大学入学共通テスト持ち物リスト~必須アイテムから便利グッズ・注意点まで完全網羅!

監修者:駿台予備学校 教務課

大学入学共通テスト本番が近づくにつれて、学習内容の最終確認だけでなく、当日の準備についても不安を感じ始める受験生は多いのではないでしょうか。

「何を持って行けばいいの?」「もし忘れ物をしたらどうしよう」「寒さ対策は十分だろうか」といった悩みは、真剣に受験に向き合っているからこそ生まれるものです。

試験当日に余計な心配をせず、目の前の問題に全力を注ぐためには、事前の準備が何よりも重要です。持ち物の不備は、単に物が無いという不便さ以上に、焦りや動揺といったメンタル面での大きなマイナス要因になりかねません。

この記事では、共通テスト当日に必要な基本の持ち物はもちろん、あったほうが良い便利グッズや寒さ・天候対策、前日の準備ポイント、万が一忘れ物をしたときの対処法まで、受験生の視点に立って詳しく解説しています。

試験当日に慌てることがないよう、この記事を読みながら準備を進めて、安心して本番に臨みましょう。

目次

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共通テスト当日に必要な基本の持ち物

共通テスト当日は、試験に必要な基本の持ち物を事前に準備しておくことが大切です。筆記用具や受験票、身分証明書、時計、昼食・飲み物、交通費などは、試験を受ける上で不可欠なアイテムであり、忘れずに持参しなければなりません。

これらを忘れてしまうと、最悪の場合試験を受けられなかったり、本来の実力を発揮できなかったりと、試験そのものに大きな支障をきたす可能性があります。

日までにチェックリストを作成して最終確認を行い、さらに当日の朝にも再度確認を行うことで、万全の状態で家を出られるようにしましょう。

筆記用具

共通テストでは、マークシートを正確に塗りつぶすために、適切な筆記用具を用意する必要があります。指定されているのは「H、F、HBの黒鉛筆」です。

普段の学習でシャープペンシルを使い慣れている人も多いかもしれませんが、マークシートの読み取り機は鉛筆の黒鉛に反応しやすくなっているため、必ず鉛筆を用意してください。

鉛筆は、試験中に芯が折れたり、机から落として芯が折れてしまったりする事態を想定して、余裕を持って準備することが大切です。

5本から6本程度を目安に、あらかじめ削った状態の鉛筆を用意し、消しゴムも落とした時に備えて2〜3個持っておくと安心でしょう。

なお、シャープペンシルはメモや計算用としては使用が認められていますが、マークシートの解答には使用できません。

マークミスを防ぐためにも、解答用には鉛筆を使用し、計算問題などのメモ書きには使い慣れたシャープペンシルを使用するといった使い分けをするのも一つの方法です。

また、鉛筆には転がり防止のためのキャップを付けておくと、机の上で安定しやすくなります。鉛筆削りは、試験中に芯が丸くなってしまった場合に備えて、小型の手動タイプを持参しましょう。

電動式や大型の鉛筆削りは持ち込みが禁止されている場合が多いため、必ず規定内のものを選んでください。

さらに、筆記用具を選ぶ際は、和歌や格言などが印刷されたものは避け、無地に近いシンプルなデザインのものを選ぶことが推奨されます。

カンニングと疑われるような特殊な機能付きのものや、不要な情報が記載されている文具は、試験官に没収されるリスクがあるため避けたほうが無難です。

受験票・身分証明書

受験票(写真票を含む)は、あなたがその試験を受ける資格があることを証明する、試験当日に絶対に必要な書類です。

これを忘れてしまうと、本人確認に時間がかかったり、最悪の場合は共通テストを受験できなくなったりする恐れがあります。受験票は財布や携帯電話と同様に、肌身離さず持参すべき最重要アイテムとして管理してください。

受験票は紙でできているため、雨や雪で濡れたり、カバンの中で折れ曲がったりしないよう、クリアファイルに入れて保管することをお勧めします。

また、受験票は2026年度入試より、大学入試センターの「受験者マイページ」で取得して印刷する必要があります。印刷が必須なので注意が必要です。

また、万が一の紛失に備えて、受験票のコピーを取っておくか、スマホで写真を撮っておくことも有効なリスク管理です。再発行の手続きが必要になった際に、受験番号などの情報が手元にあるとスムーズに対応できるケースがあるからです。

