大学受験合格のための勉強時間は?-学年別の勉強のポイントや習慣化するコツも解説-

監修者:駿台予備学校 教務課

大学に合格するためには、どのくらい「勉強時間」を取れるかどうかも重要なポイントのなかの一つです。この記事では、受験生に向けて、学年や時間別の勉強時間、時間を有効に活用するポイントなどについて解説します。勉強を習慣化させるコツも紹介するので、志望校合格のために役立ててください。

目次

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大学受験の勉強時間は1日平均4.5時間

ベネッセ教育総合研究所によると、大学受験期の平均勉強時間は1日平均4.8時間という結果になっています。また、7時間以上勉強していると答えた人の数が一番多く、全体の24.5%でした。次に多い勉強時間は6時間で14.6%です。だいたい1日5~7時間勉強している人が多いと言えます。

※参考:大学生が振り返る大学受験調査|ベネッセ

国公立大学を目指す場合

多くの国公立大学は受験科目として5教科求められます。受験科目数が少ない私立大学よりも勉強時間が必要になる傾向です。そのため、国公立大学を目指す場合は、高校入学時からコツコツ勉強することが大切です。

私立大学を目指す場合

多くの私立大学の受験は科目数が少なく、3~4科目に絞って学習可能です。ただ、私立大学は学校や学部によって出題傾向や科目数に特色があり、それによっても必要な勉強時間は異なります。

次章では、学年別に必要な勉強時間を解説します。

高校1年生で必要な勉強時間とポイント

高校1年生の勉強時間

ベネッセ教育総合研究所が大学生に行った調査によると、高校1年生のころの1日の平均勉強時間は約1時間でした。ただ、この時期は1時間未満と答えた人の割合が53%と一番多く、人によって勉強時間に差があります。

※参考:大学生が振り返る大学受験調査|ベネッセ

高校1年生の受験勉強のポイント

勉強をほとんどしない人も多くいる時期ですが、大学受験を成功させるためにこの時期から勉強を始めましょう。毎日の勉強を習慣化し、着実に基礎固めを行います。特に、英語や数学は積み重ねが重要な科目です。英検や数検、TOEICなどの試験を受ければ、勉強に対するよい目標にもなります。

高校2年生で必要な勉強時間とポイント

高校2年生の勉強時間

高校2年生の平均勉強時間は1日約1時間6分です。受験を見越した学習を始める人が増えてくる時期なため、この頃には1日4時間以上、勉強に時間をかける人が増えてきます。

※参考:大学生が振り返る大学受験調査|ベネッセ

高校2年生の受験勉強のポイント

夏休みまでに受ける大学を見越して受験科目を決定すると、今後の学習スケジュールが立てやすくなります。

学習した範囲に苦手科目がある場合は、高校2年生のうちに克服しておくと余裕が出ます。本格的な受験勉強に備えて、基礎をしっかり固めておきましょう。ここで基礎を押さえておくかどうかで、3年生の勉強に大きな差が出ます。

高校3年生で必要な勉強時間とポイント

高校3年生の勉強時間

高校3年生、受験期の平均勉強時間は約4.8時間です。5時間以上に費やす人が多いですが、7時間以上勉強すると答えた人は全体の24.5%にも及びました。高校3年生になると、受験を見据えて本格的に学習を開始する人がかなり多くなります。

※参考:大学生が振り返る大学受験調査|ベネッセ

高校3年生の受験勉強のポイント

高校3年生の2学期以降は、学校の授業や部活動がない日もあり、まとまった学習時間を取りやすくなります。受験期に余裕を持って学習を進めるためには、夏までに基礎学習力を身に付けておくのが重要です。秋以降は問題演習を中心に勉強をしていきます。

勉強時間を長く確保することも大事ですが、体調管理も重要です。模試でよい結果が出ても油断せずに、最後まで気を抜かないようにしましょう。

高卒生(浪人生)で必要な勉強時間とポイント

高卒生(浪人生)の勉強時間

高卒生(浪人生)は高校生と比較して休日の勉強時間が多くなる傾向です。特に8時間以上勉強する割合が現役生よりも増えています。しかし平日の勉強時間は高校生と比較して大きくは変わりません。

高卒生(浪人生)受験勉強のポイント

高卒生(浪人生)は、授業や部活がないため現役生よりも長い時間を受験勉強に使えます。ただ、その分生活が間延びしやすく、ついだらけてしまう人もいるでしょう。1日を有効活用するためには、なるべく午前中に勉強時間を取るようにすることがおすすめです。生活時間の乱れは受験当日にも悪影響を及ぼすため、夜ではなく日中に勉強を終わらせます。

また、適度に休息をとりつつ、メリハリのある勉強をしましょう。

受験勉強を習慣化するための4つのコツ

勉強を毎日きちんと続けるためには、受験勉強を習慣化するのが効果的です。勉強を習慣化させて毎日の学習を継続できる4つのコツについて解説します。

参考書などあらかじめ開いて机に置く

参考書や単語帳などは、すでに開いた状態で机に置いておきましょう。そうしておけば、参考書を用意する手間なくすぐに勉強を始められます。勉強の準備をしているときに、つい漫画やスマホを手にしてしまう経験がある人も多いのではないでしょうか。気が散る前に勉強が始められるようにすると、勉強への心理的ハードルを下げられます。

