大学受験の面接突破はマナーが重要!-面接の流れや面接時のコツ、服装と髪型について解説-

監修者:駿台予備学校 教務課

大学受験では、筆記試験に加え面接試験への対策も必要なことがあります。話す内容も大切ですが、常識あるマナーを意識して面接に臨みましょう。
ここでは、医学部などの大学受験で面接を控えている受験生に向け、面接時のマナーや面接の流れ、身だしなみのポイント、面接で聞かれる質問事項などを解説します。記事をもとに、ぬかりなく面接対策をしましょう。

目次

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大学受験の面接試験とは

大学受験の面接試験では、自身の人間性や、大学での学びに向けた熱意を評価されます。

面接の形式は、個人面接やグループディスカッションなどさまざまです。また、質問の内容も多岐にわたります。限られた時間で自身をアピールするために、面接対策は欠かせません。

注意すべき大学受験の面接時の身だしなみ

大学受験の面接時に注意すべきポイントを、3つの観点から紹介します。面接官に好印象を与えるように、身だしなみを整えましょう。

服装

私服の着用が許可されているケースがありますが、だからといって露出が多い服や派手なデザインの服などは面接には不向きです。一方、高校生らしい真面目な服装ならば、私服で面接を受けても問題ありません。

ただし、真面目に見える服装か否かの判断は困難です。私服の着用が認められている場合でも、なるべく制服やスーツを着用しましょう。制服を着用する場合のチェックポイントは、以下のとおりです。

● しわ、ほつれ、汚れがないか確認する
● ボタンやネクタイ、リボンが正しい位置にあるか確認する
● 靴下やストッキングなどは、派手なものを避ける
● スカートの丈は膝が隠れる程度に調整する
● ズボンは腰の上まで引き上げる


なお、高卒生(浪人生)が医学部の面接を受ける場合は、スーツの着用が基本です。

髪色や髪型

男子学生にとって、好ましい髪色や髪型のポイントは以下のとおりです。

● 清潔感があり、顔が隠れない髪型を選ぶ
● 前髪で目元を隠さない
● 髪色は暗めにする


女子学生にとって、好ましい髪色や髪型のポイントは以下のとおりです。

● 前髪が長い場合はピンで留める
● ピンは控えめなデザインや色を選ぶ
● 髪の毛で顔を隠さない
● 髪色は暗めにする


男女とも、高校生として真面目な印象が求められます。髪色や髪型の基準がわからなければ、学校の先生や駿台スタッフなどに判断してもらいましょう。

服装・髪型以外で注意すべきポイント

面接時には、カジュアルに見られないように全体の雰囲気を整えてください。メイクやネイルなどは避けます。また、清潔感のためにヒゲは剃りましょう。なお、小物について注意すべきポイントは、以下のとおりです。

● 靴は基本的に黒系色の革靴を選ぶ
● シンプルなカバンを選ぶ
● キーホルダーなどの目立つアクセサリーは外す

大学受験面接の流れとマナー

大学受験の面接時におけるマナーについて、順を追って解説します。当日に迷わず行動できるように、念入りにシュミレーションしておきましょう。

STEP1:控室での待ち時間も面接の場

控室に入った段階から、面接試験は始まっていると意識しましょう。控室では、スマートフォンを見たり、歩き回ったりしないように静かに待機します。やむを得ず周囲の受験生と話すときは、声量を抑えてください。また、足を大きく開く、足を組むなどの行為もやめましょう。

STEP2:入室時のマナーも重要

名前を呼ばれたら明るく返事をして、面接室に向かいます。面接室に入室する際は、2~3回ノックをします。面接官に「どうぞ」などと声をかけられてからドアを開けて入室します。挨拶として、受験番号・高校名・名前を伝えましょう。

STEP3:無断で着席しないこと

面接中に無断で着席すると失礼にあたります。面接官からの「どうぞ座ってください」などの指示を聞いたのちに、「失礼します」と言って、一礼をしてから着席しましょう。

椅子には浅く腰掛け、背筋をピンと伸ばします。男子学生は足を開きすぎず、女子学生は足をそろえて座りましょう。

STEP4:面接中は面接官の顔を見てハキハキとした発言を意識

面接中は、大きく明るい声で回答しましょう。視線は面接官の目や鼻のあたりにあわせ、笑顔を意識します。人と話すときに目が泳いだり、下を向いたり、髪の毛を触ったりなどの癖がある人は、面接までに直すように心がけましょう。発言する際は、結論から話すと面接官に要点が伝わりやすくなります。

STEP5:退室時の態度も評価対象

面接室から退室するまで気を緩めてはいけません。退室時の態度も評価対象となるためです。

まず、椅子から立ち、「ありがとうございました」とお礼を述べて一礼します。ドアの前まで歩き、「失礼します」と言ったのちに再度一礼して退室しましょう。

退室時も最後まで気を抜かずに、会場から出るまで面接官に見られているという意識を持っておくことが大切です。

大学受験の面接における5つの注意点

大学受験における5つの注意点を紹介します。面接当日に慌てないように日頃から意識して行動しましょう。

姿勢と目線

面接全体を通じ、猫背にならないように意識します。背筋を伸ばし、面接官をしっかりと見て応答することが大切です。椅子に座るときは、背もたれを使わず浅めに腰を載せ、頭の先を糸でつられているように背筋を伸ばします。