また、試験会場では受験票の顔写真と本人を照合して確認を行いますが、念のため学生証などの身分証明書も合わせて持参しましょう。

もし受験票を紛失してしまった場合でも、身分証明書があれば本人確認の助けとなり、仮受験票の発行手続きなどが円滑に進む可能性があります。

どちらも忘れてしまうと受験できない可能性がありますので、前日までにバッグに入っているか、出発直前にも必ず再確認してください。

時計

試験会場には必ずしも時計が設置されているとは限らず、設置されていたとしても座席の位置によっては見えにくい場合があります。

そのため、試験時間を正確に把握するために、腕時計を必ず持参しましょう。自分の手元で残り時間を確認できるようにしておくことは、ペース配分を管理し、焦らず解答するために極めて重要です。

持ち込める時計には厳格なルールがあります。辞書機能、電卓機能、通信機能などが付いたスマートウォッチやウェアラブル端末は、不正行為防止の観点から持ち込みが禁止されています。

また、試験中にアラーム音や時報が鳴ると、カンニングや妨害行為とみなされる恐れがあるため、音の出る機能が付いた時計(キッチンタイマー等含む)も避けるべきです。

アラーム機能付きの時計を持っていく場合は、事前に設定を解除し、念のため電池を抜いておくか、絶対に鳴らない設定になっているかを入念に確認してください。基本的には、機能がシンプルで見やすいアナログ時計を用意するのが最も安心です。

さらに、万が一試験中に電池が切れたり故障したりするリスクを考慮し、可能であれば予備の時計も用意しておくと良いでしょう。メインの時計と予備の時計の2つがあれば、片方にトラブルがあっても慌てずに対処できます。

昼食・飲み物

共通テストは午前中から夕方まで、長時間にわたって実施されます。試験の合間には昼食休憩が設けられていますが、会場によっては近くにコンビニや食堂がない、あるいはあっても非常に混雑していて商品が売り切れているといったケースが少なくありません。

昼休みに昼食を調達できないリスクを避けるため、必ず自宅や出発地の近くで昼食と飲み物を準備して持参することをおすすめします。

お弁当の中身については、短時間で手軽に食べられ、かつ消化の良いものを選ぶのがポイントです。試験当日は緊張で胃腸の働きが弱まっている可能性があるため、油っぽいものや生もの、普段食べ慣れていないものは避けたほうが無難です。

例えば、一口サイズのおにぎりやサンドイッチなど、片手で食べられてエネルギーになりやすいものが適しています。

飲み物は、常温の水やお茶などを用意しましょう。冷たい飲み物は体を冷やす原因となり、糖分の多いジュースは血糖値の急激な変化を招いて眠気を誘発することがあります。

また、カフェイン入りのコーヒーや濃いお茶(緑茶、紅茶など)は利尿作用が強いため、試験中にトイレが近くなる恐れがあります。試験に集中するためにも、カフェインの摂取は控えめにし、水や麦茶などを選ぶと安心です。

交通系ICカード・現金

試験会場まで電車やバスなどの公共交通機関を利用する場合、交通系ICカード(Suica、PASMOなど)や現金の準備も忘れずに行いましょう。

普段ICカードを利用している人は、当日になって改札で残高不足に気づき慌てることがないよう、前日までにチャージ残高を確認し、多めに補充しておくことが大切です。

また、電子マネーだけでなく、現金も必ず持参してください。システムトラブルでICカードが使えなくなる可能性や、予期せぬ交通機関の乱れで急遽タクシー移動が必要になる可能性も考えられます。

タクシー代として数千円から1万円程度の現金を用意しておくと、万が一の事態でも冷静に行動できるという「お守り」代わりの安心感が得られます。

さらに、小銭も含めて持参すれば、会場内の自動販売機で飲み物を購入したり、昼食の買い足しが必要になったりした場合にもスムーズに対応できます。

交通費や昼食代など、当日に必要となる費用をあらかじめシミュレーションし、少し余裕を持たせた金額を財布に入れておきましょう。

上履き

試験会場となる大学や高校によっては、土足厳禁で上履きが必要な場合があります。上履きが必要かどうかは、受験票や受験案内(募集要項)に記載されていますので、必ず確認してください。

