国際分野ではどのようなことが学べるの?
たとえば、SDGs(持続可能な開発目標=Sustainable Development Goals、世界が2016年から2030年までに達成すべき17の環境や開発に関する国際目標)に掲げられた、貧困、食料、健康、教育、エネルギー、労働、不平等、平和、海洋、森林などの多岐にわたる目標は、すべて国際関係の分野で学ぶことができるテーマと言えます。つまり、語学の習得や異文化理解に加えて、国際間の諸問題に複数の学問領域から総合的にアプローチする学びです。そのため、どのような研究テーマに取り組みたいのかを明確にして、それに合った大学・学部・学科を選ぶことが大切になります。テーマによってコースが分かれていたり、履修モデルが示されていたりする場合があります。また、留学生と学べる環境の充実や英語による授業など、グローバル人材を育成するための取り組みも進んでいます。
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コミュニケーション学、情報学とは?
コミュニケーションという言葉を含んだ学部・学科は多くあり、大学によって目標や教育内容が異なります。外国語や異文化を中心に学ぶ学部・学科が、コミュニケーションの系統に位置づけられる場合もあります。 一般に、コミュニケーション学は社会学、語学、心理学、情報学などが融合したものと考えられます。このうち、情報学では、プログラミング・システム・データベース・ネットワーク通信などの技術を学びます。情報学や情報工学を専攻する学生でなくても標準的な知識は身につけておくことが望ましいでしょう。データを活用する知識や手法は、研究はもちろん、経営やマーケティング戦略を考える上でもこれからますます重要になってきます。そのほか、メディア分野では、多様なメディアの特徴や社会への影響を研究したり、webサイト、動画などのコンテンツにおける効果的な表現方法を学ぶことができます。
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環境科学を学んだ進路は?
資源・エネルギー、異常気象、生態系保護など地球規模の環境問題が山積しています。これらに学際的にアプローチするのが環境科学です。経済発展との両立や先進国と開発途上国の協力を可能にするために、自然科学・技術の知見だけでなく、政治・経済・国際関係・社会システムなど多様な視点から解決策を考えていきます。持続可能な社会の構築に向けて、重要な役割を担うテーマと言えるでしょう。たとえば、環境コンサルタントは、行政や民間企業、団体などを対象に、環境保全に関する企画立案、制度設計、調査などのコンサルティングを行う仕事です。このほか、自治体、環境評価やリサイクルを担う企業に限定せず、製造業、交通・電力会社などのインフラ系、不動産や観光ビジネスのサービス系など、幅広い領域で環境科学の知見を活かすことができるでしょう。
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人間科学で学べることは?
人間とはなにかというテーマに、社会科学・人文科学・自然科学の幅広い領域から考察する学問です。心理学、社会学、スポーツ科学など、扱うことのできるテーマは多岐にわたります。そのため、さまざまなテーマの教員がリレー形式で授業を行うような取り組みも進んでいます。このうち、スポーツ・健康科学は今後も注目されていく領域の一つでしょう。高齢化社会では、運動により意識的に健康を維持していく必要性が高まっています。行政や地域社会もスポーツ活動を積極的に推進しています。スポーツ科学、スポーツ健康科学など、スポーツや健康に関する学部・学科では、身体や運動について科学的にアプローチすることはもちろん、ビジネスや文化の側面からスポーツを考察するなど、さまざまな学び方が可能です。学部・学科名だけでは、教育内容がわかりづらい場合があるため、情報収集を十分に行いましょう。
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