経験学習モデルとは-経験学習の4つのステップ-

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執筆:八尾直輝

「勉強のやり方」を教える塾プラスティー・塾長

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経験学習の4つのステップ

「経験学習理論」というものがあります。人は経験からこそ学ぶという考えを、4つのステップに分解して考えるものです。4つのステップは以下のように分かれます。

  1. 具体的経験(経験する)
  2. 省察的観察(経験を振り返る)
  3. 抽象的概念化(コツを考える)
  4. 能動的実験(考えたことをやってみる)

たとえば、「数学のテストで赤点をとった」という経験から、どのような学びができるかを例に考えてみましょう。

  1. 具体的経験(経験する)
    数学の試験で赤点をとる。そのときに恥ずかしい思いをしたり、補習が面倒だったり…というのもすべて「経験」です。
  1. 省察的観察(経験を振り返る)
    経験を振り返ります。具体的な経験を掘り起こし、より高度な次元で振り返りをします。「公式は実際に使わないと、身につかないな」「勉強をサボったことで、補習で時間がとられてしまったな」等々、試験の内容から、そこに至るまでの取り組みを広く振り返ります。
  1. 抽象的概念化(コツを考える)
    振り返りをもとに、今後の改善につながるコツを考えます。たとえば、「公式は丸暗記ではなく、実際に問題を解くことが重要だ」「試験前に学習に時間を割けるように、試験2週間前に計画を立てるのが良さそう」といった要領です。
  1. 能動的実験(考えたことをやってみる)
    考えたことを実際に実行に移します。実際に行動することで、また新たなる「1.具体的経験」をすることになり、経験学習が継続します。

著者プロフィール

八尾直輝の写真 八尾直輝 株式会社プラスティー教育研究所

「勉強のやり方」を教える塾プラスティー・塾長。 「できない」を「できる」に変換する独自の学習法と習慣形成の支援を行う「学習コーチ」というサービスを開発・提供。 共著には『ゲーミフィケーション勉強法』『小学生から自学力がつく』があり、雑誌『螢雪時代』への寄稿や、講演会の開催、学校・予備校・教育サービス開発に広く携わっている。

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