まずは勉強をはじめてみる

勉強のやる気がでないときでも、とりあえず簡単な問題を1問だけ解いてみましょう。最初は勉強をする気が起きなくても、椅子に座って手を動かし始めればやる気は出始めます。いきなり難しい問題集に手を付けようとすると、勉強を始めるハードルが上がってしまいます。まずは中学生向けの簡単な問題集から始めるのもおすすめです。

スキマ時間を有効活用する

受験勉強を効率的に行うためには、スキマ時間も有効活用しましょう。通学の電車内や休み時間などに、英語や古文の単語帳など、短時間でできる学習を行います。1回の勉強は10~30分ほどの短い時間となりますが、毎日積み重ねていくと大きな勉強時間となります。

たとえば、10分のスキマ時間でも6回のスキマを見つけられれば1時間勉強できる計算です。時間が空いたときに勉強できるよう、常に参考書や単語帳を持ち歩くことがおすすめです。

タイムスケジュールを作る

勉強時間を管理するためには、詳細なタイムスケジュールを作成しましょう。タイムスケジュールを組むときには、時間と科目だけではなく、「問題集○ページまで」といった詳細まで記載します。細かく管理することにより時間の見通しがつきやすくなり、実現しやすいタイムスケジュールを作成可能です。

効率的に受験勉強をするための7つのポイント

効率的に受験勉強をするためのポイントを7つ紹介します。受験勉強の時間を有効に使うための参考にしてください。

適度に休憩する

長時間集中力を保つためには、適度に休憩を挟むのが効果的です。ただし、長時間の休憩は必要ありません。気分転換に軽く体を動かす、お茶を飲むくらいの短時間で済ませましょう。目安としては、50分の勉強時間に対して休憩時間は10分ほどです。休憩の際にはスマートフォンや漫画など長時間費やしてしまうような娯楽は避けましょう。

睡眠時間と質を確保する

勉強時間の確保は必要ですが、睡眠時間を削ってまで勉強すると逆効果です。寝不足の状態では集中力も記憶力も低下し、勉強時間に対して成果を得られない可能性があります。毎日質のよい睡眠をしっかりと取るようにしたほうが、記憶力の定着もよいとされています。勉強する時間を確保しつつ、睡眠もしっかりととりましょう。

スマートフォンの通知は切る

勉強中はスマートフォンの通知を切っておきましょう。通知の確認だけならさほど多くの時間は取られませんが、通知をきっかけにスマートフォンを触り始めてしまう恐れがあります。どうしてもスマートフォンが気になってしまう場合は、通知を切るだけではなく、見えないところに置いておくとよいでしょう。

早朝にも勉強時間をとる

学校へ行く前の自宅、もしくは早めに学校へ行き1時間ほど勉強時間を確保するのもおすすめです。起床後は脳の疲れもないため集中して勉強しやすい時間帯といえます。また、寝る前に学習したことを、翌日朝に再確認すると記憶が定着しやすいともいわれています。早朝の勉強は、生活リズムを朝型にしやすくするため、健康面でも効果的です。

「量」より「質」を意識する

たくさんの知識や解法を頭に入れる勉強も大切ですが、効率的に学習をこなすためには質を意識した学習が必要です。大量の参考書や問題集を解くのではなく、1冊の参考書を徹底的に勉強して問題への理解を深める方が効果的だといわれています。自分にあった参考書を見つけて、質にこだわった学習をしましょう。

整理整頓を心がける

部屋や机は整理整頓を心がけ、探しているものがすぐに見つかる状態にしておきましょう。テキストや参考書が必要になるたびに時間をかけて探していては時間の集中力も途切れてしまいます。散らかっている机は、注意を引くものが多くある状態です。勉強のみに集中するためにも、勉強関係のものだけが整然と置かれた状況にしておきましょう。

予備校を活用する

予備校は、大学受験に関する情報を多く持っているところです。勉強の質にこだわるのであれば、予備校が一番の近道といえます。

自習室が備わっている予備校も多く、集中して学習できる環境が整っています。また、適切なカリキュラムで効率よく勉強を進められるメリットもあります。大学受験に関する情報も豊富にあるため、戦略的に大学受験を進めたい人におすすめです。

まとめ

大学受験にかける勉強時間は、志望大学の種類や学年によっても異なります。ただ、受験に合格するためには、高校1年生から勉強時間を確保し、コツコツと学習を進めることがおすすめです。

大学受験までのスケジューリングに自信がない人、より効率的に受験勉強を進めたい人には、駿台でアドバイスを受けることがおすすめです。駿台は予備校としての歴史が長く、数々の実績をあげています。パソコンやタブレットを活かしたICT学習環境も揃っていて、質の高い学習を可能とします。

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