予備校とは?-塾との違いやどちらに通うべきか?選び方などわかりやすく解説-

監修者:駿台予備学校 教務課

予備校とは、大学受験に向けた授業を行い、生徒の受験を学習面だけではなく精神面でもサポートする専門の教育施設です。この記事では、予備校に通いたいと考えている高校生や浪人生に向けて、予備校とはどのような場所なのか詳しく解説します。塾との違いやそれぞれどのような人が向いているのか、といったことも解説しますので、ぜひ参考にしてください。

目次

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予備校はどんなところ?

まずは予備校について、概要、授業の受け方、費用などについて解説します。

予備校とは

予備校とは試験対策を行うための教育施設のことをいいます。一般的に予備校というと「大学受験対策」のための施設を指すケースが多いでしょう。大学受験対策として最適な授業を行い、生徒の受験を複合的にサポートします。学校のように生徒に対する強制力はなく自主性が求められるため、勉強したい人が自ら入校する場所です。

予備校はコース制

予備校は、受けたい教科だけを選ぶ方法もありますが、コース制もあります。レベルや文系、理系によってコース分けし、それぞれの時間割をこなします。高卒生(浪人生)の場合は平日の日中から、現役生は学校後の夕方から通えるような時間割です。一人ひとりの状況にあったコースを選べます。

1年間通った場合の費用目安

予備校によって授業料は異なりますが、目安として高卒生(浪人生)の場合は1年に70~100万円ほどかかります。内訳は入学金10万円、授業料60~80万円です。高校生の場合は年間50万円程度が費用の目安となります。そのほか、夏期講習や冬期講習に別途費用が必要になる予備校もあるでしょう。駿台予備学校の場合、高校生クラスは入学金3万円、授業料18万円(1教科/1年間)程度です。

予備校で1日に行う勉強スケジュール

予備校では1日の勉強スケジュールがどのようになっているのか、高校生と高卒生(浪人生)にわけて解説します。

高校生の場合

高校生は、学校の授業が終了したあとの夕方から夜10時頃まで授業が行われます。1日約1~3コマほどの授業数です。

高卒生(浪人生)の場合

高卒生(浪人生)の場合は、平日の日中に授業が組まれています。予備校によっても差がありますが、1日3~6コマ、週に15~25コマほど受講するところが多いでしょう。復習の時間も大切であるため、高卒生(浪人生)であっても朝から夜まで授業があることはありません。

予備校と塾の違い

予備校と塾の大きな違いは指導における目的です。予備校は主に大学受験を目的とし、高校生や高卒生(浪人生)に指導を行います。一方、塾での目的は大学受験とは限りません。学校の授業やテストなどのサポートも目的としているところが多いでしょう。それ以外の細かな違いについて、解説します。

授業形式

予備校の授業形式

予備校は基本的に講義形式です。講義における目的は大学受験への合格で、大学受験でよく出る問題や傾向に即して行われます。講師の説明を生徒が聞いていくかたちで進み、分からない部分があれば授業後に個人的に質問します。場合によっては、1クラス50人を超える大規模な教室で講義が行われることもあります。

塾の授業形式

塾の場合、講義形式や双方向コミュニケーションで授業をすすめるかたちなど、さまざまな形式で行われます。高校生向けの塾の場合、基礎学習の習得、学校での成績向上が目的である人が多く、生徒の理解をみながら授業を進めていく形式の塾も多いようです。塾によっては予備校のような講義形式で行われるところもあります。

講師

予備校の講師

予備校の場合、講師の力量や人気が話題になり生徒が集まる場合もあります。そのため、講義内容がわかりやすく、理解しやすいものであることが多いでしょう。聞き手を魅了する話し方をしつつ、大学受験に特化した知識を伝える講師が多くいます。

塾の講師

塾の場合は、予備校のようにテレビなどのメディアに出演するような講師はあまりいない傾向にあります。高校生向けの塾の場合、生徒に対して親身な指導をしてくれる講師が多いでしょう。塾は予備校の講師よりも距離が近く、丁寧な指導を行う傾向にあります。

講師との距離間

塾の場合

塾にもよりますが、塾は比較的生徒数が少なめで、双方向にコミュニケーションをとりながらの授業が可能です。そのため、講師と生徒との距離感は近く、質問しやすい環境にあります。塾では講師が生徒の進路相談にのることもあり、生徒と講師の間に絆が生まれやすいでしょう。ただし、講師によっては近づきにくいタイプの人もいます。