目線は面接官の鼻のあたりにあわせて、リラックスして話しましょう。面接官の目を見つめすぎると、お互いが居心地の悪さを感じる恐れがあります。また、言葉が出なくなったとき視線を泳がせてしまうと、落ち着きがないように見えるため注意が必要です。

声のトーンと大きさ

声のトーンや高さによって相手に与える印象が異なります。面接官に届く声の大きさで、少しトーンを上げて明瞭に話すように意識しましょう。小さな声や低すぎるトーンでは、面接官が聞き取りにくく印象が良くありません。

面接会場では、緊張して小さな声になったり、早口になったりする可能性があります。面接官に自分の意思をしっかりと伝えられるように、聞き取りやすい声と高さを意識することが大切です。

話し方

正しい敬語を使って話しましょう。「ら抜き・い抜き言葉」を使わないように気をつけてください。仲間内にしか通用しない言葉を避け、誰が聞いてもわかる言葉を選ぶことが大切です。

また、返答するときは、必ずしも「はい」から始める必要はありません。質問の意味を理解し、否定したいときは「いいえ」から返答しましょう。

表情

面接時は緊張しがちですが、柔らかな表情で話しましょう。笑顔とまではいかなくても、和やかな表情をキープしてください。面接官は、話の内容に加え、コミュニケーション能力も評価しています。話しの内容を考えすぎて、無表情にならないように気をつけましょう。

歩き方や待機時の所作

面接室に出入りする際は、無駄のない動きがポイントです。違和感のない速さでテキパキ歩きましょう。

また、着席後に貧乏ゆすりをしたり、意味もなく手が動いていたりすると、面接官に注意力散漫と思われかねません。余計な所作をしないように、落ち着いて行動します。なお、控室での待ち時間も評価対象であるため、面接室と同様に、所作に気を抜いてはいけません。

大学受験の面接で頻出の6つの質疑

大学受験の面接で聞かれがちな質問について、対策を練ることが大切です。面接で頻出の6つの内容について、質疑のコツを紹介します。

志望動機

志望動機は、面接時にかなりの確率で聞かれる質問です。大学の情報を調べておき、入学後に成し遂げたいことを考えておきましょう。

「この大学だからこそ入学したい」といえる志望動機が求められます。たとえば、学びたい教授がいる、卒業生に尊敬できる人がいる、授業スタイルに興味があるなどが、志望動機として挙げられます。

高校時代に関する質疑

高校時代に頑張ったことに関する質問も、大学受験の面接では頻出です。成果を語るだけではなく、どのような過程を経てチャレンジしたか、結果をどのように捉えたかまで答えることが大切です。

たとえば、「運動部でレギュラーにはなれなかったが、サポート役に徹してチームを盛り上げた」「サポートに徹したことで、チームに貢献するにはいろいろな形があると学んだ」などと答えましょう。

入学後・卒業後の目標

進路の希望が具体的に決まっていれば、そのまま答えましょう。明確な目標がない場合でも、大学で学びつつ見つけていくというように、前向きな回答が求められます。たとえば、留学したい、資格を取得したい、技術を身につけたい、特定の学部や専攻ついての知識を深めたいなど、なるべく具体的に答えましょう。

長所と短所

自分の長所と短所の両方を考えておくことが大切です。説得力を高めるためには、具体的なエピソードが求められます。

長所も短所も「上げすぎず下げすぎず」の話し方が重要です。特に、短所を話す際は、改善するための取り組みも述べてフォローしましょう。

たとえば、長所として「集中力があり、興味がある授業はとことん追求する」、短所としては「集中しすぎると周りが見えなくなるため、意識して周りを見るように注意している」などの回答が挙げられます。

高校に通っていなかった場合の理由

高校に通っていなかった人、通信制高校や単位制高校に通っていた人の場合は、その理由を聞かれがちです。高校に通わなかった理由は正直に伝えて構いません。ただし、今何に打ち込んでいるか、何を実現したかなどをアピールしましょう。

たとえば、「勉強についていけずに高校を中退したが、将来を考え資格取得を目指したことで勉強する習慣がついた」などの回答が挙げられます。

最近のニュースや学部に関する時事問題

理系学部を受験する人は、志望する研究分野の教授が面接官をする場合に、専門性の高い質問を投げかけられる可能性があります。

志望する学部において教授の論文が表彰された、志望分野にかかわる技術が公開された、などの大学関連のニュースや時事問題についてアンテナを張り、自分なりの考えを用意しておきましょう。

医学部の場合、各大学のアドミッションポリシーの内容や医療に関する話題を問われるケースもあります。

面接時の心構え

面接で上手に話せるか自信がなくても、練習をすれば大丈夫です。スムーズに話せなくてもよいので、自身の考えと発言に自信を持って、面接に臨みましょう。

なお、「圧迫面接」では、あえて受験生に緊張感を与え、臨機応変な対応を見るケースもあります。緊張して言葉が出てこなくなったときは、素直に「申し訳ありません。緊張してしまったので少しお待ちいただけますか」と回答しましょう。一呼吸おくと、自分のペースを取り戻せます。

まとめ

大学受験の面接試験では、人間性や大学での学びに向けた熱意が評価されます。服装や身だしなみ、所作などのマナーに注意して面接官に好印象を与えましょう。

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