その際に「テキストに直接書き込む」人は要注意です。テキストに直接書き込んでしまうと、書いた内容がヒントになり復習の質が低下します。テキストには「何も書き込まれていない」状態を保つことを意識しましょう。

予習では長文の本文のコピーをノートに貼り、そこに書き込むのがよいでしょう。予習・授業はそのコピーを活用し、復習でイチから自分の理解を試す際には、何も書かれていないテキストを参考にするのです。

英語の授業のチェックポイント

授業中のメモの取り方

授業中のメモが「板書の内容のみ」になっている人は要注意です。英語の授業では、誤答分析や、解答のプロセスなど、重要な内容が口頭で説明されることも多いからです。先生が口頭で説明したことも、積極的にメモをとるように改善しましょう。

口頭説明の内容は「テスト化ノート」でまとめるのがおすすめです。

「テスト化ノート」とは、口頭説明の重要な内容を、「質問(テスト)」の形でノートにメモするノート術です。復習をやりやすくなるというメリットはもちろん、「テスト化ノートを作ろう」という意識が、先生の口頭説明への集中力を向上させるという大きなメリットもあります。

授業後に復習しやすい状況をつくる

予習で分からないことを明確にし、授業中ですべて解決するのが理想ですが、現実的にはそういかないことも少なくありません。例えば、授業中に分からない単語が出てきたときは、その単語を復習で漏れなく学び直すことが重要です。

このような「授業では解決できない問題」をメモに残せていない人は要注意です。「不定詞の三用法の見直し」「関係代名詞と関係副詞の違いを復習」など、走り書きでよいので授業中にメモを残すことを心がけましょう。

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著者プロフィール

八尾直輝の写真 八尾直輝 株式会社プラスティー教育研究所

「勉強のやり方」を教える塾プラスティー・塾長。 「できない」を「できる」に変換する独自の学習法と習慣形成の支援を行う「学習コーチ」というサービスを開発・提供しています。 共著には『ゲーミフィケーション勉強法』『小学生から自学力がつく』があり、雑誌『螢雪時代』への寄稿もおこなっています。 講演会の開催や、学校・予備校・教育サービス開発に広く携わっております。

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