予備校の場合

予備校の場合は、授業中に生徒とコミュニケーションをとる機会があまりないため、比較的講師との距離感を感じる場合もあるでしょう。ただし授業後に分からないところを質問することはできます。また駿台予備学校の場合、クラス担任や進路アドバイザーと呼ばれる講師と生徒の橋渡し役の存在もいます。

受験対策

予備校の場合

予備校の目的は大学受験です。生徒は全員大学進学を希望しており、おのずと授業内容も大学受験に特化しています。予備校ではレベル別に授業が展開されており、自分の理解力にあった授業を受講可能です。そのほか、志望校別の授業がある場合は、その大学専用の試験対策授業もあります。

塾の場合

高校生向けの塾の場合、入塾する目的は大学受験、学校の試験対策、授業についていくための補習などさまざまです。予備校のように授業内容が大学受験専門にはなっていません。基礎力養成や苦手科目の克服など、受験対策以外の授業も多く行われています。それぞれの状況に応じた進路指導を行い、受験対策以外の人も参加可能です。

時間割

予備校の場合

予備校は規模が大きいところが多く、年度始めに決められた固定の時間割で進められます。同じ授業は何度も行われないため、振替授業などはありません。ただ、DVDなどの映像を見て補講とする予備校が多いようです。

塾の場合

大人数で受講するタイプの塾では、予備校と同じく振替はありません。ただ、空いている講師が授業外で補講を行う場合もあります。個別指導タイプの塾であれば、自分の予定にあわせて時間割を選択可能です。部活との両立もしやすいでしょう。

費用

予備校の場合

予備校では、基本的に入学時に授業料を一括払いしますが、分割払い対応している予備校も多いでしょう。年間授業料は、高校生で50万円程度、高卒生(浪人生)で70~100万円ほどです。教科を選ぶ単価制では、選択する科目によって費用が変わります。

塾の場合

塾は月額制となっているところが多いです。そのため、途中で退塾すれば、それ以降の料金はかかりません。1年にかかる平均費用は、高校生の場合40~70万円ほどです。個別塾はやや高めで平均50~100万円くらいになるでしょう。どちらの場合も高校3年生の受験の年は高めです。

予備校と塾、それぞれに向く人

前述したとおり、予備校と塾はそれぞれ異なる特徴があります。それぞれどのような人に向いているのか解説します。

予備校が向いている人

予備校は大学受験対策に特化しており、各大学の試験情報も豊富にあります。大学受験が目的の人には予備校がおすすめです。ただし、予備校は生徒が多く、塾と比べて講師とのコミュニケーションが少ないため距離感を感じる場合もあるでしょう。やる気や自主性がない場合、他の生徒に置いていかれてしまうケースもあります。

自分で目標をもち、しっかりと自己管理ができる人のほうが向いているといえるでしょう。

塾が向いている人

塾はさまざまな目的の人が集まります。学校の勉強対策や苦手教科の克服がしたい人は塾のほうがよいでしょう。塾の規模にもよりますが、塾のほうが講師から親身な指導を受けられます。個別塾であれば、自分オリジナルの宿題も用意してもらうことも可能です。誰かに導いてもらいたいような人は塾が向いています。

他の予備校と違い、駿台はサポートしています

先述したとおり、予備校は生徒の自主性に委ねられる部分も多くあります。しかし、駿台予備学校は他の予備校にはないサポートに自信があります。

24時間質問ができる専用の質問アプリを使えば、時間や場所にとらわれず、わからないところを聞けるなど、生徒に寄り添ったサポートが可能です。大学受験を目指しているけれど、予備校の環境には不安がある、という人にもおすすめです。

予備校や塾の選び方

まずは、予備校か塾かを決めましょう。先程解説したそれぞれの特徴を比較し、自分の目的や性質にあったほうを選んでください。次に、どの予備校もしくは塾にするのか調査します。所属している講師や特色、立地、時間割、費用などは異なります。実際に体験授業に参加するのもよいでしょう。

まとめ

予備校とは、大学受験に特化しているところで、テキスト・授業・カリキュラムは大学受験向けとなっています。塾に比べて講師と距離感があり、生徒のやる気に委ねられる部分もありますが、「大学に行きたい」という意思がある人におすすめです。

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