上履きが必要な会場であるにもかかわらず忘れてしまうと、冷たい床の上をスリッパなしで過ごすことになり、寒さで試験に集中できなくなる恐れがあります。

上履きが必要な場合は、履き慣れた上履きやスリッパを持参するとともに、脱いだ外靴を入れるための袋(ビニール袋や靴袋)も忘れずに持って行きましょう。

多くの会場では下駄箱が使用禁止になっていたり、自分の席まで靴を持っていくよう指示されたりすることがあるためです。前日の持ち物チェックの際に、受験票の記載事項を改めて確認し、必要であれば忘れずにバッグに入れてください。

あったほうがよい便利アイテム

必須ではないものの、持っていくと安心できたり、快適に試験を受けられたりする便利アイテムも準備しておくと良いでしょう。試験当日は緊張や疲労が重なるため、軽食・ノンカフェイン飲料やリラックスグッズなどは、環境や体調を整えるのに役立ちます。

これらのアイテムは、必ずしも全員に必要というわけではありませんが、自分の性格や体質、当日の状況に合わせて用意し、万全の態勢で試験に臨めるようサポートしてくれるでしょう。

軽食やカフェインレス飲料

長丁場の試験では、脳が大量のエネルギーを消費するため、休憩時間に手軽にエネルギー補給ができる軽食があると便利です。

特にチョコレートやラムネ、キャンディーなど、ブドウ糖を含むお菓子は、疲れた脳に素早く栄養を届け、集中力を回復させる効果が期待できます。個包装で音が鳴りにくく、短時間で口にできるものを選んでバッグに入れておくと、休憩時間のリフレッシュに役立ちます。

飲み物については、前述の通りカフェインの利尿作用に注意が必要ですが、リフレッシュ目的で温かい飲み物を持参するのも良い方法です。その際は、カフェインを含まないハーブティーや麦茶、白湯などを保温ボトルに入れて持っていくと、体を内側から温めることができます。

一方、普段からコーヒーを飲み慣れている人であっても、試験当日は緊張で体が敏感になっていることがあります。コーヒーや紅茶などカフェインを多く含む飲料は、トイレが近くなるだけでなく、動悸や不安感を高める要因になることもあります。

自分の体調と相談しながら、休憩中に飲んでも差し支えない飲み物を選び、必要に応じて軽い軽食と共に持参しましょう。

リラックスグッズ

試験の合間の休み時間は意外と長く、緊張をほぐしたり気持ちを切り替えたりするための工夫が求められます。そのため、自分にとって心が落ち着くリラックスグッズを持参することをおすすめします。

例えば、普段使い慣れている目薬、お守り、お気に入りの香りのハンドクリームやハンカチなどは、ふとした瞬間に精神的な支えとなります。

また、周囲の雑音を遮断して自分の世界に入り込むために、休憩時間に音楽を聴いて気分転換するのも一つの有効な方法です。

スマートフォンにお気に入りのプレイリストやリラックスできる曲を入れておき、休み時間中にイヤホンで音楽を聴いて集中力を高める受験生も多くいます。

ただし、試験時間中はスマートフォンの電源を切り、カバンの中にしまうことが厳格に義務付けられています。イヤホンの着用もカンニングを疑われる行為となるため、試験開始の合図があるまでには必ず外し、しまってください。

自身が最もリラックスできる方法を事前にシミュレーションし、ルールを守った上で活用できるグッズを準備しておきましょう。

大学受験というプレッシャーのかかる場面では、緊張やストレスから急に頭痛や腹痛に襲われる可能性があります。普段は健康な人でも、当日の環境変化や寒さによって体調を崩すことは珍しくありません。

