「承認」のコツ①-声掛けする前に…-

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執筆:八尾直輝

「勉強のやり方」を教える塾プラスティー・塾長

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承認は受動的な態度に現れる

ここまでのコラムでは、「言語や行動で伝える承認」について説明してきました。
しかし「承認」の本質は受動的な態度にも現れます。「承認しよう!」と力んでしまい、話すのは自分ばかり…とならないように、「聴くこと」を意識していきましょう。

人の話を聴くことの重要性を否定する人はいないでしょう。
でも「聴くことも大切だけど、的確なアドバイスを与えることの方が重要ではないか?」と感じる方も多いようです。

相手が「聴ける状態」でなければ、どんなに優れたアドバイスも効果がありません。同じアドバイスでも響く場合と響かない場合があるのは、相手が「聴ける状態」なのかどうかが大きく影響しているのです。

メラビアンの実験

受動的な態度とは具体的にどのようにすればいいのでしょうか。1つ興味深い実験があります。
口頭伝達・声色・表情の3つがどのように人に影響を与えるかを調べた実験です。
感情面のコミュニケーションにおいて、この3つが矛盾するとき、声色と表情が大きく相手に影響するという結果が出ました。つまり言葉では「あなたのことを応援しているよ」と言ったとしても、声色がネガティブであったり、目線がスマホを見ているようでは相手にポジティブな印象を与えるのは難しいということです。

ここから示唆されるのは「声色・表情」といった受動的な態度の重要性です。
能動的なアクションよりも、受動的な態度が相手を承認するのに重要である可能性が高いのです。

著者プロフィール

八尾直輝の写真 八尾直輝 株式会社プラスティー教育研究所

「勉強のやり方」を教える塾プラスティー・塾長。 「できない」を「できる」に変換する独自の学習法と習慣形成の支援を行う「学習コーチ」というサービスを開発・提供。 共著には『ゲーミフィケーション勉強法』『小学生から自学力がつく』があり、雑誌『螢雪時代』への寄稿や、講演会の開催、学校・予備校・教育サービス開発に広く携わっている。

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