そのため、使い慣れている頭痛薬(痛み止め)や胃腸薬、下痢止めなどを常備薬として持って行った方が、精神的な安心材料としても有効です。

薬を選ぶ際は、眠くなりにくい成分のものを選ぶことが重要です。服用後に眠気が出てしまうと、試験中のパフォーマンスに影響してしまいます。

もし心配な人は、事前に薬剤師に相談して試験用に適した薬を準備しておきましょう。また、コンタクトレンズを使用している人は、目が乾燥したり痛くなったりした場合に備えて、目薬や予備のメガネも持参すると安心です。

前日にチェックすべきこと

試験前日の夜には、当日に向けた最終準備を念入りに行いましょう。単に物を詰めるだけでなく、持ち物の最終確認、会場までの交通ルートのチェック、そして体調管理と睡眠確保が重要なポイントです。

前日までにできる準備をすべて済ませておくことで、当日の朝に余裕が生まれ、落ち着いた気持ちで試験会場へ向かうことができます。以下のポイントを参考に、漏れのない準備を心がけてください。

持ち物最終確認

前日の夜には、これまで準備してきた持ち物の最終チェックを必ず行います。共通テストの持ち物は数が多いため、記憶だけに頼るのではなく、チェックリストを活用して一つひとつ現物を見ながら確認しましょう。

特に受験票や筆記用具、時計などの必須品については、前日の夜に一度確認し、さらに当日の朝にもう一度確認するという「ダブルチェック」を行うと安心です。

もし足りないものに前日の夜になって気付いた場合でも、コンビニエンスストアなどで購入できる可能性がありますが、当日の朝だと時間がなくて用意できない恐れもあります。

そうした事態を防ぐためにも、数日前からある程度の準備を始め、前日に完璧な状態に仕上げることが大切です。

 チェックが完了した持ち物は、当日使うバッグにすべてまとめて入れ、玄関などの分かりやすい場所に置いておきましょう。そうすれば、当日の朝に慌てて探し回ることなく、スムーズに出発できます。

交通ルートのチェック

試験会場までの交通経路を事前に詳しく調べておき、当日の移動計画を具体的に立てておきましょう。自宅から会場までの乗り換え案内や所要時間を確認し、複数の行き方がある場合は、万一の遅延や運休に備えて代替ルート(迂回ルート)も検討しておくと安心です。

スマートフォンの地図アプリで経路を調べるだけでなく、試験会場の場所をお気に入り登録しておいたり、地図を印刷して持参したりすると、現地で通信トラブルがあっても道に迷う心配が減ります。

また、土日は平日とダイヤが異なる場合があるため、必ず土休日の時刻表を確認してください。

前日までに電車やバスの時刻表、道路の混雑予想なども確認し、雪や雨などの天候不良で交通機関に乱れが出そうな場合には、通常よりも30分〜1時間程度早めに出発できるよう計画を見直しましょう。

遅刻は焦りを生み、試験結果に直結するため、時間には十分な余裕を持つことが鉄則です。

体調管理・睡眠確保

試験直前は緊張で不安も高まりますが、直前の詰め込み勉強よりも、体調管理と十分な睡眠を優先することが合格への土台となります。

冬場の共通テストはインフルエンザや風邪、感染症が流行しやすい時期ですので、手洗い・うがいを徹底し、消化に良く栄養バランスの取れた食事で免疫力を高めておきましょう。

寝不足は脳の働きを低下させ、ケアレスミスを引き起こす最大の原因です。前夜は早めに就寝し、6〜8時間程度の十分な睡眠時間を確保して体を休めます。

緊張でなかなか眠れない場合もあるかもしれませんが、焦る必要はありません。布団に入って横になり、目を閉じて体を休めるだけでも休息効果はあると言われています。

また、ぬるめのお湯に浸かって体を温めリラックスしたり、就寝前の1時間はスマホや参考書を見るのを控えたりすると、質の良い睡眠につながります。体調が万全でないと実力を十分発揮できないため、前日は無理な勉強を避け、体調最優先のスケジュールを心がけましょう。

忘れ物をしたときの対処法

どれほど万全の準備をしていても、人間である以上、当日うっかり忘れ物をしてしまう可能性はゼロではありません。

しかし、そこでパニックになってしまっては元も子もありません。重要なのは、「忘れてしまった」という事実を受け入れ、落ち着いて最善の対処をすることです。

ここでは、共通テスト当日に重要な持ち物を忘れてしまったときの対処法を項目別に説明します。焦らずに試験監督や係員の指示を仰ぎ、ルールに則って可能な範囲で対応してもらいましょう。 多くのトラブルには救済措置や解決策が用意されています。

受験票を忘れた場合

受験票を忘れて試験会場に来てしまった場合、血の気が引く思いをするかもしれませんが、決して諦めてはいけません。気づいた時点で、すぐに試験会場の「試験本部」または入り口の係員に申し出てください。

共通テストでは、受験票を忘れた受験生のために「仮受験票」を発行する手続きが用意されています。

近年では大学入試センターのマイページにスマートフォンなどでログインできる環境があれば、その場で受験票を表示・確認したり、コンビニ等で再印刷したりすることも理論上は可能です。

しかし、会場にプリンターがない、ログインIDやパスワードを忘れてしまったなどですぐに対応できない場合もあります。

その際は、試験監督者に事情を伝え、仮受験票の再交付について指示を仰ぎましょう。学生証などの身分証明書があれば、手続きがスムーズに進むことが多いです。

普段から受験票はコピーを取って予備を持っておくのが望ましく、写真票も含めて複数用意しておくとさらに安心です。 決して黙って試験を受けようとせず、忘れたことに気づいたら早めに申し出て、正規の手続きを踏んでください。

また、マイページのログイン情報は必ずメモしておくようにしましょう。

筆記用具を忘れた場合

鉛筆や消しゴムなどの筆記用具を忘れてしまった場合も、まずは試験監督や本部の係員に相談してください。試験会場によっては、こうした事態に備えて予備の鉛筆や消しゴムを用意しており、貸してもらえる可能性があります。

もし会場で借りられない場合でも、試験開始までに時間があれば、試験会場内の売店(大学の購買部など)や近隣のコンビニで購入できるケースもあります。ただし、試験会場から出ることが制限されている場合もあるため、独断で外出せず必ず係員の指示に従いましょう。

試験時間中に筆記用具を落としてしまい、手持ちがなくなってしまった場合などは、黙って拾おうとせず手を挙げて試験監督に拾ってもらうのがルールです。

今後のために、筆記用具を入れた筆箱をメインとサブの2セット準備しておき、サブの筆箱を前日までにカバンの底に入れておくと、万一の際の強力な保険になります。

昼食を忘れた場合

昼食を持参し忘れた場合、会場内で昼食を調達できるかが大きな問題になります。多くの試験会場では、不正防止や管理上の理由から、昼休みに校外へ外出することが許可されていない場合が多いです。

また、大学周辺にコンビニや飲食店がない、あるいはあっても受験生が殺到して何も買えないという状況も想定されます。

大学入試センターも受験生に昼食の持参を強く呼びかけていますが、忘れた場合の対応は試験会場によって異なるのが実情です。

会場によっては学食や売店でおにぎり等が販売されている場合もありますが、確実ではありません。基本的には、昼食を持っていないと昼食抜きで午後の試験に挑まざるを得ないリスクがあります。

もし昼食を忘れてしまったら、監督者に相談した上で、許可が出れば近隣のコンビニに急いで買いに行くしかありません。

休憩時間は限られているため、迅速に行動する必要があります。そうしたリスクを避けるためにも、前日までにお弁当を用意するか、当日の朝必ずコンビニに寄る計画を立て、忘れず持参することが大切です。 

カロリーメイトなどの保存がきく栄養補助食品を、予備としてカバンに入れておくのも良いでしょう。

天候や寒さ対策グッズ

共通テスト当日は1月中旬という真冬の厳しい気候条件下で行われるため、天候や寒さへの対策も万全にしておきましょう。試験会場となる教室は、暖房が効きすぎている場合もあれば、換気のために窓が開けられていて足元が冷え込む場合もあります。

特に雪や雨が予報されている場合や、会場周辺が冷え込む地域の場合は、服装や持ち物で体温調節ができるよう準備が必要です。以下では、防寒具以外に、悪天候に対応するための雨具についても説明します。

ひざ掛け

寒さ対策として多くの受験生が持参するのがひざ掛け(ブランケット)です。試験中は机に向かって長時間じっと座っているため、血流が悪くなり足元から冷えてくることがよくあります。

膝にかけられるブランケットがあると、下半身の体温保持に役立ち、冷えからくる腹痛や集中力低下を防げるでしょう。試験会場が換気のために窓を開放している場合、ひざ掛けがあると寒さをしのげます。

ひざ掛けは女性だけでなく男子受験生も使用しているので、必要であれば性別に関わらず遠慮なく持参しましょう。ただし、試験中にひざ掛けを使用したいときは、不正防止のチェックを受けるために試験開始前に監督者の許可が必要な場合があります。

持ち込むひざ掛けは、数式や英単語、格言などがプリントされていない、無地やシンプルな柄のものを選びましょう。文字が書いてあると、カンニングを疑われて使用を禁止される可能性があるため注意が必要です。

カイロ(使い捨てカイロ)

貼るカイロやポケット用カイロといった使い捨てカイロも、冬の試験では頼もしい味方です。暖房が充分でない教室や、待ち時間の廊下などで、カイロを使えば冷えた手先や体を効果的に温めることができます。

試験直前の待ち時間や休憩時間などにポケットに忍ばせておき、指先を温めておくと、鉛筆を持つ手がスムーズに動き、解答用紙をめくる際もミスが減るでしょう。

緊張でお腹が痛くなりやすい人はお腹に、寒気を感じやすい人は背中や腰に貼るタイプのカイロを活用するのもおすすめです。

試験中にカイロを使用する場合も、念のため事前に試験監督に申し出ておくことが望ましいです(会場によっては机の上に置くことが禁止されている場合もあります)。

また、静寂な試験会場ではカイロの外袋を開ける音が響くため、カサカサ音で周囲の迷惑にならないよう、教室に入る前や休憩時間中に袋から出しておく配慮も必要です。

レインコート・雨具

天気予報で雨や雪の可能性がある場合は、雨具の準備も忘れずに行ってください。傘はもちろんですが、風が強い日や雪が降る日は、傘だけでは防ぎきれず服が濡れてしまうことがあります。濡れにくいようにレインコートやポンチョを持っていると安心です。

試験当日は防寒のために厚手のコートやダウンジャケットを着ていることが多いですが、これらが濡れてしまうと乾きにくく、試験中に体が冷え続けてしまいます。

濡れた服や湿った靴下のままだと体感温度が下がり、集中力に深刻な影響を及ぼします。必要に応じて、折りたたみ傘に加え、替えの靴下やタオルも用意しておきましょう。

雨具はコンパクトな折りたたみ傘が便利ですが、会場に持ち込んだ濡れた傘は、自分や他人の荷物を濡らさないよう管理が必要です。

傘を入れるためのビニール袋(デパートの傘袋のようなもの)や、濡れたレインコートを入れるための大きめのゴミ袋を持参すると、教室内での荷物管理がスムーズになります。急な天候悪化にも対応できるよう、前日の天気予報を必ず確認して万全の備えを整えてください。

まとめ|備えが本番の安心につながる

共通テストは、これまでの長い受験生活の努力の成果をぶつける、まさに集大成の場です。当日は普段と異なる環境、独特の緊張感の中で試験を受けることになりますが、だからこそ「持ち物の準備」や「当日の動き方」を事前に整理し、不安要素を一つでも減らしておくことが、実力を最大限に発揮するための土台になります。

この記事では、必須の持ち物から便利グッズ、前日準備、忘れ物をした場合の緊急対応、そして移動時や天候への備えまで幅広く解説しました。

すべてを完璧に揃える必要はありませんが、「これだけ準備しておけば、何が起きても大丈夫」と自分で自信を持てるようにしておくことが大切です。その自信が、試験当日の動揺を抑え、目の前の問題に集中する力になります。

直前期は勉強時間の確保に目が行きがちですが、合格する受験生は準備にも手を抜きません。この記事を参考にしながら、ぜひご自身のオリジナルのチェックリストを作成し、一つひとつ確認してみてください。

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